挙動不審な査察官

 このところ全国各地で出会う査察官の様子がなんだかおかしい。挙動不審である。異常といってもいい位だ。犯罪行為が発覚しそうになった犯罪者の様相を呈しているのである。

 東京国税局、大阪国税局、広島国税局と続き、挙動不審の度合いが次第にエスカレートし、福岡国税局の査察に至ってピークに達した。空いばりをするかと思えば、急に猫なで声に変り、オドオドとして落ち着きがない。



 査察は犯罪捜査である。目的は通常の税務調査とは異なり、脱税という犯罪を摘発し、検察に告発することだ。両者は法律の上で明確に区別されている。

 税務職員に与えられている強大な権限が質問検査権(国税通則法第第七十四条の二)だ。「国税庁、国税局若しくは税務署の当該職員は、所得税、法人税又は消費税に関する調査について必要があるときは、当該各号に定める者に質問し、その者の事業に関する帳簿書類その他の物件を検査し、又は当該物件の提示若しくは提出を求めることができる。」とされているものである。

 ところが、この質問検査権、査察官(収税官吏)には与えられていない。査察官に与えられているのは、国税犯則取締法(以下、国犯法)第一条による質問検査権で、言葉は同じでも両者は全く異なるものだ。

 つまり、国税通則法上の質問検査権が、国民に受忍義務を負わせ、罰則付の強制力を伴った強大な権限であるのに対して、国犯法上の質問検査権は、国民に受忍義務はなく、一切の強制力を持っていない。査察官の質問に対して黙秘しても答弁を拒否しても嘘を言っても罰せられることはないし、査察官が物件の提示あるいは提出を求めても応ずる義務はない。
 これまで、査察は強制調査、通常の税務調査は任意調査であると言われ続けてきた。しかしこれは真っ赤なウソである。実際のところはその逆だ。査察こそ任意調査であり、通常の税務調査は強制調査だということだ。査察が強制力を持つのは唯一回だけ、ガサ入れの時だけだ。しかも、その強制力が及ぶのは、
+臨検し、
+捜索し
+差押え
すること(国犯法第二条)だけである。
+質問し、
+検査し、
+領置
すること(国犯法第一条)については任意であり、嫌疑者あるいは参考人の了解を得なければできないものだ。強制力は一切付与されていない。考えてみれば当然のことだ。犯罪捜査である査察の取調べ(質問・検査)が強制的なものであるはずがない。
 ガサ入れ初日は通常、嫌疑者だけでなく参考人までも拘束状態に置き、真夜中まで密室に閉じ込めて、ガンガン責め立てるのが常態化している。電話のやり取りを含めた外部との接触を一切禁じ、まるで逮捕勾留して接見禁止状態にしているようなことが当然のごとくなされている。しかし、このようなことは国犯法では許されていない。もちろん違法行為である。

 このように査察はガサ入れの時を皮切りに、次から次へと違法行為を重ねていき、調査が概ね終了する頃に違法行為はピークに達し、犯罪行為にまでエスカレートする。犯罪集団の本性が露わになるのである。
 冒頭で述べた査察官の不審な挙動は、私が彼らの犯罪行為の一端に触れたときに生じたものであることが最近判ってきた。これまで検察とグルになって推し進めてきた巧妙な数々の犯罪トリックの全容がほどなく明らかになるはずである。
 検察と一体となった国家の犯罪、にわかには信じ難い驚くべき犯罪行為が、数十年の間白昼堂々と続いてきたということだ。

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 ここで一句。

“算数は大丈夫かな麻生さん” -牛久、ブラ坊

(毎日新聞、平成25年3月19日付、仲畑流万能川柳より)

(1足す1くらいは。)

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