冤罪を創る人々

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073 経歴

****2)経歴 一、 中島行博は、昭和31年4月、岡山県津山市に生まれ、高校時代まで中国山地の津山ですごした。本名、中島行博。別に「イラ検の熊五郎」ともいう。被疑者山根治が親愛の情をこめて奉った名前である。 司法試験の受験に関して定評のあった中央大学法学部に進学し上京、刻苦勉励の末、5回目で司法試験に合格し、司法修習生となる。立派なものである。その後直ちに検事の道を歩むこととなり、長崎地検を皮切 […]

072 被疑者面前作成調書 ― 被面調書

***五.検察官中島行博の生活と意見 ****1)被疑者面前作成調書 ― 被面調書 一、 検察官が被疑者を尋問して作成する供述調書のことを、検察官面前作成調書略して検面調書という。度々述べたところである。 考えてみれば、被疑者は全く同じ時間だけ、検察官と向き合って、話しをしたり問答したりしているわけである。検察官が作成する検面調書があるならば、被疑者が作成する調書があってもおかしくはない。 二、  […]

071 基本構図の崩壊 ― 自滅

****5)基本構図の崩壊 ― 自滅 一、 マルサと検察とは私を断罪するために、虚偽のシナリオを作成し、国家暴力を背景に強引に実行に移した。 彼らは、多くの無辜の人間を逮捕、あるいは逮捕をちらつかせて、脅したり、すかしたり、騙したりして嘘の自白を引き出して、もっともらしい供述調書を作成した。 更には、証拠の捏造、あるいは改竄までが組織ぐるみで実行された。正義の砦が犯罪行為をしたのである。 二、 し […]

070 検面調書、その詩と真実

****4) 検面調書、その詩と真実<br /> 一、 刑事法廷に提出される重要な証拠の一つに、検察官面前作成調書、略して検面調書がある。<br /> わが刑事法廷にも、複数の検事によって作成された数多くの検面調書なるものが提出された。<br /> それらは、マルサと検察とが合作した偽りのストーリーを肉付けし、補強するために用意された、いわば詩であり、真実とはほ […]

069 証拠、その捏造の軌跡

  ****3) 証拠、その捏造の軌跡 一、 マルサが原案を創り、検察が仕上げをした脱税の虚構のシナリオに沿って、多くの証拠が捏造された。以下、どのような細工によって証拠が捏造されたのか明らかにする。 二、 私は、松江刑務所拘置監で、検事中島行博の取調べを40日間にわたって受けたのであるが、中島の尋問の全ては、虚構のシナリオに沿って、中島が私に問いかけ、私はそれらを単に否定することの繰り返しであっ […]

068 証拠、その改竄の軌跡

****2) 証拠、その改竄の軌跡 一、 真実の売買であることを立証する重要な証拠が、国税当局に嘘の密告をした佐原良夫の自宅からマルサの家宅捜索によって発見され押収されたことは、前に述べたとおりである。佐原が密かに録音していたテープと反訳文である。   真実の解明のためにはその開示が必要だとする私の再三の要求にも拘らず、マルサの責任者であった大木洋は、一貫して隠し通した。自ら創り上げた虚構のシナリ […]

067 悪魔の証明

***四.冤罪の捏造と断罪の基本構図  ****1) 悪魔の証明 一、 平成2年4月10日、組合は、私の仲介によって佐原良夫との間に不動産売買契約を、結んだ。当然、当事者間には売買の意思の合致があり、法的に有効な契約であった。ところが、一方の当事者である佐原良夫が契約条件を履行しなくなり、トラブルが発生した。  佐原は、契約条件の履行をまぬがれるために、履行を求めた民事裁判の法廷で、ウソの供述をは […]

066 上告審

****3)上告審 一、 平成13年6月12日、私は控訴審において、一部有罪とされたことを不服として、最高裁判所に上告した。 二、 上告審にそなえて、あらたに、3人の専門家の鑑定所見を徴求した。  控訴審における北野弘久教授の鑑定所見は、稿が改められ、再度上告審の審査に添えた。   鑑定所見を寄せて下さったのは、次の四氏である。 +北野弘久氏。日本大学法学部名誉教授、税理士、法学博士。 +船山泰範 […]

065 無罪(本件)の確定

  5.無罪(本件)の確定 一、 平成13年6月25日、広島高検は上告を断念。マルサ事案(本件)に関する無罪判決が確定した。  詳しくは、「第二章 マルサ事案の概要と結末」においてすでに述べたところである。 二、 平成13年7月4日、私は、マルサ事案の無罪が確定した段階での近況報告をとりまとめ、800人程の関係者に送付した。(※「参考資料3」を参照)

064 判決

4.判決 一、 平成13年6月11日、広島高等裁判所松江支部において、第5回公判が開かれ、宮本定雄裁判長が判決文を読み上げた。裁判長は、第1回から4回まで担当していた裁判長裁判官前川豪志が退官のため、裁判官石田裕一は転補のため出席することができない旨申し述べ、判決文の代読を行った。右陪席には第1回公判から第4回公判までの石田裕一判事にかわった吉波佳希判事が座り、左陪席には植尾伸一判事が座った。   […]

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