保守王国の悪あがき-2
- 2009.12.15
- 山根治blog
この夏の総選挙で雪崩現象のような大敗を喫した自民党ではあったが、保守王国島根の自民党は2つの小選挙区の議席を確保している。底堅い自民党支持基盤に加えて、対峙する島根の民主党が余りにもだらしないことが、自民党が議席をかろうじて守ることができた原因である。 島根の民主党。この人達は一体何をしているのか。総選挙前と同様に、民主党政権に移行してからも民主党らしいまともな活動をしている気配が全く伝わって […]
フォレスト・コンサルタンツ
この夏の総選挙で雪崩現象のような大敗を喫した自民党ではあったが、保守王国島根の自民党は2つの小選挙区の議席を確保している。底堅い自民党支持基盤に加えて、対峙する島根の民主党が余りにもだらしないことが、自民党が議席をかろうじて守ることができた原因である。 島根の民主党。この人達は一体何をしているのか。総選挙前と同様に、民主党政権に移行してからも民主党らしいまともな活動をしている気配が全く伝わって […]
前回述べたように、八ッ場ダムの問題は国の財政問題であり、とりわけ財政支出の優先順位の問題である。 財政支出の優先順位を客観的に判定しようとして制定されたのが政策評価法だ。多様な政策をふるい分けるに際して、政治家を含む利害関係者の恣意的介入を防ぐ役割を果たしていると言ってよい。 長尚氏の論述においては、八ッ場ダム問題を考えるにあたって最も肝要な政策評価法にもとづくデータ(B/C)の検証が全くな […]
大橋川改修事業(「粉飾された2兆円」参照)がこのところ急ピッチで推し進められようとしている。自民党が先の総選挙で大敗し、政権政党の座を民主党などに明け渡してから、八ッ場ダムをはじめとしたムダな公共事業が全面的に見直され、事業中止の動きが全国的に加速している中にあって、その動きを阻止し、なにがなんでも事業を推進しようというのであろう。悪あがきである。 この大橋川改修事業は、7,000億円にものぼ […]
コメントNo.1745について。 引用文の筆者は長尚氏。 1934年生まれ。長野市在住。工学博士。九州大学卒業後、1958年旧国鉄に入社、主に東海道新幹線建設に従事。1965年旧国鉄退社後、助教授として信州大学工学部へ。1971年同大学教授。1999年信州大学工学部を定年退職。専門は土木工学で構造設計学を主とする。社会・経済・政治問題についても現職時代から提言をしてきた。八ッ場ダムについて特 […]
***Ⅵ.(追記)カスリーン台風について (1)八ッ場ダムの建設のそもそものきっかけは、昭和22年のカスリーン台風によって関東一円が甚大な被害をこうむったことであった。カスリーン台風クラスによる被害をできるだけ食い止めることがダム建設の大義名分とされた。(*11 『八ッ場ダム:事業の経緯』国土交通省八ッ場ダム工事事務所) 平成20年再評価においても、事業の目的・必要性欄のトップに洪水調節(利根川 […]
***Ⅳ.計算プロセスにおけるインチキの実態 Ⅱの6.の年平均被害軽減期待額(B2の便益)のゴマカシの実態は、2つの確率が操作手段として使われていることに加えて、B2の便益を計算する上で、1/57のところで勝手に線引きをして、それ以下(1/3、1/5、1/10、1/30、1/50、1/57)のB2の便益を切り捨てていることだ。 +まず、マニュアルでは2種類の確率が用いられている。一つは、流量規模 […]
***Ⅲ.非現実的なインチキ計算の実態 Ⅱの(3)の洪水被害額(B1の便益)と(5)の洪水被害軽減額とのゴマカシの実態は、10のパターンの洪水にかかる水害予測値が、過去の実際の水害被害額と比較して、余りにもかけ離れた巨大なものであり、非現実的なものであることだ。 (1)まず、八ッ場ダムに関係のある1都5県(東京、千葉、群馬、埼玉、茨城、栃木)の過去10年間(平成10年~同19年)の年平均の被害額 […]
***Ⅰ.はじめに ****(1) 八ッ場ダム事業の概要 昭和27年(1952年)に計画され、50年以上にわたって延々と続いてきた八ッ場ダム建設事業は、政官財の利権トライアングルを象徴する典型的な事例であり、その概要は次の通りである。 +総事業費4,600億円、残事業費1,383億円。但し、従来の経緯に鑑み、総事業費は更に1,000億円以上増加する見込み。+目的・必要性++洪水調節(利根川流域の […]
7.群馬県知事の誤りの二つ目は、「政権が変ったから中止した」と、短絡的に決めつけていることだ。 ダム工事を中止するのは、法律(政策評価法)の上で事業継続の必要条件が備わっていないからであって、もともと時の政権に左右される筋合いのものではない。自公政権下でも中止すべきものは中止すべきであったということだ。これまでの自公政権は、なすべきことを怠り、頬被(ほおかぶ)りを決め込んでいただけのことである。 […]
八ツ場ダムに関する山根治(弊社主任コンサルタント)による分析の要約が、月刊テーミス(※2009年11月号)に掲載されます。なお、分析の全文については、現在連載中の「八ツ場(やんば)ダムの中止と税金ドロボー」に続き、11月10日より「山根治blog」において順次公開予定です。 月刊テーミス http://www.e-themis.net/