2006年

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ゲームとしての犯罪 -18

さて、ライブドア事件でババをつかまされた、20万人余りの人達の投資総額(買いコスト)は、3,792億円でした(表8)。 このうち、浪費されてしまったものが171億円、ゲームに呼び込んだ一般投資家の利益として彼らのフトコロに入ったのが1,396億円でしたので、残りの2,225億円だけが投資金をいく分でも回収するてだてとなるものです(表17)。 もちろん、この2,225億円の全てが回収できるわけではあ […]

ゲームとしての犯罪 -号外7

20代の後半、会計士の2次試験に合格して、はじめてこの業界に足を踏み入れたときのことでした。 ところは名古屋、私は会計士の見習いとして、見よう見まねで冷汗を流しながら監査に従事していました。 ある日のこと、仕事が一段落ついて事務所で雑談を交わしているところに、先輩の会計士が割り込んできました。大層な儲け話があるというのです。 その会計士は興奮した面持で私達に説明してくれました。儲けのシステムをわざ […]

ゲームとしての犯罪 -17

私はかつて、ライブドアの上場に際してインチキ・ドラマが繰り広げられたことを明らかにし、バクチになぞらえて、『ホリエモン賭場』と形容したことがあります(『ホリエモンの錬金術-9』)。まさにライブドア事件とは、コドモのようないかさま師が、ゲーム感覚で取り仕切った丁半バクチであったと言えるでしょう。 ***《ホリエモン賭場の面々》^^t^1.胴元^堀江貴文^^^2.親分衆^(株)光通信グッドウィルグルー […]

ゲームとしての犯罪 -16

22万人ほどの被害者の持株のコストが、3,792億円で、これに対応するタマリが2,225億円であるとすれば、この差額の1,567億円は一体どうなったのでしょうか。 このうち明らかなのは、ライブドアがこの6年の間に無駄づかいをしたお金です。 ライブドアが上場前を含めて株主から増資などでかき集めたお金は次の通りです。(「ホリエモンの錬金術-17」参照のこと) ***<表15>株主からかき集めたお金^^ […]

ゲームとしての犯罪 -15

ライブドアとグループ会社以外に移転していったお金をまとめてみますと次の通りです。 ***<表13>会社の外部に流れた一般投資家のお金(推計)^^t^cc”^相手先^cc” colspan=”2″^金額^^^1.堀江貴文氏^^^^^ (1)本人名義^rr”^150億円^^^^ (2)有馬純一郎氏名義^rr”^20億円^^^^ ( […]

ゲームとしての犯罪 -号外6

昨年のニッポン放送株買取資金として、800億円の資金をライブドアに提供したリーマン・ブラザーズ証券会社グループ(以下、リーマン・ブラザーズ)は、二ヶ月余りの短期間のうちに150億円もの荒稼ぎをしたと言われています。 この150億円は、一般投資家の犠牲によるものと考えられますので、公表された資料をもとに、金額の検証をしてみます。 私の手許にある次の4つの資料を手がかりにして、リーマン・ブラザーズが、 […]

ゲームとしての犯罪 -14

前回の話をまとめてみますと、ライブドアの公表(一般に開示された決算書のことです)の総資産は1,831億円ではありますが、査定をいたしますと次のようになります。 ***<表12>ライブドアの資産(修正後)^^t^cc”^項目^cc”^公表(百万円)^cc”^評価減(%)^cc”^査定(百万円)^^^1.現金及び現金等価物^rr”^59,91 […]

ゲームとしての犯罪 -号外5

堀江貴文氏が貸し株をして不当に荒稼ぎをしたのではないかと思われる足跡は、号外4で述べた100分割のときの他に、平成16年8月20日になされた10分割のときにも見受けられます。 平成16年6月25日が10分割の権利落ちの日で、この日から7月1日まで5日連続してストップ高が記録されています。次の通りです。 ***《10分割権利落ち後の株価と出来高の推移》( http://finance.livedoo […]

ゲームとしての犯罪 -13

そこで、ライブドア本体(単体)の貸借対照表(有報、P.96~P.97)を見てみますと、 純資産額は、1,794億円、 総資産額は、1,831億円、 となっています。 この純資産額1,794億円が、実際にはどの位に評価できるのか、これを見極めるのが査定という作業です。 純資産(1,794億円)=資産(1,831億円)-負債(37億円) ですから、純資産を査定することは、とりもなおさず、資産と負債とを […]

ゲームとしての犯罪 -号外4

このところ、コメント欄において、ライブドアが行なった株式100分割に関連して、貸し株とか空売りとかいった具体的な指摘がなされ、インチキだ、いやインチキではないといった議論がなされているようです。 この点について私は、『ホリエモンの錬金術-3』において、“株式分割自体は違法ではないから仕方がないと考えている向きもあるようですが、トンデモありません。これらの株式分割は、きまって公募増資の前後になされて […]

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