2009年2月

100年に1度のチャンス -19

 前回示した4つのキーワード、 +工業立国 +貿易立国 +大量消費 +食料輸入 について、一つずつ吟味していきます。  まず、1.の工業立国について。  この20年来、日本の工場は低いコストを求めて中国、ベトナム、インドネシア、ミャンマーなどの発展途上国へと向っていきました。いきおい日本国内における工場地帯は空洞化し、なかでも地方の空洞化が目立つようになりました。空洞化を埋めるために各地方は、工場 […]

100年に1度のチャンス -18

 これまで17回にわたって長々と、「100年に1度の危機」なるものの実態について分析してきました。その結果、 +「100年に1度の危機」は、為(ため)にする(ためにする。自分に都合の良いように事を運ぼうとしたり、相手を攪乱させようと思ったりするような下心を持って、それを行う。-新明解国語辞典)キャッチフレーズにすぎないもので、大げさに騒ぐほどのことではないこと、 +現時点で表面化している各方面のト […]

100年に1度のチャンス -17

 前回述べましたように、現在用いられているGDPそのものが極めていいかげんなシロモノで、一国の経済実態を必ずしも正確には反映していない、それどころか誤ったメッセージを発する困ったシロモノなのですが、一歩譲って、経済指標として信頼に足るものと仮定して話を進めます。  実体経済を論ずるとき必ずと言っていいほど持ち出されるのがGDP(国内総生産)であり、その伸び率である経済成長率です。つまり、GDPがプ […]

100年に1度のチャンス -16

『日本の今年の経済成長はマイナスに転落する、しかも最悪で2%のマイナスになるおそれがある、大変なことになった』 - エコノミストを自任している人達の多くは口を揃えて警告を発しています。この人達の言っていることは果して本当なのでしょうか。吟味してみることにいたします。  まず、経済成長がマイナスに転ずることについては、その意味するところが世界的に用いられているGDP(国内総生産)がマイナスになるとい […]