2008年4月

粉飾された2兆円 -2

 この2兆円というトホウもない数字、実は国土交通省が私の地元で推し進めている、6,000億円規模の治水事業の経済効果として公表されている金額です。前回お話したB/C(ビー・バイ・シー)比率のB(ベネフィット)に相当するものです。  この大規模な事業は、島根県出雲地方の中心を貫く斐伊川水系の治水事業として計画され、2つのダムと放水路と河川改修の3つの事業からなるとして、国交省は「三点セット」と言い慣 […]

粉飾された2兆円 -1

 道路特定財源をどうするか、とくに今年の3月31日で期限切れになる、ガソリンとか軽油にかけられている暫定税率をどうするのか、について国会で与野党が激突し、最近の国会としては珍しい位真剣な議論がなされたようです。その際に、一般にはなじみの薄い言葉がさかんに飛びかっていました。ビー・バイ・シー(B/C)という言葉です。  このB/Cは、CBR(コスト・ベネフィット・レイシオ。費用便益比)の略称として用 […]

ライブドア監査人の逮捕 8

 次に、ホリエモンこと堀江貴文氏について一言。これは意見というより、私の憶測です。  堀江氏は、2005年7月にライブドア株を大量に売却し、142億円余りの資金を手に入れています。「ライブドア監査人の逮捕-6」の(8)で記したところです。  当時、この株式売却については様々な憶測が流れていました。選挙資金を用意するためであるとか、かねてから考えていた宇宙ビジネスに乗り出すためであるとか、賑(にぎ) […]

ライブドア監査人の逮捕 7

 まず、公認会計士である田中慎一氏が、ライブドアの監査人を引き受けた後に、ライブドアのブラックボックスとなっていたファンドの実態を解明したことについては、“盗み見”という調査手法には必ずしも賛同できないとしても、結果的に隠蔽されていた事実が明らかになった点は評価すべきでしょう。更に、その結果をライブドア側に突きつけて、ファンドの解散を要求し、実際に『M&Aチャレンジャー、VLMA1号、VLMA2号 […]

ライブドア監査人の逮捕 6

***<ライブドアの決算とお金をめぐるドタバタ劇2>(「ライブドア監査人の逮捕 5」から続く) (5) フジテレビとニッポン放送をめぐってドンパチをやっていたとき、プラスアルファの資金繰りのメドがたたず、ライブドアの資金繰りは逼迫(ひっぱく)していました。2005年2月から同年4月にかけてのことです。ライブドアが資金繰りに窮していたことについて私は、「ホリエモンの錬金術-5」で次のように指摘してい […]