嘘から出たマコト-⑩

 平成29年8月9日、横浜・緑税務署の

江口洋司 管理運営第1部門連絡調整官

から電話があった。

 平成29年6月26日、私が、松江の事務所に来訪した緑税務署の須田裕之統括国税調査官に対して、

「国税資金支払命令官である長谷川昭男緑税務署長が、還付金等(4,500万円の予納金と9万円の還付加算金)の支払事務に当たり、法令に違反した支払をしているのではないか」

と申し入れ、加えて法令に違反しているかどうかを確認するために、

「緑税務署において実際の支払決定を行った担当者が作成した支払決定書」

がどのようなものであったか、明らかにするように申し入れていたことに対する回答であった(「嘘から出たマコト-③~⑥」参照)。
 私の申し入れに対して、ナント、1ト月半も経ってからの回答だ。何故こんなに時間がかかったのか尋ねたところ、「上級官庁(国税局)の指示を仰いでいたから」という返事がかえってきた。

 江口洋司 管理運営第1部門連絡調整官の回答は次の通り。

『書式の名称は「支払決定書」ではなく、「一件別還付金カ-ド」である。コピ-を交付することはできないが、行政文書開示請求があれば対応できる。但し、代理人による請求は税理士でも駄目である、本人請求のみ。』

 「一件別還付金カ-ド」など、初耳である。ネットで検索してみると52件がヒット。そのうちの一件は次のようなものであった。
-大分類     27年度 管理運営(管理運営関係)
-中分類     支払(支払委託)決議書等
-名称(小分類) 一件別還付金カ-ド

 私は、江口洋司氏に対して、犯則嫌疑者本人よる行政文書開示請求をすることを告げ、念の為に、4500万円の予納金の還付と9万円の還付加算金の法的根拠について改めて確認した。
 平成29年6月26日、私の事務所において、長澤郁治個人課税第4部門上席調査官が示した、

『予納金返還の発生事由を過誤納とした法律根拠と、還付加算金の計算の法律根拠は、国税通則法第59条第2項(国税の予納額の特例)と同法第58条第1項3号(“その過誤納となった日として政令で定める日の翌日から起算して一月を経過する日”)。
政令で定める日”とは、通則法施行令第24条第2項5号にもとづき、本件の場合には、「過誤納があったとみなされる日」のこと。
 具体的には、『予納金の返還申入書』の提出日である平成29年4月7日。この日の翌日から起算して一月を経過する日が平成29年5月8日、この日が還付加算金の計算開始の日。支払決定がなされたのが平成29年6月19日、それまでの期間が43日。還付加算金の年利1.7%で計算したのが9万円の還付加算金。』

の回答に関して、
+法的根拠はこれで間違いがないか
+上記に付け加えること、あるいは変更すべき点はないか
をあらためて確認したのである。

 江口洋司氏の電話による回答は、長澤郁治氏が申し述べたことについて変更すべき点はないというものであった。私が更に、この法的根拠は間違っているのではないか、私のブログ(「嘘から出たマコト-②~」参照)を読んでくれたと思うが、それに対する反論はないかと問いかけたところ、私のブログ記事については一切触れずに、ただ、

「間違っていない!それ以上のことは言えない。」

と繰り返すのみであった。

 平成29年8月22日、犯則嫌疑者本人Aが、長谷川昭男・緑税務署長に対して、以下の行政文書開示請求を行った。
+一件別還付金カ-ド(Aに対して、平成29年6月19日、還付金として4,500万円、還付加算金として9万円の支出を決定した文書)
+Aに対して、平成29年7月7日、所得税・消費税の更正並びに重加算税の賦課決定処分を決定した文書
+Aに対して、「徴収の決定」(国税収納金整理資金事務取扱規則(昭和二十九年五月三十一日大蔵省令第三十九号)第8条2項、4項)を行った文書。
+Aの「国税収納金整理資金徴収簿」(国税収納金整理資金事務取扱規則(昭和二十九年五月三十一日大蔵省令第三十九号)第23条)に登記された文書。
+Aの平成29年7月7日、所得税・消費税の更正並びに重加算税の賦課決定処分に関して、緑税務署調査担当者が、実地の調査以外の調査を実施するために、東京国税局査察部課から回付等された以下の書類一式(「査察事件に係る課税処理及び異議申立てに関する実務実施要領について(事務運営指針)」平成24年12月21日、課総2-49ほか7課共同、国税庁長官))。
 ①課税資料の送付について(様式10)
 ②課税資料の総括表(様式11)
 ③課税資料の目録(様式12)
 ④課税額計算書(決議書様式)決議書別表を含む。)
 ⑤調査結果の説明書(案)
 ⑥更正決定通知書(案)
 ⑦加算税賦課決定通知書(案)
 ⑧更正決定及び加算税賦課決定の理由附記(案)
 ⑨争点整理表(案)
 ⑩その他参考資料として引き継ぐことが適当と認められる書類
 上記のうち、5.に掲げた①~⑩の公文書については、念のため、平成29年8月25日、発遣元である東京国税局(査察部長)に対しても行政文書開示請求を行った。いずれ開示されるであろう、上記1.~5.の公文書を精査することによって、私の言い分が正しいのか、緑税務署側の言い分が正しいのか具体的に明らかになるはずである。

(この項終わり)

 ―― ―― ―― ―― ――
 ここで一句。

”印籠を悪代官がかざす世に” - 東京、百遍捨一句

 

(毎日新聞、平成29年8月21日付、仲畑流万能川柳より)

(査察と料調(リョウチョウ)、コケオドシの印籠をかざして、私利私欲に余念なし。)

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