2015年7月

国税マフィアの闇-⑪

「脱税は犯罪ではない。現在の法体系を前提とする限り、脱税(逋脱)という犯罪は犯罪として成立しない。」  上記の命題についてはすでに述べた(“国税マフィアの闇-8”)。ところが現実には査察調査が行われ、脱税犯として当然の如く告発がなされている。犯罪として成立しないはずの脱税犯が何故堂々と告発されているのか、私には長い間謎であった。  査察官が嫌疑者を、脅したり騙したり、あるいは利益誘導したりして、査 […]

国税マフィアの闇-⑩

 前々回(“国税マフィアの闇-⑧”)、国税庁がひた隠しにしていた内部文書について触れた。秘密文書の存在が明らかになった瞬間である。  明らかになったとはいっても、文書そのものが私に提示された訳ではない。明らかにされたのは、文書の名称、文書が発せられた年月日、それに文書番号だけであった。あとは開示請求をして自分で取りよせろという訳だ。いつものことながら、由(よ)らしむべし知らしむべからずといった、上 […]

国税マフィアの闇-⑨

 またしても工藤会である。  平成27年7月9日、福岡県警特別捜査本部は所得税法違反(脱税)容疑で再び工藤会の野村悟総裁を逮捕した。  脱税容疑での第一回目の逮捕(“国税マフィアの闇-⑥”)は、組員が定期的に納める会費(上納金)のうち個人的に費消されていた部分を脱漏所得とみなしたものであったが、このたびは企業から臨時に得た“みかじめ料”だそうである。  定期的な上納金であろうと、あるいは臨時のみか […]

国税マフィアの闇-⑧

 かねてから国税庁は、「脱税は社会の敵」と題するパンフレットを作成し、配布してきた。その中には、「起訴されたら100%の有罪率」と豪語する脅しの文句が入っていた。  「私の場合(「冤罪を創る人々」)を含めて、査察事件で無罪をかちとったケースはかなりの数にのぼるが、それでも尚、“有罪率100%”と言い募ってきたのである。  このたび私が得た結論は、にわかには信じ難いものであった。 『現在の法体系のも […]