悪徳会計屋の経済事件ノートvol.11

2005年02月10日 第11号 発行部数:378部

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悪徳会計屋の経済事件ノート

なぜ上場会社社長は国税局ロビーで壮絶なる自殺を選んだのか。
国税局OB税理士が納税者を食いものにする手口とは。
税務署とマスコミから悪徳会計士の烙印を押された
会計のプロが税金法律金融事件の深層に迫る。

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山根治(やまね・おさむ)  昭和17年(1942年)7月 生まれ
株式会社フォレスト・コンサルタンツ 主任コンサルタント
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●ハニックス工業事件の真相

「ハニックス工業 事件の真相 11」より続く
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(4) その他のケース

あるいは、個人で申告させて、低い税率による税金を納めた残り
を会社がつかうつもりであったとでもいうのであろうか。

この場合、税引後の資金がストレートに会社の資金として活用で
きないのは前述のとおりである。各個人から会社が借りる形式をと
れば、正規の帳簿に計上できるのではないかという議論もあろう。

しかし、それならば、敢えて会社の裏金をつかって自社株の取得
をするという重大な犯罪行為をするまでもなく、オーナー自らが表
金で適法に取得すれば済むことである。会社の財務の内容が健全で
あり、収益性に問題がなく、かつ株式公開のスケジュールが具体的
に作成されているのであれば、取得資金の調達は難しいことではな
いからである。

あるいは、裏金を表金にするマネーローンダリング(資金洗浄)
を活用するつもりだったのではないかとでもいうのだろうか。

マネーローンダリング自体、犯罪行為であり、毒を食らわば皿ま
で、といったところであろうか。裏世界のことであり、私には知る
すべもないが、巷間きくところによると、半端な手数料ではないよ
うだ。税金が20%安くなる以上のコストがかかるのは必定であろ
う。これとても会計士監査の眼をのがれることは至難であろう。

あるいは、国税は、社長が自社株の取得を文書で認め、脱税を自
白しているではないか、とでもいうつもりであろうか。その文書は、
副社長であったB氏によれば、税務調査の過程で妥協策の一環とし
て書かされたものであるという。

このような文書が、無実を叫びうらみを抱いて国税に抗議し自決
して果てたH社長の死を直視するとき、いかなる意味をもつという
のだろうか。それ以前に、客観的な状況に符合しない言葉がいかに
文書化されていようとも無意味であることは、私の刑事裁判のプロ
セスと結果に照らしても明らかだ。

私のケースでは、マルサと検察は、脅したりすかしたりして、私
を有罪にするために多くの人から虚偽の自白を引きだし、法廷の場
に検面調査として証拠提出したものの、厳然たる客観的な状況に違
背するものであったため、全てが法廷で排斥されるに至っている。
当然といえば当然であるものの、真実の前には、いかなる虚偽も色
あせてしまうのである。

以上、明らかにしたように、株式公開を予定している会社が、不
正な自社株の取得をもくろもうとするなど、およそ現実的ではない
し、仮にもくろんだとしても、監査と審査の眼を逃れることはでき
ないというべきである。

(次号へ続く)

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