2010年9月

脱税摘発の現場から-12

***12.税制の抜け穴(承前)  税理士が納税者の顧問をしていたり、あるいは税務申告書を作成し、申告の代理人になっていることが、調査立会いにどのように影響するのであろうか。立会い自体は税理士業務ではないにも拘らず、納税者に何らかの関与をしていたことによって、立会いについても税理士法に事実上しばられることになるとは、一体何を意味するのか。  調査によって何も非違(脱税)事項が出てこなければ、勿論問 […]

脱税摘発の現場から-11

***11.税制の抜け穴(承前)  本来ならば税理士の最も重要な仕事であるべき税務調査の立会いが、税理士の独占業務である「税理士業務」(税理士法第2条)から外されている-、これは多分に徴税側の都合によるものだ。  ところがよく考えてみると皮肉なことに、このことは納税者と税理士にとってはマイナスになるどころか、逆にプラスに働くことが判明する。税務調査の立会いが税理士業務ではないということであれば、税 […]

脱税摘発の現場から-10

***10.税制の抜け穴(承前)  税制の抜け穴。7万人の税理士を巧みに利用して、納税者の権利を事実上剥奪している税理士法、この悪法に存在する意外な抜け穴とは何か。上手(じょうず)の手から水を漏らした穴とは一体何か。  ズバリ、税務調査の立会いの規定が欠けていることである。税務調査の立会いとは、第三者が税務調査の現場に臨席して税務調査をしっかりと見届けることであるが、これについての定めがないのであ […]

斐伊川治水事業の費用対効果及びシミュレーションに関する国交省との意見交換について

 8月30日に行なわれた国土交通省出雲河川事務所との話し合いに、弊社主任コンサルタント山根治が出席し、意見を述べましたので、その旨お知らせいたします。 -日時:平成22年8月30日(月)2:00PM~5:00PM -場所:財団法人島根総合研究所(松江市東本町5丁目山根ビル1F) -出席者(住民側):北川泉(財団法人島根総合研究所所長理事)、山根治(弊社主任コンサルタント、財団法人島根総合研究所理事 […]

脱税摘発の現場から-9

***9.税制の抜け穴  これまで私は、脱税事件において冤罪がしばしば見受けられる原因として次の3つ、即ち、 +司法制度におけるチェック機能の不全 +税務職員の調査能力の劣化・職業倫理の欠如と、国家公務員の無責任体制 +いびつな税理士制度 を挙げ、中でもとくに問題なのは3.のいびつな税理士制度であり、税理士制度には2つの欠陥があることを指摘した。税理士会への強制加入制と税理士業務の無償独占性の2つ […]