国税マフィアの闇-④

 福岡国税局の査察案件は、現在私が受任している7つの事案の中でもとりわけ悪質なものであり、緊急を要するものであった。

 平成27年6月3日、福岡国税局に派遣されている国税庁監察官に対して、国税局職員(永田知光査察第3部門統括国税査察官以下5名の査察官)による犯罪行為を申し立て、犯罪捜査の要請を行なった。末尾に要請文の全文を公開する。



 実は、査察調査の現場責任者である永田知光統括国税査察官(以下、永田統括という)は、私には初めての相手ではない。別の査察事案で以前に一度顔を合わせている。平成24年12月のことだ。すでに『民主党政権の置き土産-偽りの査察調査⑨』以下で触れた事案である。

 この時の永田統括は査察第4部門の統括官。私のところに救いを求めてきた犯則嫌疑者は相続税法違反の嫌疑をかけられ、すでに10ヶ月もの間査察調査を受けていた。二人はたびたび、密室(拷問部屋)に監禁され、「告発する」
「脱税は犯罪だ」
「殺人罪と同じ犯罪だ」
「逮捕され刑事被告人となって手錠腰縄付きで刑事法廷に引きずり出される」などの脅迫的な言葉を浴びせられながら理不尽な尋問を受けた。

 その結果、二人の相続人は共に精神的に異常をきたし、身体的にも貧血で卒倒したり、血圧が急上昇して脳内出血一歩寸前になったり、血尿が出るまでに至り、まさに生命の危険にさらされた。
 精神的・肉体的な異常は二人の相続人(犯則嫌疑者)だけでなく家族全員にも及んだ。

 二人の相続人の一人は、ガサ入れ初日以来の全ての取り調べの実態を克明に記録していた。「査察調査ノート」である。その生々しい記録は、ノート100ページにも及ぶ詳細なものであった。
 私は税務代理人を受任し、査察調査に名を借りた犯罪行為を直ちに中止するように、永田統括に面会して申し入れた。
 しかし永田統括は、私が提出した税務代理人としての委任状(税務代理権限証書)の受け取りを拒絶し、私の申し入れは参考意見として聞きおくといった対応に終止した。永田統括が査察調査にかかる委任状(査察調査の件と明示した、福岡国税局長宛の税務代理権限証書)の受け取りを拒絶したことはもちろん違法である。
 税務代理権限は実定法としては税理士法によるものではあるが、日本国憲法由来の強大な権限だ。納税者には、税務代理人を選任する権利があり、税務代理人となることができるのは税理士だけだ。有償の場合はもとより、無償であっても税理士業務の中核を占める「税務代理」をすることは税理士以外の者には認められていない。税理士業務の無償独占性といわれているものである。
 この点弁護士は、

「弁護士は、当然、弁理士及び税理士の事務を行うことができる」-弁護士法第3条2項

とされているものの、税理士法にもとづく一定の手続きを経なければ税理士業務を行うことはできない。つまり税理士は、税務当局と対峙できる日本で唯一の「税務弁護人」(Tax Attorney)であるということだ。

 私の申し入れは当然のように無視され、その後も犯罪行為を伴った違法調査は続行された。
 その後ほどなく、査察調査の結果(脱漏課税財産の額と脱漏税額の内訳)が相続人に示され、修正申告の意思確認が行われた。相続人は、告発を見送り、脱漏税額の水増し分を削減するのであれば修正申告に応じてもよいと回答したところ、福岡地検に告発がなされた。恫喝である。
 塚部貴子検事(注)が二人の相続人に福岡地検への出頭を命じ、逮捕をチラつかせて二人を脅し修正申告を強要した。検察官による恐喝である。
 犯罪行為がない(犯則事実の不存在)にも拘らず告発を行なったことから、永田統括は虚偽告発の罪(刑法172条)を犯しているおそれがある。

 納得のいかない修正申告を拒否しつづけていたところ、所轄税務署である小倉税務署長が更正処分(職権で脱漏税額を決定すること)をしてきた。この小倉税務署長が発した更正通知書は、内容虚偽の有印公文書(適法な調査がなされていないにも拘らず、適法な調査がなされたかの如く装った虚偽の公文書)であり、小倉税務署長が行なった更正処分は違法かつ、無効となりうるものだ。小倉税務署長は、虚偽の有印公文書作成・同行使(刑法156条)の疑いがあり、永田統括はその共犯だ。

 このたびの案件は、相続税法違反ではなく法人税法違反の案件であるが、永田統括は私の警告と違法査察調査の中止の要請を無視して、前回と同様の過(あやま)ちを犯している。
 前回永田統括は、虚偽告発の罪と虚偽有印公文書作成・同行使の罪まで犯して、冤罪捏造のフルコースを完了した(犯罪のデパート、犯罪の総合商社!!)のであるが今回はそこまではいっていない。
 今回も虚偽の告発がなされ、更にはマスメディアに情報のリーク(税務職員によるリークについては、一般公務員より厳しい秘密漏洩罪がある。国税通則法126条)がなされた場合には、犯則嫌疑をかけられた会社としては多分に、回復不能な損害を受けるおそれがある。会社と会社関係者の保身のためには、永田統括の犯罪行為を直ちに中止させなければならない。さきに緊急性があると述べた所以(ゆえん)である。

(注)塚部貴子検事。当時、福岡地検検察官。前任は大阪地検特捜部の検察官。大阪地検特捜部は、厚生省村木厚子局長を逮捕して刑事法廷に引きずり出したものの、仲間の検察官による証拠改竄が発覚。塚部検事は一年ほど福岡地検にいた後、再び大阪地検に戻り、平成26年10月より法務総合研究所教官。教官?この女性、一体誰に何を教えようというのか。

(この項つづく)

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 ここで一句。

”撫でられてやるかの顔で猫アクビ” -神奈川、荒川淳

(毎日新聞、平成27年6月7日付、仲畑流万能川柳より)

(カミさんに駄目だしされて飼えぬ猫、かわりに増える猫グッズ。)

***添付資料
[PDF] 国税局職員による犯罪行為の申し立て及び犯罪捜査の要請(平成27年6月3日)

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