2015年1月

新しい情報論(認知会計)の構築に向けて

 近く公表する松江市における不祥事の分析結果は、10年来行なってきた検証-情報論としての認知会計の実務的有効性についての検証-の集大成である(『福沢諭吉と自民党政権』参照のこと。)。6000ページに及ぶ公文書を一ト月ほどかけて分析したものだ。  今年の私の仕事は、これまでの分析結果を踏まえて一般的な理論構築を行ない、新しい情報論を確立することである。この情報論は、会計・税務実務に資するだけでなく、 […]

福沢諭吉と自民党政権

 慶應義塾大学の創設者・福沢諭吉が、一般に流布されている人物像とは全く異なっていたことについては詳しく論じたところである(「福沢諭吉の正体」①~⑯、補足1~6)。  基本的には、福沢諭吉に関する緻密な論述書・安川寿之輔著『福沢諭吉の戦争論と天皇制論-新たな福沢美化論を批判する』に従ったものではあったが、私は安川氏の論述に次の二つを付け加えた。。  一つは、近代簿記を日本に初めて紹介したとされている […]

「福沢諭吉の正体」-補足6-“ええじゃないか踊り”の背景(2)

 前回述べたように、“ええじゃないか踊り”は、維新のクーデターを企らむ連中が仕組んだ騒動であり、民衆のエネルギーの捌(は)け口の役割を果たすものであった。これが歴史家・樋口清之の見解である。  たしかに、それはそれでこの特異な社会現象を解明する一つの見方ではあろう。  しかし、この見解では、何故600万人もの民衆が伊勢神宮をめざして狂ったように押しかけたのか、今一つすっきりしないものがある。  そ […]