2007年6月

冤罪の構図 -5

 ヤメ検の田中森一弁護士は、悪びれる風(ふう)もなく、自らが検事時代に行った『汚れた仕事』を堂々と公言しました。私を含めた冤罪事件の被害者が、声を大にして検察から受けたヒドイ仕打ちに対して非を鳴らすことはあっても、蛙の面(ツラ)になんとやら、非難の矢を向けられた検察当局はダンマリを決め込み、黙殺してきました。 田中氏は具体的な事例についての言及はしていませんが、 『重大事件ほど、最初に筋書きをつく […]

176 続・いじめの構図 -20

****その20)  12月28日、M委員長と事務局のF氏とが私の事務所にいたのは2時間位であったろうか。建前としては、M委員長が私に対して再尋問するということであったが、現実としては攻守ところをかえて、私が問い質し、M委員長が懸命になって弁解する図式となった。私がM委員長に対して逆に尋問することになったのである。私としてはM委員長に対して、特別にお願いすることもなければ、これといった期待もしてい […]

冤罪の構図 -4

 検察当局はかねてから田中森一弁護士にネライをつけ、何かあれば摘発しようと手ぐすねひいていた節があります。違法に押収した私の報告書に対して、中島行博検事が単なる興味以上の関心を示したのも、そのような背景があったからでしょうか。  『手形事件の顛末』と題したレポートは、A4版で18ページ。(資料1)から(資料20)までと、多くの証拠資料を付したものです。検事が作成するような、いいかげんな調書とは訳が […]

175 続・いじめの構図 -19

****その19)  仮にも私を税理士法違反で断罪しようとするならば、この二人の会計士以外に欠かすことのできない人物がいる。それは、三年間にわたって、税理士法人松江事務所の責任者をつとめたM税理士だ。三年前、私の事務所の税理士業務を行なうために、わざわざ松江事務所が開設され、税理士法人からその責任者として松江に派遣された人物である。  法人としては、M税理士を職員から社員へと格上げし、松江事務所の […]

冤罪の構図 -3

 今から13年ほど前、私が冤罪で逮捕される2年前のことでした。ある名門の一族が暴力団にからまれ、警察が呼ばれる騒ぎになったのですが、民事不介入ということで表沙汰になることはありませんでした。騒動の原因は名門の当主が乱発した手形にあり、この数十枚の手形をめぐって、大阪と東京のヤクザが入り乱れて、ドタバタとなんとも賑やかなことでした。私は知人の依頼を受けて、乱発された手形の実態調査に乗り出しました。2 […]

174 続・いじめの構図 -18

****その18)  東京税理士会が、「税理士法違反の非違行為は濃厚」と認定した根拠は何か。人を犯罪人扱いにして、当然の権利である税理士登録を阻止しようとするからには、明確な根拠が必要なことは言うまでもない。  しかし、明確な根拠など、そもそもあり得ない。存在するはずがないのである。この3年間、違反になるような税理士業務を全くやっていないからだ。私は当事者であるから、私自身が一番よく知っている。税 […]

冤罪の構図 -2

 『人は私を悪徳弁護士と呼ぶ』という標題をつけて、刑事被告人である一人の弁護士が、ある週刊誌に独占手記を公表しました(週刊現代、2007.5.25号、2007.6.1号)。  田中森一(たなかもりかず)氏、昭和18年6月8日生まれ、長崎県出身、63歳。岡山大学卒。昭和46年司法修習終了、その後東京地検、大阪地検等の検事を歴任し、昭和63年弁護士登録、いわゆるヤメ検の一人。  田中氏は、平成12年3 […]

173 続・いじめの構図 -17

****その17)  12月28日は朝から小雪のちらつく寒い日であった。午後1時、約束通りM審査委員長と事務局のF氏が私の事務所に現われた。前日の27日が仕事納めであったので、山根ビルの3階はガランとしており、私一人で応対した。  部屋に入った二人はバツの悪そうな複雑な顔をしている。今までは好き勝手なことをしてイジメ抜いていたところが、急転、いじめることができなくなったばかりではない。逆に釈明する […]