元特捜部長の暴言(追記)

 「元特捜部長の暴言」のコメントNO.1753、1754 (福田恒存をやっつける会会長 殿)に対する回答です。



 私は贈与でないとは一言も言っていませんし、感情的になっている訳でもありません。

 仮に鳩山総理が自発的に贈与税の申告をしなかった場合、国税当局としては贈与と認定し、しかも7年も遡って更正することは極めて難しかったのではないかと言っているだけで、それ以上のものではありません。私はズバリ、鳩山氏が自発的に申告したこと自体が間違っていると考えます。検察(とは断定できませんが、現時点では検察としか考えられない)のタメにするリーク情報に屈してはいけなかったということです。鳩山氏は一貫して、母親からの振込みについては知らなかったと言っています。贈与はあくまでも契約ですので、契約の一方の当事者が不知の場合には当然のことながら契約は成立しません。従ってそもそも贈与ではないということです。母親が政治家である息子のために、政治活動資金を出していただけの話で、贈与などではありえないのです。たとえば、政治活動資金を出したことにして、実際には密かに息子等の名義の預金をつくり隠していたといったようなことでもない限り、問題はないのです。

 政治資金規正法の上では、あるいは問題があるかもしれませんが、こと税法に関しては母親の場合は勿論のこと息子である鳩山総理も全く問題はありません。

 ただ現実問題として鳩山氏はすでに贈与税の申告をしたのですから、贈与という事実を前提に考えたらどうなるのか、つまり贈与税の無申告(申告モレ)をどのように考えるかということになります。
 ここで肝腎なことは、無申告イコール脱税ではないということです。脱税というのは刑事罰を伴う犯罪ですので、金額の多寡に拘らず一定の厳格な要件(犯罪の構成要件)が必要とされており、その要件は本文で示しましたように相続税法第68条で定められています。無申告だからといって全てが脱税になる訳ではない、むしろ、脱税にならないケースの方が圧倒的に多いでしょう。尚、脱税とは概念が異なるものの、実務上はほぼ同じように扱われているものに仮装・隠蔽による無申告・過少申告があります。重加算税の対象になるものです。このところ、国税当局は重加算税の認定を乱発しているようですので、注意が必要です。該当しないものにまで重加認定しようとする場合には、はっきりとNo.を突きつけましょう。

 脱税に該当しない無申告あるいは修正申告について、国税当局とか検察当局がリークすること(情報の漏洩)が当然のように行なわれています。しかし、この行為(リーク行為)は罰則が定められている税法の規定(相続税法の場合は、相続税法第72条)に違反する違法行為ですし、国家公務員法第100条にも違反しています。国家公務員として、してはならない犯罪行為ですし、違法なリーク情報をもとに報道するマスコミは、犯罪の共犯者と指弾されても仕方ないでしょう。記者クラブ制度の弊害の一つであり、マスコミとしては自らエリを正すべき時です。
 中でも、本文で指摘したヤメ検である河上和雄氏のごときは、リーク情報をもとにして喋っているか否かはともかくとして、一般社会に誤った情報を発信する元凶と言っていいでしょう。元東京地検特捜部長の肩書を振り回して公言するなど言語道断です。

***【追記】
 政治資金規正法に関しては、同法第二十二条の六第三項等について、「友愛政経懇話会」代表の鳩山総理は、関与を示す証拠はないとして不起訴処分。鳩山総理の母親が、同法第二十一条の三第一項違反で問題にされるのを回避するために、苦渋の選択として自発的に贈与税を申告したのではないでしょうか。

***【参考】
●政治資金規正法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO194.html

****[政治資金規正法: 寄付をした者に関する罰則]

第二十六条  次の各号の一に該当する者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、一年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
一  第二十一条第一項、第二十一条の二第一項、第二十一条の三第一項及び第二項若しくは第三項又は第二十二条第一項若しくは第二項の規定に違反して寄附をした者
(後略)

第二十一条の三  政党及び政治資金団体に対してされる政治活動に関する寄附は、各年中において、次の各号の区分に応じ、当該各号に掲げる額を超えることができない。
一  個人のする寄附     二千万円

(後略)

****[政治資金規正法: 寄付を受けた者に関する罰則]

第二十六条の二  次の各号の一に該当する者は、三年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
一  第二十二条の三第一項又は第二項(これらの規定を同条第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反して寄附をした会社その他の法人の役職員として当該違反行為をした者
二  第二十二条の三第五項の規定に違反して寄附をすることを勧誘し、又は要求した者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
三  第二十二条の三第六項、第二十二条の五第一項又は第二十二条の六第三項の規定に違反して寄附を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)
(後略)

第二十二条の六  何人も、本人の名義以外の名義又は匿名で、政治活動に関する寄附をしてはならない。
2  前項及び第四項の規定(匿名寄附の禁止に係る部分に限る。)は、街頭又は一般に公開される演説会若しくは集会の会場において政党又は政治資金団体に対してする寄附でその金額が千円以下のものについては、適用しない。
3  何人も、第一項の規定に違反してされる寄附を受けてはならない。
(後略)

鳩山首相の元秘書2人を起訴、東京地検

http://www.afpbb.com/article/politics/2677919/5083207

【12月24日 AFP】(一部更新)鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)首相の資金管理団体をめぐる偽装献金問題で東京地検特捜部は24日、政治資金規正法違反罪で、会計事務を担当していた勝場啓二(Keiji Katsuba)元公設第1秘書(59)を在宅起訴、会計責任者だった芳賀大輔(Daisuke Haga)元政策秘書(55)を略式起訴した。鳩山首相本人については関与を示す証拠はないとして、不起訴処分とした。NHKや通信社などが同日、報じた。

 勝場元秘書は、鳩山氏の資金管理団体の政治資金収支報告書に、架空の個人献金など総額3億数千万円の虚偽記載をしたとされる。また、芳賀元秘書は会計責任者として虚偽記載を防止するための責務を怠った過失があったと特捜部は判断した。(c)AFP

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