2015年6月

国税マフィアの闇-⑦

 「工藤会」の野村悟総裁の住所は、北九州市。野村氏は多くの不動産を所有し、野村氏自身、自らの職業を駐車場経営と名乗っているという。もちろん正業である。税務上は不動産賃貸業(事業所得)の税務申告を、所轄の小倉税務署にしているはずだ。  この小倉税務署、私にとっては因縁浅からぬ役所である。  平成25年4月、私は福岡国税局の査察調査(相続税)の税務代理人として小倉税務署の担当者と会っている。査察官では […]

国税マフィアの闇-⑥

 なんともド派手なことをやらかしたものである。  福岡県警本部長が福岡国税局とタッグマッチを組んで、九州の鬼退治とばかりに、伝家の宝刀ならぬ、これまで一度も使ったことのない竹光(たけみつ。竹を削って刀身に代えたもの。-新明解国語辞典)を大上段に振りかざして、満天下に向って大見得を切ったのである。平成の桃太郎を気取った、キャリア官僚の猿芝居(さるしばい。下手な演劇や、すぐ種のわかるあさはかなたくらみ […]

国税マフィアの闇-⑤

 平成27年6月3日。私は福岡国税局庁舎2Fの監察官室にいた。査察官の犯罪行為についての捜査要請書(以下、要請書という)を、首席監察官に直接手交するためである。  福澤宏文首席監察官は席空きで、応接したのは二人の主任監察官であった。   国税庁長官官房 福岡派遣主任国税庁監察官   遠藤徹男   国税庁長官官房 福岡派遣主任国税庁監察官   中野数博 の二人である。  要請の趣旨を口頭で説明し、要 […]

国税マフィアの闇-④

 福岡国税局の査察案件は、現在私が受任している7つの事案の中でもとりわけ悪質なものであり、緊急を要するものであった。  平成27年6月3日、福岡国税局に派遣されている国税庁監察官に対して、国税局職員(永田知光査察第3部門統括国税査察官以下5名の査察官)による犯罪行為を申し立て、犯罪捜査の要請を行なった。末尾に要請文の全文を公開する。  実は、査察調査の現場責任者である永田知光統括国税査察官(以下、 […]

国税マフィアの闇-③

 平成8年に私を逮捕勾留し、松江刑務所拘置監で40日にわたって私を尋問した中島行博検事(当時、広島地検検事、現在、金沢地検検事正)と公判検事の立石英生(当時、大阪地検堺支部検事、現在、金沢高検金沢支部長)。これら2人の検事が繰り広げた珍妙かつ支離滅裂な尋問(「082 鬼検事・越山会会長・ウンコ男」「083 ドイツの判例・粗製ガソリン脱税事件・手形パクリ事件」参照)の詳細については、『冤罪を創る人々 […]