冤罪を創る人々vol.109

2006年04月18日 第109号 発行部数:601部

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「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から-
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日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。
マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。
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山根治(やまね・おさむ)  昭和17年(1942年)7月 生まれ
株式会社フォレスト・コンサルタンツ 主任コンサルタント
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●「引かれ者の小唄」 ― 勾留の日々とその後
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「松尾芭蕉と夢紀行 -その5」より続く
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・ おぞいもん -その1

出雲方言で、「おぞい」あるいは「おぞいもん」という。「恐ろ
しい、こわい」、「恐ろしいもの、こわいもの」という意味の言葉
である。
小さい頃から出雲弁が身体にしみついている私には、標準語で恐
ろしいとか怖いとか言われてもどうもピンとこない。怖いという思
いが生じてこないのである。「おぞい」と言われてはじめて鳥肌が
立ってくる。

私にも人並にいくつか、「おぞいもん」が存在する。その筆頭に
位置するのがゴキブリである。出雲弁ではゴキカブリという。試み
に広辞苑にあたってみると、ゴキブリはゴキカブリ(御器噛)の転
とあるので、昔は他の地方でもゴキカブリと称していたものとみえ
る。

“体は甚だしく扁平で幅が広く楕円形。多くは褐色や黒褐色で、油に
浸ったような光沢がある。元来は熱帯産で、種類が多い。家住性の
ものは人間や荷物などの移動に伴って広く伝播し、台所などで食品
を害するほか、伝染病を媒介する。”(広辞苑)

やっとの思いで書き写したところである。書き進めるにつれて、
黒光りするゴキブリがガサゴソと紙の上を這い回る思いがして、文
字通り鳥肌が立ってきた。
かつて、何故ゴキブリが「おぞい」のか分析してみたことがある。
苦手なゴキブリを克服するためであった。しかし無駄であった。
「おぞい」理由が見当らないのである。おそらくは、何かの拍子に
私の潜在意識の中にゴキブリが忍び込み、『オゾイもん』だという
ことが刷り込まれたのであろう。

独居房の生活は孤独である。訪れる者は誰もいない。
しかし、一つだけ例外があった。ゴキブリである。もちろん私が
好き好んで招き入れたわけではない。許可もなく入ってきては、忍
者のごとく、いつの間にか独房の中にいるのである。
書写に没頭し、古代日本のロマンにひたっていたところを、一匹
のムシが瞬時にして私を厳しい現実へと連れ戻すのである。こうなっ
たら、落ち着いて座っているどころではない。パニックである。
シャバにいるときには、私は一目散に逃げ出して、助っ人に助け
を求めることにしていた。小さいときは母が、結婚してからは配偶
者が助っ人の役割をしてくれた。
しかし、鍵のかかった独居房である。逃げようと思っても逃げる
ことができない。もちろんゴキブリを退治してくれる助っ人などい
るはずもない。
一度だけ、駄目もとと考えて、担当看守に願い出たことがあった。
無駄なことであった。

“ナーニ、ゴキブリは噛み付いたりしないから大丈夫だ。”

こちらとしては、大丈夫どころか、まさに死ぬような思いをして
いるのに、ノンキなものである。

身の毛のよだつ思いを2~3回してから、はたと思いつき、ゴキ
ブリがどこから入ってくるのか、調べてみた。すると、壁と床の接
点、床とトイレの木枠の接点にわずかのスキ間があるのが判った。
早速このスキ間をふさぐことにした。チリ紙を丸めたり折り畳ん
だりして、ピッタリとふさぐことに成功。
これで安心とばかりホッとした気持でいたところ、以前より随分
減ったものの、それでも折りにふれてテキは出没するのである。今
に至るも、あのゴキブリ達は一体どこから独房に出入りしていたの
か、私には謎である。

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●山根治blog (※山根治が日々考えること)
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「疑惑のフジテレビ -12」より続く
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・ 疑惑のフジテレビ -13

フジテレビが自ら、多額の損害を被ったことは事実です。ただ、
その損害の回復がどの位までできるかどうか、また、ライブドアに
出資する際に経営者として当然払うべき注意をしていたかどうか、
更には、ライブドアが危険な会社であることを事実上知りながら、
敢えて出資に踏み切ったかどうか、これらの事情によっては、フジ
テレビの経営者は会社に対して責任が生じてくるおそれがあります。
民事上の責任、つまり損害賠償責任だけでなく、刑事上の責任も問
われかねません。

先に述べたデューデリ契約がどのようなものであるのか、デュー
デリの報告書がどのようなものであるのかが現時点では外部に明ら
かにされていませんので、断言することは差し控えますが、後日こ
れらの内容が明らかにされ、総合的に考えて、ライブドアが上場廃
止に至る可能性がある瑕疵(かし。キズのことです)を持っている
ことを、経営者が知りうる立場にあったと判定されるような場合に
は、民事上だけでなく刑事上の責任も浮上してくるでしょう。経営
者が自らの保身(利益)を図るために、会社に多額の損害を与える
ことを予知しながら契約を実行し、実際に損害が発生した、とでも
認定されるならば、特別背任罪に問われるかもしれません。

しかし、これらのことはフジテレビ内における株主と経営者との
間の問題であり、いわば内部の問題です。私が問題にしているのは、
このような内輪のことではありません。外部、つまりライブドアの
一般株主に対する責任についてなのです。

フジテレビが、ライブドアの一般株主に深く関係してくるのは、
去年の5月23日、440億円の増資に応じて、ライブドアの第2
位の大株主になってから後のことです。
ここで、フジテレビがライブドアの大株主になったことの意味合
いを、一般投資家の視点に立って考えてみますと、次のようにまと
めることができるでしょう。

1. フジテレビは東証一部上場の公益企業であり、財務内容、収益
性ともに立派な会社である。

2. フジテレビは、単なる業務提携にとどまらず、440億円とい
う多額の投資をライブドアに対して行った。

3. フジテレビは公益企業の性格は持ってはいるものの、営利の追
求が求められており、440億円の投資についても元本の安全性に
ついてクリアーしているだけでなく、投資に見合う収益が得られる
と判断したからこそ、ライブドアの増資に応じた。

4. ライブドアは上場以来、同一の監査法人が「適正」とする監査
報告書を出しており、普通に考えれば、決算書がインチキであると
は思えない。

5. フジテレビは、別の監査法人に依頼して過去の決算書の見直し
(デューデリ)をして、問題がないことを確認した。

6. 4.によってライブドアの決算書が適正であるとされているの
に加えて、一流企業であるフジテレビが5.のデューデリを行った
ことによって、ライブドアの決算書はいよいよ問題のないものであ
ることが保証された。

7. フジテレビが増資に応じたライブドア株式の発行価格は329
円。元本割れなどフジテレビは想定していないであろうから、この
値段を株価の当面の底値と考えてもよいだろう。

8. フジテレビはライブドアの大株主となった上に業務提携をし、
役員までも送り込んだ。ライブドアは、フジテレビの信用力と情報
力とを活用して、今後飛躍的に発展する可能性を秘めている。

一般投資家が以上のように考えたものとすれば、ライブドア株は
絶好の投資対象であったと言えるでしょう。ライブドアは成長性の
見込める優良企業であり、投資リスクの少ない安全な会社であると
一般投資家が思い込んだとしても決して不自然ではありません。そ
れまで株式投資には関心のなかった人達、しかも相当堅実な考えを
持っていた人達までも、フジテレビに引きつけられて、ライブドア
の株式の購入に向ったことは容易に想定されるところです。

(続きはWebサイトにて)
http://consul.mz-style.com/item/515

 

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