冤罪を創る人々vol.77
- 2005.08.30
- メールマガジン
2005年08月30日 第77号 発行部数:414部
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「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から-
日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。
マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。
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山根治(やまね・おさむ) 昭和17年(1942年)7月 生まれ
株式会社フォレスト・コンサルタンツ 主任コンサルタント
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●(第七章)総括
「(5) 被告人 ― 起訴された者 ― 」より続く
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(6) 前科者 ― 以前に法を犯して刑罰を受けている者 ―
一、 平成15年9月20日午前10時30分、最高裁判所から、同
15年9月18日付の上告棄却の決定書が特別送達された。
直ちに、中村寿夫主任弁護人に連絡。この日は土曜日であり、中
村弁護人はゴルフに行っており留守であった。
二、 夕方、弁護士事務所で打ち合わせをする。
このまま放置しておくと、送達の翌日から三日たてば、上告棄却
の決定が確定するという。
時間稼ぎをする為に、直ちに異議申立の手続を弁護人に依頼。中
村弁護人は、この日の夜半に異議申立書を作成し、翌21日、速達
書留郵便で最高裁判所に送付した。
この異議の申立は、発信主義ではなく、到達主義によるものであ
り、翌日から3日以内、即ち、平成15年9月23日までに最高裁
に到達する必要があったことから、急いでいたのである。
三、 私が時間稼ぎをする必要を感じたのには、訳がある。
主任弁護人から、上告審にかかっている別件の事件は、いずれも
懲役刑になるようなものではなく、仮に有罪であったとしても罰金
刑どまりであろうとの見通しを聞かされていた。この場合、私の公
認会計士の資格の継続に何の支障も生じない。
その上、最高裁でどのような決定がなされるにせよ、あと一年位
先のことであろうとの見通しであった、
現に、上告棄却の決定書が特別送達される前日の9月19日に、
刑法学界の人達800人程に、裁判の支援をもとめる為に、私の事
件の概要と上告審での問題点とをまとめた小冊子を中村弁護士名で
送付したばかりであった。
上告棄却(懲役1年6ヶ月執行猶予3年)という内容と、思いが
けなく早く来たことにショックを受け、あわてたのは事実である。
それなりの心がまえと準備はしていたものの、3日間では足りな
かったのである。
四、 9月21日は日曜日であった。
私は、事務所の存続を確実なものにするために、上告棄却の確定
を延ばし、公認会計士の称号が使える間に、取り急ぎ関係者にしか
るべきあいさつ文を送付し、上告棄却が確定した段階で再度、案内
文を送付することにした。この日、あいさつ文の原案を作成し、9
月22日の月曜日を待った。
五、 9月22日、かねてから業務提携の話し合いを進めていた東京
のK公認会計士に連絡。
翌9月23日は秋分の日であり休日ではあったが、緊急事態であ
り、K会計士は松江に来ることになった。
六、 9月23日、昼の12時5分、K会計士を米子空港に迎えに行
き、事務所で業務提携について具体的に話し合った。
最高裁の上告棄却が確定すれば、私の公認会計士と税理士の称号
が使えなくなり、とくに税務申告書に税理士として署名することが
できなくなるからである。
七、 K会計士との業務提携を盛り込んだあいさつ文の原案をK氏に
示し、了解を得た上で、翌9月24日、800余りの関係先に送付。
公認会計士の称号を付した文書としては、最後のものとなった。
八、 9月20日の上告棄却書送達日から、4日間連絡のとれなかっ
た、東京在住の長男純とコンタクトができたのは、飛び石連休明け
の9月24日のことであった。北アルプスの山の中を歩いていたよ
うで、長男の声を電話口で確認したとき、ホッと一息ついた思いで
あった。
緊急の事態についての対応策を協議するため、長男が松江に帰っ
てきたのは9月25日であった。
九、 二人で、時に次男の学を交えて三人で、会計事務所の今後の方
策について話し合い、具体的な詰めの協議を行なった。
5日間で、三人の協議は完了し、私の腹は固まった。
一〇、平成15年10月4日、上告棄却の決定書が届いてから、ちょ
うど2週間後の土曜日に、最高裁判所から、9月21日に行なった
異議申立を棄却する決定書が特別送達されてきた。午前11時のこ
とであった。
この瞬間、私に下された懲役1年6ヶ月、執行猶予3年の刑が確
定することになった。
私の身分は、被告人から前科者へと移行した。同時に、公認会計
士の肩書が使えなくなり、財団法人、社会福祉法人、医療法人等の
役員資格が喪失した。
(続きはWebサイトにて)
http://consul.mz-style.com/item/358
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●山根治blog (※山根治が日々考えること)
http://consul.mz-style.com/catid/21
「郵政民営化 -2つのゴマカシ」より続く
http://consul.mz-style.com/item/357
・ ホリエモンと小泉純一郎 -1
作家の渡辺淳一さんが、小泉首相のことをネオヤクザ(新ヤクザ)
と称し、次のように述べています、-
“小泉首相は一度でも敵と見たらあくまで敵で、相手の息の根を止
めるまで徹底的に叩きのめす。
このやり方は、まさしく暴力団のそれと同じ。ストレートで明快
で単純で、まわりには敵と味方しかなく、思いこんだら命がけ。そ
れを貫き徹するまであきらめない。
ただし見かけは紳士的なので、新しいタイプの「ネオヤクザ」と
いったところ。
実際、首相のお爺ちゃん(山根注。“姓は小泉、名は又次郎、人
呼んで「刺青の又」と発します。”)は、背中に昇り龍の入墨を彫っ
ていた小泉組の幹部だったから、その血が隔世遺伝しただけかも。“
(“週刊新潮“ 2005.8.25号)
小泉さんがヤクザの孫であることは紛れもない事実ですが、今の
小泉さんがヤクザであるかどうかについては議論の分かれるところ
でしょう。それにしてもネオヤクザというネーミングは、この作家
ならではのもので、感心してしまいました。
その小泉さんが、ホリエモンと親分子分の盃をかわして、怨念の
政敵である亀井静香さんのタマをとるために広島6区へ刺客として
送り込んだのです。小泉さんならではのやり方で、まさに映画を地
でいく“仁義なき戦い”ですね。刺客を迎え撃つ亀井静香さんの陣
営には俳優の菅原文太さんまで助っ人にかけつけました。ドラマ顔
負けのなぐり込みですから、テレビの絵柄としては格好のもので、
テレビカメラは連日のように大金持ちのホリエモンのおっかけをし
ている始末です。あのホリエモンが時の首相のお墨付きをもらって
堂々と政界に打って出ようというのですからマスコミ的には面白く
ないはずはありません。
ホリエモンのヤクザ顔負けの無法ぶりは、「ホリエモンの錬金術
1~20」をご覧下さい。尚、渡辺さんがヤクザという言葉を使っ
たからといって、小泉さんが本当に日本刀をふりまわしたり、ピス
トルをぶっぱなしたりするいわば古典的なヤクザと同類だと言って
いるのではないでしょう。この点ホリエモンも同様で、本物のヤク
ザのように切ったはったをする度胸もなければ勇気もありません。
一般社会人のふりをしながら、裏では反社会的な違法行為を繰り返
している三下(さんした)、つまり、知性と人間性の欠落している
こざかしいチンピラといったところです。
ホリエモンの錬金術 -1
http://consul.mz-style.com/item/258
この二人は親子ほど年が離れてはいますが、実によく似ているこ
とに気付きました。
まず二人とも、非情な人物であるということです。元妻とか子供、
あるいは仕事仲間などに対する人間としての情というものが、一般
の日本人とかなりかけ離れているようです。冷血人間と言ってもい
いでしょう。
これは善悪以前の問題で、二人にしみついているDNAのような
ものでしょうね。
「世の中、おカネで買えないものはない」と言い放ち、人の心も
女も、カネさえあればなんとでもなると、うそぶいているホリエモ
ン。稼げば勝ち、と言ってのけ、お金を稼ぐためならば、恩人でも
妻子でも平気で裏切り、切って捨てるホリエモン。
政治にしてもこの人物にかかったらお金に換算されてしまいます。
3,000億円で自民党を買収するだの、あるいは40億円で自民
党総裁の座を買い取るだのと、ノーテンキなことを言っているのは
その表れです。日本の政権をお金で自分のものにして、思いっきり
荒稼ぎをしようとでもいうのでしょうか。
世の中、おカネで買えないものはないと公言しているホリエモン
ですから、自民党をM&Aする位の感覚なのでしょう。面白いです
ね。
(続きはWebサイトにて)
http://consul.mz-style.com/item/359
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