ライブドア監査人の逮捕 7
- 2008.04.08
- 山根治blog
まず、公認会計士である田中慎一氏が、ライブドアの監査人を引き受けた後に、ライブドアのブラックボックスとなっていたファンドの実態を解明したことについては、“盗み見”という調査手法には必ずしも賛同できないとしても、結果的に隠蔽されていた事実が明らかになった点は評価すべきでしょう。更に、その結果をライブドア側に突きつけて、ファンドの解散を要求し、実際に『M&Aチャレンジャー、VLMA1号、VLMA2号 […]
フォレスト・コンサルタンツ
まず、公認会計士である田中慎一氏が、ライブドアの監査人を引き受けた後に、ライブドアのブラックボックスとなっていたファンドの実態を解明したことについては、“盗み見”という調査手法には必ずしも賛同できないとしても、結果的に隠蔽されていた事実が明らかになった点は評価すべきでしょう。更に、その結果をライブドア側に突きつけて、ファンドの解散を要求し、実際に『M&Aチャレンジャー、VLMA1号、VLMA2号 […]
***<ライブドアの決算とお金をめぐるドタバタ劇2>(「ライブドア監査人の逮捕 5」から続く) (5) フジテレビとニッポン放送をめぐってドンパチをやっていたとき、プラスアルファの資金繰りのメドがたたず、ライブドアの資金繰りは逼迫(ひっぱく)していました。2005年2月から同年4月にかけてのことです。ライブドアが資金繰りに窮していたことについて私は、「ホリエモンの錬金術-5」で次のように指摘してい […]
ライブドアと堀江貴文氏が上場以来、会社の決算とお金に関して監査人を交えて演じた、ドタバタ劇について、ザッと振り返ってみますと次にようになります。ここでは、ライブドアの内部関係者である二人の人物がそれぞれ出版した本の記述といくつかの客観的な事実をもとにまとめることにいたします。それぞれの本は、 +宮内亮治「虚構-堀江と私とライブドア」(講談社、2007年3月) +田中慎一「ライブドア監査人の告白」 […]
このたびの田中慎一会計士の逮捕容疑は、パチンコ情報会社の「梁山泊」グループによる相場操縦事件にからむものです。会社を買収するのに、いいかげんな評価をして会社の価値を大幅に水増しした査定書を作成したとされています。このグループは、さほど価値のない会社をもっともらしく見せかけて、株式交換の手法を使って買収(M&A)し、マスコミに鳴り物入りで宣伝しては、「アイ・シー・エフ」という上場会社の株価をつり上 […]
その著書の中で、なんともカッコよく、会計士を廃業すると大ミエを切っていた田中慎一会計士に対して、なんとなく胡散(うさん)臭いものを感じ取ったのは、前回述べたように、自らが逮捕されるかどうかの危機的状況の中とはいえ、他の関係人の迷惑をもかえりみずに、もっぱら検察の言いなりになってインチキのシナリオであっても全面的に協力すると、アッケラカンと公言していたからでした。 そこに、田中会計士逮捕の報道が […]
田中慎一会計士は、その著書「ライブドア監査人の告白」の中で、“私は港陽監査法人の解散のときをもって、1998年から保有してきた公認会計士の資格を返上することにした。弁護士の先生や南検事からは「なにも資格を捨てることはないんじゃないですか」と言われたのだが、自分なりのケジメをつけなければいけないと考えたので、供述調書にも「ライブドア事件を契機に公認会計士の職に終止符を打つことにした」という文言を入 […]
ライブドアの監査を担当していた公認会計士の田中慎一氏が、「ライブドア監査人の告白」と銘打って、一冊の本を出版したのは、2年ほど前の平成18年5月のことでした。 当時、ライブドアと堀江貴文氏に対する強制捜査について、一部のマスコミ、あるいは有識者を自任する人達の間で、国策捜査ではないかとか、あるいは、万引のような微罪(粉飾決算は微罪だそうです)で死刑といった、およそピント外れの誤った議論が横行し […]
巷間、「北野税法学」と呼称されているものの集大成が、この「税法学原論」第六版です。税金に関する本は、それこそ掃いて捨てるほどたくさん出版されていますが、そのほとんどはハウ・ツーもので、しかも、税務当局寄りのものが圧倒的多数を占めています。つまり、どのようにしたら税務当局に認めてもらえるかといったことに汲々(きゅうきゅう)としており、税務当局の顔色をうかがいながら、それこそ微に入り細をうがつ枝葉の […]
昨年の暮に、一冊の本が届きました。北野弘久著、『税法学原論』-第六版(青林書院)です。日本における税法学の教科書として名高いこの本は、1984年の初版以来版を重ね、2007年12月20日付で第六版。著者自ら、贈って下さったものです。 会計事務所を経営していく上で、北野先生の『税法学原論』-初版は、私の座右の書であり、バイブルでした。税務署を相手にしてドンパチをやるときにはその都度目を通し、どれ […]
知人からの相談は、ODAという海外がらみの話が本当のものであるかどうか、雲をつかむような大きな話が真実のものであるかどうかといったことでした。私としては、ODAについては一般の報道で知っているだけでしたので、具体的にその実態の一端でも分かれば面白いといった軽いノリで引き受けたものです。これまで4回ほど首を突っ込んでいるM資金話とか、三年前にライブドアのインチキに気がつき、かなりの時間をかけてイン […]