悪徳会計屋の経済事件ノートvol.15
- 2005.03.10
- メールマガジン
2005年03月10日 第15号 発行部数:378部
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悪徳会計屋の経済事件ノート
なぜ上場会社社長は国税局ロビーで壮絶なる自殺を選んだのか。
国税局OB税理士が納税者を食いものにする手口とは。
税務署とマスコミから悪徳会計士の烙印を押された
会計のプロが税金法律金融事件の深層に迫る。
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山根治(やまね・おさむ) 昭和17年(1942年)7月 生まれ
株式会社フォレスト・コンサルタンツ 主任コンサルタント
http://www.mz-style.com/
【お知らせ】
「ハニックス工業事件の真相」は今週で終わりとなります。
次週より、国税OB税理士が納税者を食いものにする手口を描い
た「マッチポンプ」をお届けします。
マッチポンプ
http://consul.mz-style.com/catid/31/catid/26
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●ハニックス工業事件の真相
「ハニックス工業 事件の真相 15」より続く
http://www.mz-style.com/item/248
2. 密告の蓋然性
取引銀行が国税当局に密告したかどうか今となっては確認のしよ
うがない。
しかし、いくつかの状況証拠が、密告の蓋然性を物語る。
(一) 国税当局は、同社の社長の弟であり副社長であったB氏によ
れば、”脱税”の事実を把握した上で調査に臨んだという。つまり、
国税当局は事前に情報を得ていたということだ。
国税当局はどのようにしてその情報を得たのであろうか。
会社の4人の幹部名義の株式21万3千株が店頭公開直後に売却
され、32億円を上回る売却益を得たとされ、4人共個人所得とし
て平成3年に既に確定申告を終えている。
ここまでであれば、国税当局は情報を把捉している訳であるが、
これを一歩進めて、「売却された株式は個人の所有ではなく、会社
の所有である」とする情報は、国税当局が収受した確定申告書の上
からは分らない。
この4人の幹部が事前に事情聴取された形跡はなく、国税当局は
それ以外の情報源から情報を得たと考えるほかない。その情報源は
どこか。
まず会社内部について。そもそも4人が売却した株式は、株式公
開に先立ってなされた第三者割当増資によって取得されたもので、
この情報は会社の機密に属するものだ。このため、会社の内部にお
いてさえ、ごく一部の者しか知りえない情報であり、諸般の事情を
勘案するに内部からの密告はまずありえない。
とすれば、情報源は会社外部ということになる。
では、外部の者で、この情報を知りうる立場にあった者は誰か。
それは、幹事証券会社、監査法人、それにメインバンクの三者であ
りこの三者以外は考えにくい。
このうち、幹事証券会社と監査法人が密告することはとうてい考
えられない。共に、同社が店頭公開するに際して重要な役割を担い、
それだけに大きな責任を有している当事者であり、”仮装の自己株
式によって会社が32億円という巨額の違法利益を株式公開に便乗
して稼いだ”(これがマルサの言い分である)などということを密
告することなど、自らの重大な非を自白し、自分の首を絞めること
になるからだ。
すると、消去法によって、メインバンクしか残らないことになる。
メインバンクであれば、金の流れは熟知しているわけだ。
(続きはWebサイトにて)
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