認知会計からのつぶやき6-政治・経済・歴史を認知会計の視座から見つめ直す-

***1.空海の仏教(東密)

 仏教の形式を整えた日本化された道教。和を基本とする自利他利の追求。スローガンは「即身成仏」。400年後の慈円の「真俗一如」へと連なる国家統治システム。後7日御修法(みすほ)の勅許(834年)により、国家鎮護の宗教へ。

***2.現人神(あらひとがみ)
 天武天皇(第40代)が自らの意志で現人神へ。称徳天皇(第48代)で天武系の皇統が絶え、天智系の天皇へ。嵯峨天皇(第52代)が空海の国家統治システムにもとづき即身成仏を目指す人間天皇(象徴天皇)へ。象徴天皇は孝明天皇(第121代)まで1,000年の間続く。明治維新・薩長独裁政権によって、復古神道にもとづく国家神道によって、天皇が再び現人神にまつり上げられると同時に、国家元首に。
 国家元首たる現人神は、昭和天皇(第124代)まで続くが、第二次大戦後、同天皇による人間宣言によって人間天皇(象徴天皇)に回帰。

***3.現在の自民党政権が目指している憲法改正。
 改正のポイントは、天皇を象徴から国家元首に変更すること。
 天皇を象徴から元首にする意味合い。元首とされる天皇は、かつての明治維新・薩長独裁政権下の明治天皇と同様、独裁を目指すグループのカモフラージュ。国家神道にかわるスローガンは、アメリカの植民地思想である新自由主義・グローバリゼーション。0.01%のアメリカのエピゴーネンが、99.9%の日本人を支配する国家統治システムの完成を目指すもの。伝統的政治システムの根幹にあった「和」を欠いた政治システムの復活・強化。

***4.天皇を象徴から国家元首に
 憲法によって天皇を再び国家元首にすることによって生ずる結果は、天皇制の崩壊。人間宣言後の天皇制の成立基盤は、日本国民の皇室に対する信頼と敬愛の念(昭和21年1月1日、昭和天皇の詔書)。国家元首は政治家。政治家は時には悪魔と手を組むことも。政治家としての天皇に対する国民の信頼と敬愛の念は大きく揺らぎ、遠からず消滅に向かい、天皇制は崩壊。

***5.日本共産党の高笑い
 アメリカにとって天皇制が不要かつ邪魔になったのでは。天皇を国家元首にまつり上げて、天皇に対する国民の信頼と敬愛の念を破壊し、不信感を醸成した上で、天皇制の自然消滅を待つ。謀略国家アメリカのシナリオでは。天皇制の解体を党是としている日本共産党の高笑いがどこからか。

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