西武鉄道 銀行の責任逃れ-その1
- 2004.11.23
- 山根治blog
西武鉄道の上場廃止が決まり11月17日付で、西武鉄道株は監理ポストから整理ポストに移されました。 一ヶ月程前、グループのオーナーである「@堤義明@」さんが虚偽記載の事実を公表したときから、上場廃止は十二分に予測されたことですので、東証の処分は私にとってそれほど驚くほどのニュースではありませんでした。 しかし、私がビックリしたのは、上場廃止の通告を受けた西武鉄道の小柳皓正社長が、直ちに記者会見を […]
フォレスト・コンサルタンツ
西武鉄道の上場廃止が決まり11月17日付で、西武鉄道株は監理ポストから整理ポストに移されました。 一ヶ月程前、グループのオーナーである「@堤義明@」さんが虚偽記載の事実を公表したときから、上場廃止は十二分に予測されたことですので、東証の処分は私にとってそれほど驚くほどのニュースではありませんでした。 しかし、私がビックリしたのは、上場廃止の通告を受けた西武鉄道の小柳皓正社長が、直ちに記者会見を […]
TKCの座談会で、元マルサの大木洋氏はなかなか立派なことを話しています。 大木氏の発言の中で、私が特に感銘を受けた部分をここに紹介し、大木氏の益々のご活躍を祈ってエールを送りたいと思います。尚、( )の中の言葉は私の心からのエールであり、合いの手です。 大木:査察では、若い頃に経験がなかったので苦労しましたが、「税務の最後の砦」としての厳しさを身にしみて知らされました。 -(大変なご苦労をなさっ […]
堤義明さんは、二代目としては珍しいカリスマ性を持った経営者で、バブル経済の崩壊を力強く乗り切ってバリバリ突き進んでいる豪腕の持主であると単純に思い込んでいました。 ところが、堤さんは経営情報の中でも極めて重要なものである大株主に関する情報を、長年にわたって偽って公表していた事実を自ら明らかにし、記者の『上場廃止になる可能性があるようですが』という質問に答えて、『仮に上場廃止になっても決して株主に […]
私は、“西武鉄道 グループの資金繰り-1”の冒頭に、西武鉄道が自ら作成した「有価証券報告書」の中で面白いことを言っていると記しました。 それは、「営業活動によるキャッシュ・フローを600億円とすること」と、「有利子負債の削減を進めるため、フリー・キャッシュ・フローを200億円とすること」を目標にしており、「キャッシュ・フロー重視の経営」を行っている、と自慢そうに言明しているからでした。 まず、 […]
西武グループの短期借入金2,348億円の実態を考えるために、グループにおける短期資金(運転資金)の必要額を推計してみることにします。 まず、グループの総売上高4,147億円の内訳を見てみましょう、- 1.運輸事業 2,383億円 2.レジャー・サービス事業 1,081億円 3.不動産事業(内.不動産販売業) 654億円(378億円) 4.その他 29億円 合計 4,147億円 上の表をじっと見 […]
西武鉄道は、資金繰りについて「有価証券報告書」(平成16年3月期)の中で、面白いことを言っています。- “当社グループでは、キャッシュ・フロー重視の経営を行っており、収益性の向上により、営業活動によるキャッシュ・フローを600億円とすること、さらに、投資効率を重視した事業設備への投資を積極的に行うとともに、有利子負債の削減をすすめるため、フリー・キャッシュ・フローを200億円とすることを目標として […]
西武グループの更新投資額を年間で237億円としますと、営業活動によるキャッシュ・フローの533億円から、この237億円を差し引いた296億円が、借入金の返済に充てることのできる財源、つまり返済可能財源ということになります。ちなみに、西武鉄道は、260億円(フリー・キャッシュ・フローといっていますが)と言っています。 さあ、ここまで来ると核心に迫ることが言えるようになってきます。 連結付属明細表 […]
私がホームページで公表している『冤罪を創る人々』の読者の一人から連絡がありました。 マルサの大木洋(おおぎひろし)氏が、かなり大きな顔写真を出して、あるホームページ(TKC全国会)で喋っているというのです。 私はすでに大木洋氏については、-“マルサの現場の統括指令官。偽りの事実を捏造して、…架空のシナリオを創作した中心人物”として紹介し、大木氏が私と関係者に対して何をしたのか、具体的に明ら […]
これまで私は、ゴーイング・コンサーンの幻想を取り外した場合、あるいは一歩進んでどこかのファンドに売却しようとした場合、西武鉄道、あるいは同グループの資産の評価がどのように変化するのか、お話してきました。 次に、企業経営にあって極めて大きな問題である資金繰りについて考えてみましょう。 まずこのたびの不祥事(大株主の株式保有状況を長年にわたって偽っていたこと)が発覚する前、つまり上場が継続している […]
連結決算の上では、有利子負債の額は8,966億円とされています。 グループとしては、収益性が低い(というより極めて悪いと言ったほうがいいでしょう)のに加えて、手持ちの不動産とか株式だけでは、査定の仕方いかんによっては、担保割れのおそれさえあったこのグループが、今まで何故破綻しなかったのでしょうか。それどころか、上場企業である西武鉄道は、“西武鉄道じたいは超優良企業。鉄道事業に不安要素はほとんどな […]