冤罪を創る人々vol.53

2005年03月15日 第53号 発行部数:330部

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「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から-

日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。
マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。
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山根治(やまね・おさむ)  昭和17年(1942年)7月 生まれ
株式会社フォレスト・コンサルタンツ 主任コンサルタント
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●(第六章)権力としての検察 ― 暴力装置の実態

「2) 藤田義清」より続く
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(3) 立石英生

一、 大阪地方検察庁堺支部検事。第一審の主たる公判検事。第一審
の33回にわたる公判廷のうち、第11回、第20回及び第33回
以外の全ての公判廷に、検事として出廷。
中央大学法学部卒。山根会計事務所の職員小島泰二氏を逮捕し、
尋問を担当。

二、 平成8年1月28日付で始まり、同年3月17日付で終る立石
英生の作成になる小島氏の供述調書は13通である。
小島氏は、組合担当の職員ということで逮捕勾留され、私を突き
崩すための重要な人物として、他の被疑者もしくは参考人とは違っ
た取調べが、立石英生によってなされた形跡がある。

三、 小島氏は山根会計事務所の古参の事務職員で、私が全面的に信
頼していた人物であった。一流私立大学を出て、人柄もよく、仕事
もよくできたからである。
その小島氏が逮捕され、立石英生の取調べを受けてから全く別人
になってしまった。
私は当初、小島氏が逮捕されたショックによるものと考えていた
が、それだけではどうにも説明のつかないことがいくつもあり、腑
に落ちない思いを抱きつづけてきた。

四、 この度私の10年間を客観的に見つめ直すために、裁判関連の
資料をじっくりと読み直したところ、今まで気がつかないことがい
くつか分かってきた。
その結果、小島氏が私にとって別人のようになってしまったのは、
逮捕という衝撃の他に、立石英生が小島氏に対して通常では考えら
れないことを仕掛けたからではないかと考えるに至った。

五、 小島氏は平成8年1月26日、別件で立石によって逮捕され、
40日間の尋問を受けた。その後、釈放され、本件では立件される
ことなく、在宅のまま初公判に臨んでいる。
その間、立石は小島氏を脅し、なんらかの取引を持ちかけたので
はないか。あるいは、小島氏がなんらかの行動をするように仕向け
たのではないか。私の疑念は、ほとんど確信に近いものとなった。

六、 しかし、確信したと言っても、直接小島氏に問い質し、確認し
た訳ではない。保釈中は、事件関係者との接触は禁じられており、
この保釈条件を破ると再び収監されるおそれがあったため、一切小
島氏とは直接話をしたことはなかった。又、裁判が終了してからも、
小島氏に対して強い不信感を抱くことになったため、一切の接触を
していない。
従って、小島氏と立石検事との間で、拘置所内という密室でいか
なるやりとりがあったのかは、私の推測の域を出るものでない。
このため、立石検事が密室の中でどのようなことを小島氏に対し
て仕掛けたのかについての憶測は差し控え、供述調書と法廷調書の
みにもとづき、小島氏の真意からはるかにかけ離れた偽りの自白が、
どのようにして供述調書の上でなされたのか明らかにする。

七、 「供述調書の足跡その1」
立石が作成した小島氏の供述調書において、まるで別人格ともい
える小島氏が登場する。
まず、私を呼び捨てにしていることが注目される。
平成8年1月28日付の第一回目の供述調書において、小島氏は、
わざわざ「以下、山根公認会計士のことは、言い慣れているので
“山根所長”と呼ばせていただきます。」と言っていながら、それ
以後の供述調書では一転して「山根」と呼び捨てにしている。
私は小島氏の上司であるだけでなく、ひと回り近くも年が上であ
る。元来、小島氏は全ての人に対して長幼の序を弁えている礼儀正
しい人物であった。それが逮捕という異常事態にあったとはいえ、
余りにも不自然である。
不自然な印象が拭い切れなかったため、何回か調書を読み直して
いたところ、あることに気がついた。
小島氏の供述調書の初回は、同年1月28日付であるのに、第2
回目は、同年2月10日付になっているのである。ここに12日間
の空白がある。
この間小島氏は、私と同様に松江刑務所拘置監に勾留されており、
連日のように立石英生から取調べを受けていたはずだ。12日間も
の間供述調書が作成されていないはずはない。不自然である。
何通かの供述調書が作成されたものの、法廷に開示されることな
く隠匿されたのではないか。その中では、私のことを「山根」と呼
び捨てにしないで、「山根所長」と呼んでいたのではないか。この
12日の間に、立石は小島氏にたっぷりと毒を吹き込み、洗脳作業
を行なっていたのではないか。

八、 「供述調書の足跡その2」
次に私に対する印象について、にわかには信じ難いことを供述し
ている。
小島氏は、同年1月28日付の供述調書において、昭和54年9
月ごろ山根会計事務所の職員採用に際して、私と初めて面談したと
きの印象について次のように述べている、 ―

「山根所長とは、面接の際に初めて顔を合わせ、最初の第一印象は、
若いくせに生意気な感じを受けました。」

その当時、私は37才であり、開業して3年しか経っていなかっ
た。小島氏は27才、私より十歳年下であった。
この供述調書が拘置監の房内に差し入れられ、眼を通したとき、
私は気分が悪くなり、嘔吐を催しそうになった。全幅の信頼を置い
ていた小島氏が、私に対してこのような見方をしていたことが私を
打ちのめしたのである。

(続きはWebサイトにて)
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●山根治blog (※山根治が日々考えること)
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・ホリエモンの錬金術 -1

ホリエモンこと、ライブドアの堀江貴文さんは、このところフジ・
サンケイグループの買収を仕掛けたことからマスコミの注目を浴び、
連日連夜、各メディアから引っ張りだこの状態で、何とも賑やかな
ことになってきました。

堀江さんは、ベンチャー企業の雄であり、若くして巨万の富を手
に入れた立派な成功者とされているようです。しかも昨年の球団買
収騒ぎのときと同様に、今回も巨大な旧体制に敢然と立ち向かって
いく新しい時代のヒーローとして一部でもてはやされています。

果して本当なのでしょうか。

実は昨年、堀江さんが近鉄バッファローズの買収に名乗りをあげ
たときに、堀江さんがオーナー的な存在として支配しているライブ
ドアという会社は一体何者だろうと興味をいだき、少し調べてみた
ことがあります。

買収について競合していた楽天と比較してみたのですが、途中で
バカらしくなって、調査を中断した経緯があります。

これといった会社の実態が見えてこないのです。プロ野球の球団
を買収しようというほどの会社なら、会社の本体がしっかりしてい
てそれなりの収益がなければいけないのですが、ライブドアの決算
書をのぞいてみたところ、余りのオソマツさに呆(あき)れてしま
い、会社の分析を途中でやめてしまいました。

そのライブドアが、今度はあろうことか800億円もの資金を用
意してフジ・サンケイグループという巨大なメディアを支配下に入
れようというのですから、これは又、一体どういうことだろうと気
を取り直し、中断していたライブドアの分析を気合いを入れてやっ
てみることにしました。

早速、ライブドアが証取法に従って、平成16年12月27日関
東財務局長に提出した、第9期有価証券報告書(表示を含めて133
枚。以下、有報といいます)をライブドアのホームページから引っ
張り出して印刷し、分析開始。
同時に、一期前の第8期の有報も印刷して手許に。

その結果判ったことは、公表されている決算書ではもっともらし
く利益が出たように繕ってはありますが、実際の業績は極めて悪く、
いわば自転車操業に陥っているのではないか、ということでした。

私はライブドアの帳簿とか証憑などをチェックしたわけでなく、
また堀江さん本人に直接問い質したわけでもありませんので、現時
点では粉飾決算とまでは断定することはできません。

しかし、会社が公表している第8期と第9期の有報を私なりの方
法で分析した限りでは、粉飾の疑いが極めて濃厚であると言えるよ
うです。

これについては、その分析のプロセスと結果とを後ほど改めて公
表いたします。

その前に、堀江さんが何故巨万の富を手にすることができたのか、
ホリエモンとは何者なのか、彼が信奉するお金に焦点をあてて吟味
してみることにします。

億万長者ホリエモンの資金のルーツ、辿ってみると驚くべきこと
が判ってきたのです。こんなことがなされていたのかと我ながらビッ
クリしてしまいました。

株式市場の盲点を巧みにくぐり抜けていく手法は、今回問題となっ
ているニッポン放送株の時間外取引と同工異曲のもので、奇策、あ
るいはトリックともマジックともいうべき奇怪なものでした。詐術
といってもいいかもしれません。

以下、ホリエモンのいわば錬金術師としての実像を明らかにし、
マネーゲームの実態を浮き彫りにしてみようと思います。

それにしても現在進行中の仁義なき戦いは、フジ・サンケイグルー
プを昼寝をしているライオンとすれば、ホリエモンはさしずめ、あ
まり可愛げのないネコといったところでしょうか。なにせライオン
に立ち向かっているこのネコ、どこかからチョロまかしてきたバズー
カ砲を脇に抱えているんですから。

―― ―― ―― ―― ――

ここで一句。

“ポッケからカネばかり出すホリエモン” -宝塚、其のママ。
(毎日新聞:平成17年3月7日号より)

(お金のマジシャン、ホリエモン。先日、毎日新聞のコラム記者が、
ホリエモンについて、50年余り前に起きた“光クラブ事件”を連
想すると書いていました。角帽・制服をまとい、誠実さを装った現
役の東大生が、大衆から大金を集めて金貸しをやり、資金繰りに行
き詰った挙句、青酸カリを飲んで自殺した事件です。毎日のコラム
ニストは、直感的にホリエモンのウサン臭さを感じ取ったようです。
さすがですね。)

 

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