ホリエモンの錬金術 -19
- 2005.07.19
- 山根治blog
私は人に褒められるのが大好きで、おだてあげられるとつい調子に乗ってしまいます。ブタもおだてりゃ木に登るといったところです。 このたびも多くの方々から過分なお褒めのコメントをいただいたために、ハチマキを締めて木に登り、木の上で思わず逆立ちをしたり、扇子をひろげてみたりしてしまいました。花咲爺みたいですね。 今、そろりそろりと木から下りようとしているのですが、カラクリの種明しに熱心にお付き合い下さった […]
フォレスト・コンサルタンツ
私は人に褒められるのが大好きで、おだてあげられるとつい調子に乗ってしまいます。ブタもおだてりゃ木に登るといったところです。 このたびも多くの方々から過分なお褒めのコメントをいただいたために、ハチマキを締めて木に登り、木の上で思わず逆立ちをしたり、扇子をひろげてみたりしてしまいました。花咲爺みたいですね。 今、そろりそろりと木から下りようとしているのですが、カラクリの種明しに熱心にお付き合い下さった […]
私の分析も終りに近づいてきました。実は、この連載を始める前にホリえもん(ホリエモンではなく)に関する原稿を4本ほど仕上げていました。彼がフジテレビとのドンパチをやり始めた時のことです。 「中江滋樹とホリえもん」と題したもので、私がよく知っている中江滋樹という異色の相場師とよく似ていると考えて書いたものです。分析にまで立ち至らない気楽なものでした。 ライブドアという会社については、昨年の野球騒動のと […]
前回私は、ホリエモンの錬金術のカラクリ、つまり、ホリエモンの莫大な資産とされている持株の価値増殖のメカニズムを明らかにしました。 それは、単価の低いものに、単価の高いものを加えていき、ゴチャまぜにして単純に平均すれば、当初の単価の低いものの評価が自動的にアップするというだけのことで、私は仮に、「平均原価法による富の移転」と名づけました。 そこでこのゴマカシの富の移転の構図を念頭において、絵図師(え […]
ホリエモンの究極のソロバン勘定を明らかにするために、ライブドアの会社の価値を計算し、彼の所有する株式の価値がどのように変化していったのか考えてみます。 ここでいう会社の価値とは、昨今のマスコミで盛んに飛び交っている株式の時価総額である「企業価値」のことではありません。 まともな上場会社の場合には、おおむね「企業価値=株価×発行済株式数」と考えても差し支えないのですが、ライブドアについては、株価その […]
作家の安部譲二さんによれば、犯罪者が練り上げる犯罪プランのことを絵図(えず)といい、そのプランナーのことを絵図師(えずし)というそうです。 絵図師ホリエモンが描いた、あるいは現在描いている絵図とはどんなものでしょうか。 私は、これまで絵図のスタート(インチキ上場)と途中のプロセス(増資による資金集め、粉飾決算、株式分割)について詳しく述べてきました。では、ホリエモンの絵図の終着とは何でしょうか。ホ […]
堀江さんは、資本金という極めて重要なことがらにいくつかの細工を加えて、怪しげな会社を上場させたものの、ごまかしの経緯を韜晦(とうかい)するためでしょうか、著書の中で必死になって偽りの弁解をしています。 まず、上場前の会社の状況に粉飾(ドレッシング)を施し、いかにも急成長の優良会社であったかのように偽って、次のように述べています。 “会社設立から1年がたつと、年間1億円に達する売上規模へと急成長して […]
有馬純一郎名義の株式960株は、上場直後にあわただしく全てが売却されています。 この事実は平成12年6月19日付で提出された株式大量保有の変更報告書と第5期の有報を見れば判ります。 この変更報告書は、証取法第27条の25第1項にもとづくものですが、不思議なことに同じ日に二回にわたってなされており、それぞれA4版で4枚ずつ、合計8枚の報告書として提出され、開示されています。 この二通の変更報告書と、 […]
その“1枚”とは何か。 堀江さんは、上場から2ヶ月余りの後の平成12年6月16日に、関東財務局長宛に「大量保有報告書」を提出しています。証取法第27条の23第1項に基づくものです。 この報告書は、備え付けの用紙に手書きされており、A4版で3枚から成っています。署名は相当クセのある字ですので、堀江さんの自筆でしょう。資料Hに掲げたのがその3枚です。私が注目したのは、3枚のうちの最後の1枚でした。そこ […]
堀江さんは、これといった収益構造を持っていない、いわばほとんど実体のない零細企業を、いくつかのトリックを用いて将来性のあるもっともらしい会社に変装させて、東証マザーズに上場させることにまんまと成功しました。 当時、このような会社の実態が明確に開示されていたならば、いくら上場規制が緩和されていたからといって、とうてい上場許可は下りなかったことでしょう。幹事証券会社とグルになって、東証マザーズを騙した […]
堀江さんが自らの持株と仲間3人の持株の評価(=時価)を1,440倍につり上げていることについては、第8回で詳しく説明しました。 次に、ディスカウントキャッシュフロー方式を悪用したゴマカシを明らかにいたします。 堀江さんが、上場前の株価の算定でDCF法を採用したと法定書類の中で明記しているのは次の2回です。 1.第三者割当増資の時平成11年9月に、(株)光通信と(株)グッドウィル・コーポレーションに […]