2009年

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100年に1度のチャンス -18

 これまで17回にわたって長々と、「100年に1度の危機」なるものの実態について分析してきました。その結果、 +「100年に1度の危機」は、為(ため)にする(ためにする。自分に都合の良いように事を運ぼうとしたり、相手を攪乱させようと思ったりするような下心を持って、それを行う。-新明解国語辞典)キャッチフレーズにすぎないもので、大げさに騒ぐほどのことではないこと、 +現時点で表面化している各方面のト […]

100年に1度のチャンス -17

 前回述べましたように、現在用いられているGDPそのものが極めていいかげんなシロモノで、一国の経済実態を必ずしも正確には反映していない、それどころか誤ったメッセージを発する困ったシロモノなのですが、一歩譲って、経済指標として信頼に足るものと仮定して話を進めます。  実体経済を論ずるとき必ずと言っていいほど持ち出されるのがGDP(国内総生産)であり、その伸び率である経済成長率です。つまり、GDPがプ […]

100年に1度のチャンス -16

『日本の今年の経済成長はマイナスに転落する、しかも最悪で2%のマイナスになるおそれがある、大変なことになった』 - エコノミストを自任している人達の多くは口を揃えて警告を発しています。この人達の言っていることは果して本当なのでしょうか。吟味してみることにいたします。  まず、経済成長がマイナスに転ずることについては、その意味するところが世界的に用いられているGDP(国内総生産)がマイナスになるとい […]

100年に1度のチャンス -15

 日本の実体経済までが危機に陥る、あるいは、日本も世界的な大恐慌に巻き込まれる、といった実(まこと)しやかな議論がなされています。年が改まったら落ち着くどころか、かえって盛んになってきたようです。『あのトヨタ自動車までも前期までは2兆円を超える利益(平成20年3月期、税引前当期利益2兆4千億円)を稼いでいたのに、一転して500億円もの赤字見通しになったではないか。自動車関連業界は裾野が広く、日本の […]

100年に1度のチャンス -14

 このほどアメリカで、ヘッジファンドによる巨額詐欺事件が発覚しました。ポンジ・スキームというねずみ講まがいの手口で、投資家に総額約500億ドル(約4兆5千億円)に達する損害を与えたとされています(日本経済新聞、平成20年12月16日付)。これは、サブプライムローンなどをダシにしたこのたびの金融詐欺と同工異曲のものですし、私が3年前にインチキ・スキームの実態を明らかにしたライブドアによる詐欺と基本的 […]

100年に1度のチャンス -13

 平成20年12月末の個人の金融資産は、実効レートベースでは次のようになります。  まず、9月末における1,467兆円の金融資産の内訳を見てみますと、 ^^t ^cx^内訳 ^cx^金額 ^^ ^1.現金・預金 ^rr^779兆円 ^^ ^2.債券 ^rr^43兆円 ^^ ^3.投資信託 ^rr^59兆円 ^^ ^4.株式・出資金 ^rr^118兆円 ^^ ^5.保険・年金準備金 ^rr^402兆 […]

100年に1度のチャンス -12

 日本銀行は12月16日、平成20年9月末の資金循環統計を発表しました。マスコミ各紙は、この中の家計が保有する金融資産残高だけを取り上げて、「家計の金融資産残高、1500兆円割れ 9月末、過去最大の減少率」(日本経済新聞、平成20年12月17日付)とか、「家計の金融資産5.2%減 過去最悪」(朝日新聞、平成20年12月17日付)とか称して、ことさらセンセーショナルに取り上げています。 朝日新聞にい […]

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