400年に一度のチャンス -16

***16.公務員人件費の削減③-その効果と根拠③

 公務員360万人を含めたパブリック・セクターの人数は900万人、更にはJA、電力会社などの公益性の強い企業をも含めれば優に1,000万人を超える。これら公務員以外の人達は、法律によって特別な優遇措置を受けていることから、公的機関に準ずるものと考えてよい。



 つまり、日本経済には、1,000万人を超える、いわば“金食い虫”がぶら下がっていることになる。

 これら金食い虫、一体どれ位の金を食っているのか、推計してみることにする。

 これまで、

+公務員の平均人件費は、840万円(400年に一度のチャンス -13

+東京電力の平均人件費は、1,190万円(400年に一度のチャンス -13

であることを明らかにした。

 1.の840万円は、財務省が示した人件費総額30兆円をベースに算定したものだ。財務省が開示した30兆円の詳細な内訳が不明であるから、人件費として本当に妥当なものであるかどうか定かではない。給与・賞与・退職金・各種手当・福利厚生費の他に、割安な公務員宿舎、福利厚生施設などの建設費、管理運営費、退官後の天下りの利益がどのように計算されているのか不明である。この他にも、他の予算項目に突っ込まれている“隠れ人件費”が相当額あるのではないか。このことについては、既に14回で述べたところである。
 以上を踏まえて考えれば、公務員の平均人件費は840万円/年を大きく上回り、1,000万円/年を下らないものとみて差し支えない。私の推計の第一歩である。
 東京電力の平均人件費1,190万円という数字は、管理監督者を含む総人員を38,000人と仮定し、

^^t
^cx^No.
^cx^項目
^cx^金額
^^
^1.
^役員報酬
^rr^863百万円
^^
^2.
^給与手当
^rr^310,582百万円
^^
^3.
^法定福利費
^rr^41,636百万円
^^
^4.
^福利厚生費
^rr^15,166百万円
^^
^5.
^退職金給付金
^rr^84,274百万円
^^/
の合計452,521百万円をベースにして計算したものであって、公務員以上に豪華な社宅、福利厚生施設の建設費、管理運営費等をはじめ、上記の1.~5.以外の専ら役職員のために費消される経費は含まれていない(出典:東京電力 平成22年3月期有価証券報告書、電気事業営業費用明細表)。これらを勘案すれば、一人当りの平均人件費は、優に1,500万円/年を超えるものと思われる。

 以上の推計をもとに、広い意味でのパブリック・セクターの人件費を1人当り、1,000万円/年と仮定する。パブリック・セクターには1,000万人以上いるわけであるから、少なくとも年100兆円(1,000万円×1,000万人)のお金がこれらの人々に振り向けられていることになる。日本のGDPを500兆円とすれば、実に5分の1がこれら“金食い虫”に配分されているということだ。

 100兆円の人件費。これを公務員の場合に準じてカットすればどうなるか。まず、人員1,000万人の20%カットで800万人、更に残った800万人の人件費を50%カットして、60兆円(=100兆円-(100兆円×0.8×0.5))の人件費が浮くことになる。
 60兆円といえば、年間の税収をも上回る巨大なものだ。消費税率にしたら24%アップに匹敵する(消費税1%分の税収を2.5兆円と仮定)。
 年間60兆円の財源が確保できるとすれば、1,700万人のワーキング・プア(400年に一度のチャンス -13)の所得水準を十分に引き上げることができるだけではない。財政のプライマリー・バランスは直ちにプラスに転じると同時に、年金・医療・福祉の構造的問題もゆとりをもって解決する。更には、このたびの大震災の復興費用、福島第一原発の跡始末費用、あるいは、私の住む至近距離に位置する島根原発をはじめとする全国の全ての原発に対して、徹底的な事故防止費用を思いきり投入することができる。

 このたびの原発事故で判明したことは、東京電力に電力の安定供給と不測の事故対応についての当事者能力が欠けていることであった。また、監督する立場にある行政の対応もオソマツの一語に尽きる。東大工学部を中心とする原子力関係の学者は、御用学者としての醜態を満天下に晒した。
 原発は、まかり間違えば、私達の命とかけがえのない故郷(ふるさと)が一瞬にしてなくなってしまいかねない危険なものだ。それをこのような連中に任せておいたのがそもそもの誤りであった。過ちては改むるに憚ることなかれ。御用商人(東京電力)、無能役人、曲学阿世の御用学者(東大、東工大など)、もちろん、政治をメシの種にしている政治屋、政治ブローカーを完全に排除した新しい組織を立ち上げて、負の遺産である原発の当面の管理運営にあたらせると同時に、全国の原発を全面的に廃止する方向で検討させるべきである。

(この項つづく)

 ―― ―― ―― ―― ――

 ここで一句。

“年を取りあらゆる腺がゆるくなり” -さいたま、ぴっぴ

(毎日新聞、平成23年4月19日付、仲畑流万能川柳より)

(上も下も。)

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