*(2) 訴追システムの制度疲労と検察官のモラルハザード 一、 三井氏は、長年検事として人を断罪する立場にあった。それが一転して断罪される立場に立たされることになった。 自らが逮捕勾留されてはじめて、現在の訴追と裁判制度の不合理さを痛感した旨、同氏はしばしば言及している。 三井氏は、「私は29年間、検事としてあらゆる事件を処理し決裁したが、このような事件(筆者注、― およそ犯罪とは言えないような些 […]
****七.検察官訴追システムの実態 *****(1) 幹部検事の逮捕 一、 以上私は、自ら体験したことを事実に即して記してきた。多くの検察官が、嘘の自白を強要したり、証拠を改竄、あるいは捏造したりして、冤罪(無実の罪)を創り上げることに奔走した実態を明らかにした。 それは他からの伝聞ではなく、自ら身を切るような思いで体験したことである。検察官達の非行は、彼らが作成した数々の作文と法廷の速記録に基 […]
*(8) 野津治美 一、 松江地方検察庁副検事。 組合員宅和勇一氏(参考人)の尋問を担当。平成8年6月10日、第一審の第4回公判廷に検察官として出廷し、同9年2月4日の第10回公判廷に、検察側申請にもとづき、証人として出廷している。 二、 副検事永瀬昭の作成になる藤原氏の供述調書同様、宅和氏の供述調書も余りにも出来すぎていたために、野津治美は自ら墓穴を掘るはめに陥った。 三、 宅和氏は、永瀬昭が […]
*(7) 永瀬 昭 一、 松江地方検察庁副検事。 組合員藤原洋次氏(参考人)の尋問を担当。平成8年6月10日の第一審第2回公判廷、同年7月9日の同第3回公判廷及び同9年8月12日同第20回公判廷に検察官として出廷し、同9年1月14日の第9回公判廷に、検察側申請にもとづき、証人として出廷している。 二、 検面調書の中でも、副検事野津治美とともに、副検事永瀬昭の調書は、捏造の度合いが際立っていた。理 […]
*(6) 横山和可子 一、 鳥取地方検察庁検事。 山根会計事務所の職員大原輝子氏と古賀益美氏及び吉川春樹を尋問。 二、 大原氏は、私が昭和51年に開業した一年後に入所した最古参の職員であった。会計事務所の職員としては超のつくベテランであり、私の事務所のシンボルのような存在であった。事務所の経理をも担当しており、事務所の金銭の動きは全て掌握していた。 三、 横山和可子は、大原氏を被疑者として在宅のま […]
*(5) 長谷 透 一、 広島地方検察庁検事。 平成8年1月26日、長谷透は、益田に赴き組合の常務理事増田博文氏の身柄を拘束し、尋問した。 二、 増田氏は、組合の中でも最重要人物の一人であり、私が主に交渉したのは増田氏であった。マルサ事案の細部にわたって理解し、知っている人であった。そのためであったろう。増田氏に対する長谷検事の取調べは熾烈を極めた。長谷は連日のごとく、大声をあげ、テーブルを叩いて […]
*(4) 花崎政之 一、 松江地方検察庁検事。第一審の第5回及び第11回公判廷に、検察官として出廷。 二、 平成8年1月27日、花崎は、司法書士のA.I氏を東京のA.I司法書士事務所に尋ね、参考人として事情聴取した。A.I氏は、別件の一つである公正証書原本不実記載・同行使に深く関連した人物で、逮捕された山根会計事務所の職員小島氏の幼ななじみであった、登記の便法として、抹消することを前提として一時的 […]
*(3) 立石英生 一、 大阪地方検察庁堺支部検事。第一審の主たる公判検事。第一審の33回にわたる公判廷のうち、第11回、第20回及び第33回以外の全ての公判廷に、検事として出廷。 中央大学法学部卒。山根会計事務所の職員小島泰二氏を逮捕し、尋問を担当。 二、 平成8年1月28日付で始まり、同年3月17日付で終る立石英生の作成になる小島氏の供述調書は13通である。小島氏は、組合担当の職員ということで […]
*(2) 藤田義清 一、 松江地方検察庁三席検事。マルサ事案の主任検事。 公判前に、主任検事として田中良と共にマスコミに偽りの情報をリークし、私の保釈請求に対して、嘘を重ねて却下するように裁判所を誤導した人物。 組合の代表者岡島信太郎氏を逮捕し、尋問、虚偽の自白を強引に引き出した検事の一人。 二、 平成8年1月26日、朝7時前に、藤田義清は、広島国税局の3人のマルサをひきつれて、益田市の組合の代 […]
****六.その他検察官言行録 *****(1) 田中良 一、 松江地方検察庁次席検事。マルサ事案の統括責任者。中央大学法学部卒。 検察内部で一部慎重論があったにも拘らず、強引に逮捕・起訴に持ち込み、マスコミに虚実とりまぜた情報をリークし、元来ほどほどのワルでしかなかった私を稀代の悪徳公認会計士に仕立て上げた中心人物。 二、 事務所の職員古賀益美氏が回想する、 ― 「そう、あれは、平成6年6月30 […]