狂える検察官-(2)

 「ニセ税理士のストーリー」が何故、「虚構のストーリー」であるか。理由は簡単だ。



 税理士業務は、税理士法第2条で、

+税務代理

+税務書類の作成

+税務相談

の3つの事務を業として行うこととされており、税理士でない者(いわゆるニセ税理士)は、これら1.~3.の業務を行ってはならない(税理士法第52条)とされ、これに違反した者は、「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する」(税理士法第59条)とされている。

 税理士業務を独占的業務とし、税理士でない者を排除する規定だ。この独占規定自体、問題であることは、これまで規制改革審議会等でたびたび取り上げられ、廃止すべきであるとされてきた、いわくつきの規定である。

 ことに、1.の税務代理業務ならまだしも、2.の税務書類の作成とか、3.の税務相談など独占業務とする大義名分に欠けている。納税者・国民にとっては、百害あって一利なし、一握りの税理士という利権グループの既得権益を守るためだけのものだからだ。

 このような訳の分らない、中世のギルド制そのままの制度(税理士業務の独占性)を採用しているのは、世界でも日本と韓国だけであると言われている。できるだけ早く、税理士法を改正して、税理士だけでなく、広く一般に税理士業務を解放すべきである。税務当局の下請機関として位置づけられ、その小間使いとして働かされている税理士を納税者・国民のための税理士とするには、税理士を国税庁の監督下から外し、この業務独占の規定を廃止することが必要だ。

 税理士以外の者は税理士業務をしてはいけない-これが税理士法の規定だ。この規定自体に、大きな問題があることは上記の通りである。
 しかし、本当の問題はこの法律の規定にあるのではない。いかに悪法であっても法は法である。法治国家である限り、改正されるまではそれを遵守しなければならない。

 問題は、独占業務の範囲が、不当に拡大解釈され、それにもとづいて「ニセ税理士」の摘発が行われていることだ。
 それは一体どういうことか?
 ××業務といわれている中の、業務といえば有償、つまり「他から受けた利益に対して、代価を支払うこと-新明解国語辞典」であることはごく普通のことであり、社会通念だ。
 ことに、その業務によって生計を立てている者にとっては、有償であることは業務を継続していく上で必要不可欠の前提条件である。親方日の丸が生計を丸抱えしている公務員ならいざ知らず、民間のほとんど全ての人は、自分で稼いで自らの生計を工面していかなければならない。
 税理士であっても例外ではない。納税者に税理士法で定められたサービスを提供し、そのサービスの対価として報酬を受け取る。当然のことである。
 ところが、税理士業務に限って有償だけでなく無償でも業務に該当するとされているのである。明らかに社会通念に反することだ。

 無償であっても税理士業務に該当する。従って有償であろうと無償であろうと、税理士法第2条に定められた
+税務代理
+税務書類の作成
+税務相談
の3つの事務は、税理士以外の者が業としてしてはいけないことになっている。税理士業務の無償独占性と言われているものだ。
 この無償独占性、税理士会が自らの既得権益だとばかりに必死になって守ろうとしているシロモノだ。税理士会が、税理士の存亡にかかわるとばかりに目をつり上げて死守しようとしているのが無償独占性だ。
 しかし、税理士の立場から一歩離れて、一般国民の目線にたち返ってみると、とんでもないシロモノであることが判明する。私がかつて、「税務行政に巣食っているガン」(「続.いじめの構図-9」参照)であると指摘した通りである。
 「虚構のストーリー」の核心が、まさに、この無償独占性にあると言えるからだ。今まさに、このガンが悪性ガンに変容し、罪なき倉敷民商の3人を襲っているのである。

(この項つづく)

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 ここで一句。

”四十か五十か医者にきく肩痛” -湖西、宮司孝男

 

(毎日新聞、平成26年3月10日付、仲畑流万能川柳より)

(老化現象。“いずれも同じ秋の夕暮れ”)

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