ゲームとしての犯罪 -8

中村長也氏は、ストックオプションで1億円手に入れたと自ら述べているのですが、これについて、上場に先立って提出された「新株式発行届出目論見書」(平成12年3月8日)によって検証してみることにいたします。



中村氏は、上場時点で次の2つの権利を持っていました。

^^t
^cc”^権利
^cc”^株数
^cc”^単価
^cc”^摘要
^^
^1.成功報酬ワラント
(臨時賞与として支給された新株引受権)
^rr”^2株
^rr”^25万円
^権利行使請求期間:
平成12年3月1日~平成17年1月18日
^^
^2.ストックオプション
(新株引受権の付与)
^rr”^10株
^rr”^25万円
^発行予定期間:
平成14年4月1日~平成16年3月31日
^^/
1.は平成12年1月19日に支給されたものであり、2.は同年1月17日の臨時株主総会の特別決議によって付与されたものです。つまり、中村氏は、ワラントとストックオプションとを合わせて12株の権利をもっていたのです。上場時の売出価格は一株600万円、この株式を一株25万円で買う(ワラントの場合は、行使する)ことができる権利を、12株分だけ持っていたということです。
中村氏は、ストックオプションの行使価格を83円と言っていますので、平成16年2月20日の100分割より後に権利の行使をしたものと思われます。(当初単価250,000円÷3(分割)÷10(分割)÷100(分割)=83.3円)
ただ、中村氏は「2002年(平成14年)に行使した」と述べているのですが、この時点では上場後の最初の株式分割(3分割、平成13年7月23日)がなされただけですので、行使価格は83,334円(当初単価250,000円÷3(分割)=83,334円)となります。
中村氏が述べている行使価格83円と比較してみますと、1,000倍の開きがありますので、『2002年(平成14年)に行使した』というのは、事実ではないようです。行使時期を敢えて1年半ほど早めているのは、何故でしょうか。
もっとも、堀江貴文氏の著書の全体が堀江氏の都合のいいように創り変えられており、論理的整合性に欠けるシロモノなのですから、中村氏のこの部分についてもあるいはいいかげんに書き直しされたのかもしれません。

中村氏のこのときの持株は36,000株(12株×3×10×100)。『このときの株価は2500円前後でした。1株2400円余りの利益を得ることができたということになります。』と言っているのですから、仮に1株2450円の利益があったものとしますと(つまり、平均売却価格は2,534円(=2,450円+84円))、利益は88,200千円(2,450円×36,000株)となり、1億円ぐらいと言っていることと、概ね符合いたします。

中村長也氏のストックオプション等についてまとめてみますと、
^^t
^cc”^付与株
^cc”^分割換算
^cc”^@コスト
^cc”^コスト
^cc”^売却額
^cc”^利益
^^
^rr”^12株
^rr”^36,000株
^rr”^84円
^rr”^3,000千円
^rr”^91,200千円
^rr”^88,200千円
^^/となります。

尚、今年の1月16日のガサ入れの2日後に、沖縄で死亡した野口英昭氏については、様々な噂が飛び交っているようです。私は、野口氏の死について特別な情報を持ってはいませんし、痛ましい死についてはご冥福を祈るしかありません。
ただ、故野口英昭氏がライブドアの上場に際して中村長也氏と共に重要な役割を果たし、上場直後に設立された株式会社キャピタリスタ(ライブドアの戦略的子会社で、その仕事の大半は一般投資家から巧みにお金を吸い上げることにあったようです)にも中村氏同様深く関わっていたこと、ワラントとストックオプションについては、中村氏と同じ条件のものを、それぞれ4株、20株の計24株、付与されていたこと、この2つの事実を指摘することにとどめます。
故野口氏のストックオプション等は、中村氏の2倍に相当いたしますので、仮に、中村氏と同じ時期に同じような権利の行使をし、同じように売却しているならば、2億円近くの利益を手にしていることになります。
中村氏と故野口氏が手にしたそれぞれの利得金は全て、ライブドア株式によって被害を被った人達の犠牲によるものであることは紛れもない事実です。

―― ―― ―― ―― ――

ここで一句。

“気持ちまだ昔のままの元美人” -高知、しばてん。

 

(毎日新聞:平成18年6月2日号より)

(類をもって集まると言うべきでしょうか、私のまわりには通常の人とは異なる神経回路を持った人物が結構いるようです。
その中の一人。友人から彼の奥さんを初めて紹介され、精一杯のお世辞を言ったといいます。ところが奥さんの柳眉が見る間に逆立ちし、その後はどんなにご機嫌をとってもよそよそしい態度だったそうです。「君はその奥さんになんて言ったんだ?」と私。彼曰く、「奥さんは若い頃さぞかし美人だったんでしょうね。」)

 

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