民主党政権の置き土産-偽りの査察調査-⑤

 「更正」と「決定」(「民主党政権の置き土産-④」参照)について、税務署長の「調査」が必要であることは、法文では次のように明示されている。

更正

「税務署長は、納税申告書の提出があつた場合において、その納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたとき、その他当該課税標準等又は税額等がその調査したところと異なるときは、その調査により、当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正する。」(国税通則法第24条)

決定

「税務署長は、納税申告書を提出する義務があると認められる者が当該申告書を提出しなかつた場合には、その調査により、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する。」(国税通則法第25条)



 更に、国税庁または国税局の職員の調査については次の規定がおかれている。「国税庁又は国税局の当該職員の調査があつたときは、税務署長は、当該調査したところに基づき、これらの規定による更正又は決定をすることができる。」(国税通則法第27条)

 このように、国税当局が国民から税金を追徴するためには、税務署長の「調査」が必要とされている。調査をすることができる者は、税務署長の命を受けた税務職員だけでない。国税庁とか国税局の税務職員でもよい。

 ここまでは法文通りのことであり、国税当局と納税者との間に争いはない。

 ところが一歩、徴税の現場に足を踏み入れ、具体的な問題が出てくると、様相が一変する。ことに、強制調査とされている査察調査の場合には、大きな問題点が生ずるのである。

 査察調査についての問題点は2つある。
 一つは、調査をすることができる職員(これを当該職員という)とは誰のことかであり、二つは、税務署長の「調査」(これを当該調査という)とは具体的に何か、である。

 まず「当該職員」について。
 これについては、今から42年前の昭和46年に、国税不服審判所の裁決が出されており、国税査察官(国犯法上の正式名称は収税官吏)は「当該職員」ではないとされている。

『(国税通則法第27条にいう)当該職員の調査とは、特定の国税につき調査権限を与えられている職員の調査をいうものであり、現行制度上これに該当する職員としては、国税庁および各国税局におかれる国税調査官のみであるから、国税査察官の調査は、同法にいう「国税局の当該職員の調査」には該当しない。』(昭和46年8月9日国税不服審判所裁決同事例集No.3、3-1頁。DHCコンメンタール国税通則法27条)

 つまり、「当該職員」とは、特定の国税について調査権限を与えられている職員のことをいう。これに該当する職員としては国税庁および各国税局におかれる国税調査官のみであり、国税査察官(収税官吏)は該当しない。

 たしかに国税査察官は、国税調査官(当該職員)に所持と呈示が義務付けられている「質問検査章」を所持していない。私が実際に経験し、確認したところでは、査察官が所持していたのは、
+収税官吏章
+国税査察官証票
+身分証明書
の3つだけであり、「質問検査章」は所持していなかった(「冤罪を創る人々ー3)藤原孝行(エ)国税査察官証票」参照)。
 私が確認したのは、20年前の平成5年のことだ。つまり、この時点で、広島国税局の大木洋(「冤罪を創る人々ー031 大木洋 経歴」参照)をはじめ藤原孝行(「冤罪を創る人々ー036 藤原孝行 経歴、押収品」参照)などの査察官達は質問検査章を所持しておらず、従って課税処分の権限が与えられていないことを知っていたことになる。知った上で、課税処分の権限があるかのように偽って、私をはじめ多くの嫌疑者とか参考人をつるし上げ、事実に反する虚偽のストーリーを“自白”させようと懸命になっていたのである。悪質である。

(この項つづく)

 ―― ―― ―― ―― ――

 ここで一句。

“神社派手 神の好みと 思えない” -白石、よねづ徹夜

(毎日新聞、平成25年8月13日付、仲畑流万能川柳より)

(出雲大社とか伊勢神宮などの有名神社は、客集めのイベント屋、神主は、主演のパフォーマー。)

3362700+ 127 total views,  2 views today