疑惑のフジテレビ -号外2

先週の金曜日(2月17日)、国会の予算委員会でライブドア問題の集中審議があるというので、ソファーにひっくりかえり、ボケーっとしてテレビ中継を見ていました。

小泉さんの例によってナメクジのような迷答弁を、子守唄がわりに聞きながらウツラウツラしていたところ、一人の人物の登場によってハッと我にかえり、思わずソファーに座り直してしまいました。



石井道遠(いしいみとお)。

国税庁次長。東京大学法学部卒、54歳。政府側答弁者の一人として、民主党の原口一博代議士の質疑に対して、テレビカメラの前で喋り出した人物です。
石井道遠という人物の名前は、私にとって終生忘れようとしても忘れることのできないものです。ところがこれまで、直接会ったこともなければ、顔も知りませんでした。
それが生放送のテレビ画面に、突然ヌッと顔を出してきたのですから驚いたのなんの。自民党の武部幹事長の二男に3000万円が渡されたかどうかといった、本筋からかけ離れた問題について、与野党が目を三角にして国会の場で大騒ぎしているのですから、いいかげんウンザリしてウトウトしていたところでしたので、すっかり眠気がさめてしまいました。一日のうちの大半は寝ぼけている私ですが、稀にシャンとすることもあるのです。

この人は、私の冤罪事件の中心的な役割を果した人物です。詳しくは、
-抗議書の作成 http://consul.mz-style.com/item/58
-国税庁官への抗議 http://consul.mz-style.com/item/60
-抗議書(国税庁長官宛) http://consul.mz-style.com/item/64
-国会議員岩本久人氏 http://consul.mz-style.com/item/66
をご覧下さい。

この人はまた、ハニックス工業事件にも深くかかわっているようです。この事件も私の事件と同様に、マルサが創り上げた冤罪事件です。このとき彼は、偽りの告発を行った東京国税局の責任者である査察部長の要職にあり、更にはハニックス工業の社長が、渾身の恨みを込めて東京国税局のロビーで割腹自殺を遂げ、ロビーの床を血で染めたときには、全国のマルサを統括する立場にある国税庁査察課長の要職にあったのです。詳しくは、
-ある社長の自殺 http://consul.mz-style.com/item/57
-ハニックス工業事件の真相 http://consul.mz-style.com/item/156
をご覧下さい。

ハニックス工業冤罪事件、私の冤罪事件、それにライブドア事件の3つが、奇しくも石井道遠という一人のキャリア官僚によって結びついたのは、運命のいたずらでしょうか。
それにしても、冤罪事件においてマルサの現場で総指揮をとった「@大木洋@」(当時、統括査察官)という人物が、その後広島国税局のマルサのトップである同局調査査察部長にまで登りつめたり、いままた2つの冤罪事件において因縁浅からぬ石井道遠(当時、国税庁査察課長)という人物が、12年の歳月を経て国税庁のナンバーツーである次長にまで登りつめたりと、国税庁という役所はなんともオモシロイところですね。
これらの人事は国税庁とか財務省(旧大蔵省)マターでしょうから、国税庁と財務省の人事考課の中には、あるいは偽りの脱税事件をいかに多くデッチ上げたのかという項目でもあって、プラスに査定されるようになっているのかもしれません。

尚、石井道遠氏は、平成5年、自民党の実力者であった金丸信氏が10億4千万円の脱税事件で摘発されたときに、東京国税局の査察課長をしており、中核的な役割を果したとされています。平成5年といえば、広島国税局のマルサが私に牙をむいて襲いかかってきた年です。
違法な(というより犯罪そのものである)税務調査によって得られた資料を、フィクサー顔負けの怪しげな動きをして、当時の東京地検特捜部の熊崎勝彦副部長に提供したとされるのがこの石井道遠氏です。

この間のいきさつは、「東京国税局査察部」(立石勝規著、岩波新書)に詳しく記されています。この本は、国税OBの自慢話をもとに書かれた、国税当局を正義の味方として一方的に賛美しているいわゆるヨイショ本です。著者の立石さんは、税法とか税務調査のことをあまりご存知ない方のようですので、それだけに違法な税務調査の実態とか、犯罪者の仲間が陰でヒソヒソと話し合うような手柄話の類いが、あからさまに書かれています。
違法な税務調査、あるいはそれ以上の犯罪そのものである税務調査がひんぱんに行われていることは、多くの税理士が経験しているまぎれもない事実です。
しかし、このように具体的な税務調査に関して公務員の実名を明らかにして暴露されることは、これまでほとんどありませんでした。しかも、著者の立石勝規氏は、出版当時、毎日新聞論説副委員長の職にあり、出版元も、いいかげんな噂話の本など出版しないと思われている岩波書店だったのです。
それにしても、国税当局の行った犯罪的な行為を、立派な行為と勘違いして賛美さえしているのですから、まことにオメデタイ本といえるかもしれません。
玉石混淆、岩波書店も公務員の犯罪行為を礼賛している本を出すなど、このところバラエティ豊かな本屋になったものですね。

<付記>
読者の百々征夫さんという方からなんとも嬉しくなるようなメールをいただきました。ご本人の了承を得ましたので、転載いたします。

「山根さんのブログで安部譲二さんを見るきっかけを得ました。指名手配という写真と文章を読むと、今まで持っていたイメージとは別の安部譲二さんに出会えました。小説なんかでカタカナをよく使うなと思っていましたが安部譲二さんは元々コスモポリタンだったんですね。生き方も半端じゃないから物を見る目も違いますね。
所詮小説家と思っていたのですが見方が変わりました。安部譲二さんの本を読んでみたいと思えるようになりました。
安部譲二さんのブログで圧倒された私でした。」

●安部譲二 オフィシャルページ http://www.abegeorge.net/
●安部譲二との出会い http://consul.mz-style.com/item/307
●安部譲二氏との出会い -その後1 http://consul.mz-style.com/item/436
●安部譲二氏との出会い -その後2 http://consul.mz-style.com/item/441

―― ―― ―― ―― ――

ここで一句。

“まっぴら君フクちゃん アトムに会えたかな” -京都、東原佐津子。

 

(毎日新聞:平成18年2月10日号より)

(できたら会いたくない人-みつぎとり(税務署員)、岡っ引き(検事)、高利貸し(街金、サラ金、一部の銀行)、ともに賤業。できるだけ会いたい人-心の通じ合う人。加藤芳郎、横山隆一、手塚治虫。日本人の心を持ち、多くの国民に楽しみと豊かな心の潤いとを与え続けた、三人の国民的作家に、改めて感謝。合掌。)

 

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