2005年

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江戸時代の会計士 -13

算者(会計士)としての恩田木工は、次のような計算を示して領民たちに理解を求めようとしました。 “手前算者にも積らせ、自身にても当ってみたれども、先づ願ひ事何かにつけて、御領分の者共より諸役人へ賄賂を遣(つか)ふこと、年中には百石につき積り、銭何程(いかほど)、又年中諸役へ人足手間費(ついえ)の分、銭に積り百石に何程、さて九百人の足軽年貢催促に出(いだ)し候節、月々故、年中に割合ひ百石につき、この者 […]

133 自弁品アラカルト -その1

***5.自弁品アラカルト ****1)その1 自弁(じべん)とは、「差入れを受けた物、領置中の物、あるいは自己の領置金等で購入したものを施設内で使用すること」(被勾留者所内生活の心得、24ページ)であり、自弁品とは自弁に係る物品のことである。 平たく言えば、自分で持ち込んだ物とか、差入れしてもらった物とか、あるいは自分のお金で買った物のうち、拘置所の中で使うことのできる物のことを自弁品というので […]

冤罪を創る人々vol.90

2005年11月29日 第90号 発行部数:414部 ◆◇――――――――――――――――――――――――――――◆「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から-http://consul.mz-style.com/catid/11 日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。◇◆――――――――――――――――――――――――――――◇ 山根 […]

凛にして毅なる碩学、北野弘久先生 -3

 今一つ私の目をひいた鑑定意見書は、竹中平蔵氏(当時.財政経済担当大臣、現.総務大臣)に関するものでした。 「住民税脱税犯における偽計行為(1)」と「住民税脱税犯における偽計行為(2)」の2章に分けて論じられているもので、それぞれ、東京地裁に提出された先生の鑑定所見書であり、東京高裁に提出された先生の補充鑑定所見書の概要です(同書、567ページ~586ページ)。 ことの発端は次のようなものでした。 […]

132 安部譲二氏との出会い -その後2

****2)その2 今回の標題についてはなんとも悩ましい思いをした。作家の名前の後に、「氏」とか「さん」をつけるべきか否か悩んだのである。 前回は、「安部譲二との出会い」として、敢えて敬称を付けなかった。勿論、作家を軽んずるが故に敬称を省略した訳ではない。この点、「冤罪を創る人々」において、マルサとか検事の全てを呼び捨てにしたのとは訳が違う。この連中にはどうしても敬称をつける訳にはいかなかったので […]

冤罪を創る人々vol.89

2005年11月22日 第89号 発行部数:416部 ◆◇――――――――――――――――――――――――――――◆「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から-http://consul.mz-style.com/catid/11 日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。◇◆――――――――――――――――――――――――――――◇ 山根 […]

凛にして毅なる碩学、北野弘久先生 -2

 「税法問題事例研究」(勁草書房)の中には、多くの鑑定意見書がそのままの形で掲載されており、当事者と北野先生との話し合いとか法廷における生々しい現場の雰囲気までも伝わってくるようです。 法学者にありがちな衒学的な言い回しは、北野先生の鑑定書には一切ありません。極めて分かり易い明解な言葉によって組み立てられた文章は、一分の隙もない見事なものです。税法の基本的な事柄に理解の及ばない無知な裁判官をなんと […]

131 安部譲二氏との出会い -その後1

***4.安部譲二氏との出会い -その後 ****1)その1 その日は島根大学での古文書学の授業の日であった。六十の手習いとばかりに、一年程前から若い学生諸君と一緒に古文書の学習をしていたのである。私より二歳若い先生(相良英輔教授)から、それこそ手取り足取り教えていただいたおかげで、それまでは全く意味不明のナメクジのような筆文字が、スラスラとはいかないまでもなんとか読めるようになっていた。 大学か […]

冤罪を創る人々vol.88

2005年11月15日 第88号 発行部数:417部 ◆◇――――――――――――――――――――――――――――◆「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から- 日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。◇◆――――――――――――――――――――――――――――◇ 山根治(やまね・おさむ)  昭和17年(1942年)7月 生まれ株式会社フ […]

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