狂える検察官-(1)

 またあの男がやらかした。岡山地検の沖慎之介検察官である。一年ほど前、私の口封じを図り、なんとか私を逮捕して社会的に抹殺しようと企てた男だ(「民主党政権の置き土産-偽りの査察調査-⑭」参照)。

 

 平成26年2月13日、倉敷民主商工会(以下、「民商」という)の事務局長以下3名の事務局員が岡山県警に逮捕された。税理士法違反容疑である。

 税理士の資格がないのに税理士業務を行った、つまり「ニセ税理士」として逮捕されたのである。この陣頭指揮をとっていたのが、件(くだん)の沖慎之介検事だ。

 

 実はこの時から遡ること一ト月程前、民商の会員であったA社が法人税法違反容疑で家宅捜索を受けている。この捜索、広島国税局査察部、岡山地検、岡山県警の三者が合同で行った大がかりなものだ。脱税事件の捜索で警察まででてくるのは尋常なことではない。

 この連中は一体何をしたのか? ナント、脱税の実行行為をしたとされたA社の社長などA社の責任者は逮捕せずに、A社の担当をしていた民商の女性事務局員だけを、法人税法違反容疑で逮捕したのである。
 その上、民商の事務局にあったものを手当り次第に押収して持ち出している。帳簿とか証憑類だけではない。使用中のパソコン、電話帳、会員名簿など、A社とは全く関係のないものまで片っ端から押収している。
 詳述は避けるが、明らかな別件逮捕であり、別件捜索押収だ。もちろん、こんな暴挙が許されるはずがない。違法である。

 この時の情報は、一部のマスコミにリークされ逮捕・ガサ入れと同時に報道されている。表向きは法人税法違反といいながら、違反したとされるA社は匿名で、民商の団体名とその事務局員だけが実名といった、なんともオカシナ記事であった。記事を書いた記者は、検察のリークを何も考えずにそのまま記事にしたのであろう。リークを受けたマスコミの中には、さすがに不審に思ったのであろうか、記事にするのを差し控えたところもあった。
 国税とか検察による情報漏洩(リーク)は全国で当然のことのように行われているが、言うまでもなく違法である。国税の調査についてのリークは、一般公務員のリーク(懲役1年)よりは重く、懲役2年の刑事罰が用意されている。このことを百も承知の上で、広島国税局もしくは岡山地検がリークしている。確信犯であり、それだけに悪質だ。
 時を同じくして東京地検特捜部が、朝日、毎日、読売、NHK、フジTVなど10社ほどの大手マスメディアに対して、ある相続税の査察調査に関してリークを行っている。この件については、リークの足跡がベタベタと残っている、なんともおそまつな情報漏洩事件だ。法の番人である検察が、自ら法を破って情報漏洩という犯罪を犯し、しかも犯罪の痕跡をしっかりと残しているのである。オソマツを通りこして、ドジである。
 18年前、冤罪をデッチ上げて私を逮捕に赴いた中島行博検事(現、釧路地検検事正。「冤罪を創る人々-043 逮捕直前」参照)もNHKをはじめ新聞各社にリークしていたのであったが、このときは中島検事がスッとぼけたコメントを残しただけであった。
 岡山地検といい、東京地検特捜部といい、情報漏洩の瀝然とした物的証拠が残されているので、いずれ、別稿でその詳細を明らかにする予定である。

 広島国税局と岡山地検が行った、一年前の暴挙とこのたびの暴挙とを比較してみると、その手口が余りにも酷似しているのに驚かされる。
 一年前は脱税嫌疑者を逮捕して、会計事務所の担当職員は逮捕しなかった。逮捕をチラつかせて締め上げ、「脱税ストーリー」(「創られた脱税ストーリー」参照)に合わせた供述を引き出した。
 このたびはどうか。脱税嫌疑者は逮捕せずに、民商の担当職員を逮捕した。脱税嫌疑者であるA社の社長とか経理責任者に対しては逮捕をチラつかせて締め上げ、「ニセ税理士のストーリー」に合わせた供述を引き出したものと思われる。
 現時点では、推測するしかないが、いずれ全容が明らかになるはずである。広島国税局と岡山地検が行なった暴挙は、単なる不適正な捜査活動であるにとどまらず、れっきとした犯罪であるからだ。
 私が犯罪であると断言する根拠は他でもない。「脱税ストーリー」が虚偽のものであり、「ニセ税理士のストーリー」もまた同様に虚偽のものであるからだ。共に、現在の日本においては、法律的に犯罪として成立しないものを、あたかも犯罪であるかのようにして創り上げた「虚構のストーリー」であるということだ。

(この項つづく)

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 ここで一句。

”目礼をし合う友いる泌尿器科” -川越、麦そよぐ

 

(毎日新聞、平成26年2月21日付、仲畑流万能川柳より)

(”ブルータス、お前もか!”-Et tu, Brute!)

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