相続税対策のワナ-②
- 2011.12.13
- 山根治blog
第二の特異な点は、主犯とされたA氏はともかくとして、共犯とされた本田氏に脱税犯の烙印が押されていることだ。Aという人物が、本田家の相続税対策をテコにして、本田氏を騙して本田家の財産をかすめ盗った、詐欺あるいは横領事件が中核にあって、複雑な騙しのプロセスの中でたまたま会社の経費計上に疑義が生じただけのことではないか。会社の課税上の問題は生じうるとしても、一歩進んで、いわば被害者である本田氏に、脱税 […]
フォレスト・コンサルタンツ
第二の特異な点は、主犯とされたA氏はともかくとして、共犯とされた本田氏に脱税犯の烙印が押されていることだ。Aという人物が、本田家の相続税対策をテコにして、本田氏を騙して本田家の財産をかすめ盗った、詐欺あるいは横領事件が中核にあって、複雑な騙しのプロセスの中でたまたま会社の経費計上に疑義が生じただけのことではないか。会社の課税上の問題は生じうるとしても、一歩進んで、いわば被害者である本田氏に、脱税 […]
故本田宗一郎氏の長男である本田博俊氏(以下、本田氏という)が、脱税の罪で収監されたという(週刊現代、2011.7.16・23号、P.56~60)。 本田氏は1942年生まれ、私と同い年だ。私も同じような体験(「冤罪を創る人々」参照)をしており、決して他人事ではない。本田氏の事件の概略を把握するために、時系列でまとめると次のようになる。 +1973年、株式会社無限(以下、会社という)を設立し、代 […]
このテーマで、あと10回位書く予定であったが、中断することにした。現在、東京電力に関して余りにも理不尽で怪しげなことが進行中であり、取り急ぎその問題点を明らかにする必要があると考えたからだ。 東京電力に関する理不尽なこととは何か。怪しげなこととは何か。それは、何がなんでも東京電力を救済するスキームが実行に移されようとしていることだ。 東京電力救済スキームが、偽りの決算書(平成23年3月期)を […]
下川辺委員会が発足した前後とそれ以降の経緯を辿ってみると次のようになっている。 +平成23年5月10日、東京電力からの支援要請。 +同日、海江田万里経済被害担当大臣(当時)、大臣書簡によって1.確認。 +平成23年5月13日、上記1.及び2.を受けて、政府は東京電力に対する支援を行うことを関係閣僚会合で決定。 +平成23年5月24日、上記3.の決定と同様の東京電力救済スキームを閣議決定。 +同日 […]
怪しげな東京電力の救済スキーム、虚偽記載の有価証券報告書、虚偽の監査証明、-これらの中核にあるのが50年前に成立した原賠法であり、スキーム全体がまやかしであることを私に確信せしめたのが東京電力に関する経営・財務調査委員会(下川辺和彦委員長。以下、下川辺委員会という)による呆(あき)れはてた委員会報告(以下、委員会報告という)であった。 この委員会報告、本文で167ページ、別紙として54ページと […]
弊社主任コンサルタント山根治が、原発学習会の一環として講演をいたします。本講演会はどなたでもご参加いただけますので、皆様お誘い合わせの上ご来場くださいますようご案内申し上げます。 ***◆講演会のご案内^^t^^+題目^闇に挑む『原発とは何か?』-福島第一と島根-^^^^+日程^平成23年(2011年)11月28日(月) 18時30分~20時30分^^^^+会場^島根県教育会館4F [住所] 島 […]
最近の報道によれば、東京電力の救済スキーム(「原発とは何か?-号外(パンドラの箱)」参照)を作成したのは東京電力のメインバンクである三井住友銀行であるという。緊急融資2兆円のうちで最も金額の多い6,000億円を用立てた銀行だ。 この救済スキームをベースにして原子力損害賠償支援機構法(以下、支援機構法という)が成立したものの、国会の附帯決議で「本法は、東京電力を救済することが目的でない」ことが確 […]
本稿の⑩(「原発とは何か?-⑩」)において、東京電力の平成23年3月期の決算では賠償金が未計上であったことに加え、今一つ従来の決算とは異なる突出したものがあることを指摘した。 本稿の⑪(「原発とは何か?-⑪」)において、それが期末日における2兆円を超えるキャッシュであり、その大半である1兆9,650億円が、期末日に大手銀行8行からの無担保・無保証融資によって調達されたものであることを明らかにし […]
東京電力は、原発事故の原因について、事故直後しばらくの間、「異常に巨大な天災地変」(原賠法第3条ただし書)、具体的には想定外の津波によるものであると主張していた。東京電力に事故責任がなく、損害賠償義務が存在しないことを言いたかったのであろう。東京電力が本気でそのように思っていたのか、あるいは、ただし書の適用などありえないことを承知の上で敢えてそれを言い募っていたのか定かではない。 私は、原賠法 […]
巨額緊急融資について、次に東京電力側の言い分を検討する。前掲の日経記事(「東電支援の舞台裏、2兆円緊急融資、大手銀は即決、薄氷の公的管理第1幕」参照)によれば、“「このままでは、そう遠くない時期に資金ショートしてしまう」。東京電力の武井優・財務担当副社長のもとに社内の各部門から資金要請が殺到した。東電は自力で市場から資金調達できなくなっていた。5000億円弱の手元資金は夏にも底をつく恐れが出てき […]