ドロボウという名のゼロ金利政策 -(3)

岩国哲人さんが国会でゼロ金利政策を厳しく批判した前の日、マイナス金利政策なるものが経済界から提言されました。

日本経済調査協議会と名乗る団体が提言したもので、この団体は、日本経団連など経済界のシンクタンクだそうです。

“デフレ克服の一時的措置として採用し、現預金から株式や不動産、耐久消費財などへの資金シフトを促す。金融資産に2%課税すれば30兆円、3%で45兆円程度の税収が見込めるという。
………
財政再建のためデフレ脱却に力点を置き、「最後の手段」として金融資産課税によるマイナス金利政策の必要性を指摘した。“(日本経済新聞、平成17年1月27日号より)

驚きましたね。前々から、マイナス金利については個人的なレベルでブツクサ呟(つぶや)いている向きがあったことは事実です。経済アナリストもどき、あるいは経済学者もどきの戯言(たわごと)と思って、無視してきたのですが、今度は違います。
同じ戯言であっても、経済界が裏で糸を引いているシンクタンクが言い出したのですから、シカトする訳にはいきません。

マイナス金利。ゼロ金利であれば、金利がゼロであることにとどまり、元金が減ることはありませんが、マイナス金利というのは、元金にも手をつけようということです。
つまり、預金者が銀行に金利を払って預ってもらう、というなんとも理解に苦しむことなのです。当然のことながら金利を払ってまでも銀行に預ける人はいなくなりますので、先回りをして、手持ちの現金(これをタンス預金といいます)に対しては金利相当の税金をかけるというんですね。
しかも大義名分としてデフレ克服を持ち出し、“現預金から株式や不動産、耐久消費財などへの資金シフトを促す”と言うに及んでは開いた口が塞がりません。
株式や不動産に個人の金融資産がシフトすることは、再びバブル経済の引き金を引くことにもなりかねませんし、耐久消費財の購入を促すことは、まさに無駄遣いを美徳と教え込むアメリカ流の誤ったケインズ理論の焼き直しに他なりません。
同じ屁理屈をつけるならば、もう少しもっともらしい屁理屈を用意すべきでしょうね。

岩国哲人さんは、ゼロ金利政策のことをドロボウと名づけましたので、マイナス金利政策はさしづめゴウトウ(強盗)とでも名づければいいでしょうか。
ゼロ金利政策は、ひそかに国民の財産を奪うのに対して、マイナス金利政策は白昼堂々と国民の財産をウムを言わさず奪っていくものだからです。
まさにドロボウに追い銭といったところですね。

政治は三流、経済は一流とさえ言われた日本の経済界は一体どうなったのでしょうか。
ドロボウを超えてゴウトウ呼ばわりなどされないうちに、一流経済人としての誇りを取り戻して欲しいものですね。

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ここで一句。

“経団連マイナス金利で高笑い” -アホウ松の逸笑。
 

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