冤罪を創る人々

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063 意見陳述

3.意見陳述 一、 平成15年2月19日、中村弁護人は、控訴審における最終弁論を行った。その後で、私は弁護人のアドバイスを受けて最終陳述を行なうべく、原稿を用意していた。  しかし、前川豪志裁判長は、私の意見陳述を許可しなかった。  以下は、当日準備したものの、法廷で読み上げることができなかった幻の陳述書である。 意見陳述  公正証書原本不実記載、同行使の容疑で逮捕されてから、5年が経過しました。 […]

062 教壇に立つ検事

2.教壇に立つ検事 一、 「先生は現職検察官」 ― 新聞の社会面に、かなり大きな見出しで写真付きの記事が掲載された。 ;;;quote;「K大(神戸市東灘区)の今年度後期講義「刑法各論」(3、4年生対象)の教壇に神戸地検の現職検察官が立っている。現時点で単位を伴う検察官による講義は異例という。学生からも「現場を踏んでいるだけに分かりやすい」と好評だ。   教えているのは同地検の梶山雅信総務部長(5 […]

061 弁論要旨

  (イ)公判検事 梶山雅信 *1.弁論要旨 一、 平成13年2月19日、松江地裁31号法廷において、広島高等検察庁松江支部検事「@梶山雅信@」は、自ら作成した弁論要旨を読み上げ、第二審が結審した。 二、 弁論要旨は、7ページというわずかな分量のものではあるが、検事梶山雅信という人物を明確に浮かび上がらせるには十分である。 三、 梶山雅信は、さきに栗原雄一が作成した控訴趣意書にふれ、二度にわたって […]

060 控訴趣意書

  ****2)控訴審 *****(ア)控訴趣意書 一、 仮装売買による脱税(本件)に対して無罪を言い渡した第一審判決に対し、松江地方検察庁は控訴した。  平成11年12月20日、松江地方検察庁の検事栗原雄一は、広島高等裁判所の松江支部に宛てて、控訴の理由を控訴趣意書(平成11年(う)第28号)として提出した。  本文298ページに2つの別表が付された大部のものである。 二、 栗原雄一が作成した控 […]

059 判決

   *(オ)判決 一、 平成11年5月13日、松江地裁第13号法廷で、第32回公判が開かれ、長門栄吉裁判長が判決文を読み上げた。右陪席には、第1回公判から第31回公判までの佐藤拓判事にかわった山口信恭判事が座り、左陪席には、第13回公判からそれまでの次田和明判事にかわった奈良嘉久判事が座った。  判決書の記名は、裁判長裁判官長門栄吉と裁判官奈良嘉久の2名のみであり、「裁判官佐藤拓は転補のため署名 […]

058 最終弁論と意見陳述

*(エ)最終弁論と意見陳述 一、 平成10年3月24日に、検察官立石英生が行なった論告求刑を受けて、私を含めた3人の被告人は、三人の弁護団と度々会合を開き、最終弁論にそなえた。 二、 平成10年5月26日、第31回公判廷で、弁護側は509ページに及ぶ弁論要旨を準備して、最終弁論を行なった。中村寿夫主任弁護人のほか、松原三朗及び大野敏之弁護人が立ち会った。 三、中村主任弁護人による最終弁論の陳述が終 […]

057 論告求刑

*(ウ)論告求刑 一、 捏造による断罪が更にエスカレートするのは、立石英生が作成した論告要旨である。平成10年3月24日、第30回公判廷で検事立石英生は、論告求刑をなし、そのとき彼が作成した論告要旨は248ページにも及ぶ“力作”である。 二、 当時私は、この荒唐無稽な論告要旨を詳しく分析し、『論告要旨における問題点 ― その欺瞞と誤謬 ― 』と題する文書(16ページ)を作成し、弁護人に渡している。 […]

056 公判検事 立石英生

*(イ)公判検事 立石英生 一、 第一審は、平成8年5月7日の第1回公判を皮切りに、平成10年10月15日の第32回公判で結審し、平成11年5月13日の第33回判決公判で幕を閉じた。  公判廷の傍聴席には、常に2人のマルサの姿があった。黒っぽい背広を着用しネクタイを締めた、おきまりのドブ鼠スタイルである。 二、 検事立石英生は、第一審の33回に及ぶ公判廷に、平成9年2月18日の第11回公判、同年8 […]

055 冒頭陳述

***3.公判の現場から ****1)第一審 *****(ア)冒頭陳述 一、 平成8年5月7日、第一回公判が開かれ、公判検事立石英生は、松江地裁第31号法廷で冒頭陳述を行った。 立石が作成した49ページの冒頭陳述書には、4つの計算図表が別紙として添付されている。 (別紙1.)資金の流れチャート図 売買代金1,650百万円の流れが追跡されており、このチャート図自体は正しいものである。B4版、一枚。 […]

054 起訴後の捜査

  ****12) 起訴後の捜査 一、 私は、平成8年2月15日、別件の公正証書原本不実記載同行使容疑で、同年3月7日、本件の法人税法違反容疑で起訴された。 二、 私の捜査は、起訴された後も終ることなく続けられた。平成8年4月から同年7月頃にかけて、私と私の関連会社及び、私と深い関係にある人達の、主に銀行口座が徹底的に洗われた。  島根、鳥取両県の主要金融機関に改めて捜査が入り、主に私に関する隠し […]

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