B07 マッチポンプ 7
- 2005.04.14
- 経済事件ノート
***(7)犯罪の構図
以上の話をまとめてみると、次のようになる-。
国税OBの顧問税理士が会社の脱税という弱みを握ったうえで、税務署員をダシに使って会社を脅して、もみ消し工作という芝居をうって会社から1000万円を巻き上げた。
税務署員は将来の顧問収入というエサに飛びつき、会社の社長は税理士の芝居を真に受けて2000万円税金でもっていかれるよりは、1000万円税理士に払い、この税務署員を将来顧問に受け入れた方が得であると判断した。
かつて代議士田中某が、国会の委員会を舞台に大活躍をし、爆弾男という異名をつけられたことがあったが、裏にまわって関係者から金を脅し取っていたことが後でわかり、失脚を余儀なくされたことがあった。自分からマッチで火をつけ、火事だ火事だと騒いでおいて、消火ポンプを持ってきて消し止める、いうところのマッチポンプである。国会を芝居の舞台に選んだ田中某ほどのスケールではないものの、犯罪もしくはスキャンダルをもとに脅しをかけて金品を巻き上げるB税理士の手口はチンピラやくざ顔負けのものだ。ご立派というほかはない。
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