TV局の私物化
- 2010.03.23
- 山根治blog
今夏の参議院選挙、島根全県一区の候補者に若い地元テレビ局のアナウンサーが民主党公認として名乗りをあげた。山陰中央テレビの岩田浩岳氏、34歳。慌てたのは自民党であり、なによりも改選期を迎えた青木幹雄氏(75歳)である。岩田氏は地元で顔が知られているからだけではない。“だんさん”、あるいは、“だんさんもどき”が支配している山陰中央新報社系列のTV局の社員であったからだ。民主党は、いわばテキのふところに手を突っ込んだということだ。軍師としての小沢一郎氏の面目躍如たるものがある。
この間の事情をメディアは次のように報じている。ちなみに、地元紙の山陰中央新報では絶対に報じられることのない内容である。
“岩田の若さや、知名度のあるアナウンサーということだけが理由ではない。岩田の出身テレビ局は、青木家が代々仕えてきた地元の名家・田部(たなべ)家のオーナー会社だったからだ。”
“「岩田アナの出馬が明らかになって、山陰中央の“雇われ社長”が、大慌てで田部家や青木さんや地元自民県連などに『とんでもない失態を犯しました』と謝りに行ったそうです。岩田アナは即日退社になりました」(地元記者)“
“「岩田アナの出馬が明らかになって、山陰中央の“雇われ社長”が、大慌てで田部家や青木さんや地元自民県連などに『とんでもない失態を犯しました』と謝りに行ったそうです。岩田アナは即日退社になりました」(地元記者)“
「参院選島根 小沢幹事長大胆な青木幹雄潰し」日刊ゲンダイ 平成22年2月20日号
飼い犬に手をかまれたといって騒ぎ出し、監督不行届のお詫びにあたふたとして走り回った雇われ社長の姿は哀れである。
この記事が事実であるとすれば、公共の電波を割り当てられている公益性の高いTV局が、一党一派の支配下にあることを端的に示すものであり、由々しいことだ。
―― ―― ―― ―― ――
ここで一句。
“バツイチを中古と紹介した叔母さん” -岡山、うらじゃ。
(毎日新聞、平成22年2月26日付、仲畑流万能川柳より)
(中古。ちゅうぶる、とも。広辞苑では、「使ってやや古くなっていること。また、その物」とある。)
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