冤罪を創る人々vol.71

2005年07月19日 第71号 発行部数:398部

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「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から-

日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。
マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。
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山根治(やまね・おさむ)  昭和17年(1942年)7月 生まれ
株式会社フォレスト・コンサルタンツ 主任コンサルタント
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●(第六章)10年間の財政の推移

「(3) 資金繰り」より続く
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(4) 税務戦略の見直し

1、 平成5年9月に、マルサが仁義なき戦いを仕掛けてくるまでの
私は、いわば優良納税者の一人であった。
毎年1,000万円以上の国税を納付し、公示の対象になってい
た。以下のとおりである。

所得額(所得税額) ―

平成元年分 35,297千円(12,818千円)
平成2年分 43,870千円(17,030千円)
平成3年分 32,147千円(10,756千円)
平成4年分 35,983千円(13,049千円)

2、 マルサとの戦いは、長期になるものと予測し、収支計画と資金
繰り対策とを練り直した際に、税務戦略の見直しも組み込んだ。
マルサのガサ入れがあった平成5年9月28日直後から、税務戦
略の練り直しに着手し、平成5年分所得税確定申告に反映させた。
源泉所得税の還付を受けることによって、事務所の資金繰りの一助
としたのである。10年間の軌跡は次のとおりである。

還付金(純損失の繰り戻し還付も含む) ―

平成 5年分  8,001千円
平成 6年分  9,551千円
平成 7年分  8,718千円
平成 8年分 10,863千円
平成 9年分 10,408千円
平成10年分  9,874千円
平成11年分  8,638千円
平成12年分  7,726千円
平成13年分 11,409千円
平成14年分  6,064千円

10年間の合計 91,252千円

3、 年平均で900万円強の還付金は、地方税の負担が限りなくゼ
ロに近くなったこととあいまって、私の資金繰りに貢献した。
臨時収入の減少見込に対しては、それに対応する経費の大幅見直
しで対応したため、この面での資金繰りの帳尻はプラスマイナスゼ
ロとなっていた。
それに、税効果ともいうべき資金が加味されたことから、かえっ
て私の資金繰りにゆとりができた。従来、地方税を含めて少なから
ぬ税金を支払っていたものが、支払わなくてよくなったばかりか、
逆に還付されることになったからだ。
いわば、税金のクッション効果を実感した10年であった。

4、 これに加えて、予定外の還付加算金が入ってきた。
私が脱税容疑で逮捕起訴され、税務当局が差押えをチラつかせて、
私から半ば強制的に徴収していった金額は、39,100,000
円であった。
平成15年3月11日の国税不服審判所の裁決にもとづいてなさ
れた、更正処分の全面取消しによって、徴収されていた
39,100,000円全額が返還されると同時に、
11,820,530円の還付加算金が付加された。

5、 この10年間で税務当局から得た資金は、還付金として
91,252千円、還付加算金として11,820千円、合計で
103,072千円に及んだ。
私の事務所を壊滅させようと目論んだ税務当局ではあったが、こ
と資金繰りの面に関しては、皮肉にも少なからぬ貢献をしてくれた
のである。

三.所得と税額の推移

この10年間の私の所得と税額等の推移は次のとおりである。

(続きはWebサイトにて)
http://consul.mz-style.com/item/335

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●山根治blog (※山根治が日々考えること)
http://consul.mz-style.com/catid/21

「ホリエモンの錬金術 -18」より続く
http://consul.mz-style.com/item/332

・ホリエモンの錬金術 -19

私は人に褒められるのが大好きで、おだてあげられるとつい調子
に乗ってしまいます。ブタもおだてりゃ木に登るといったところで
す。
このたびも多くの方々から過分なお褒めのコメントをいただいた
ために、ハチマキを締めて木に登り、木の上で思わず逆立ちをした
り、扇子をひろげてみたりしてしまいました。花咲爺みたいですね。
今、そろりそろりと木から下りようとしているのですが、カラク
リの種明しに熱心にお付き合い下さった方々に改めて御礼申し上げ
ます。ありがとうございました。
それにしても、様々な思惑を持った方々が、それぞれの立場から
コメントして下さいました。

中には中立的な立場を装いながら、ホリエモンを懸命になって擁
護なさっている「川村」という方がいらっしゃいました。(コメン
トNO.184、197、198、229、242、245、256、294、352)

コメントNO.[184]
http://consul.mz-style.com/item/299#c184
コメントNO.[197]
http://consul.mz-style.com/item/299#c197
コメントNO.[198]
http://consul.mz-style.com/item/299#c198
コメントNO.[229]
http://consul.mz-style.com/item/311#c229
コメントNO.[242]
http://consul.mz-style.com/item/314#c242
コメントNO.[245]
http://consul.mz-style.com/item/314#c245
コメントNO.[256]
http://consul.mz-style.com/item/317#c256
コメントNO.[294]
http://consul.mz-style.com/item/320#c294
コメントNO.[352]
http://consul.mz-style.com/item/332#c352

「川村」さんが、ホリエモンを弁護なさるのはまことに微笑まし
く、親しい間柄であるとお見受けしました。このような心強い保護
者をもっている堀江さんは幸せ者ですね。羨ましい限りです。
ただ、事実に反することをあれこれと持ち出して弁護なさってい
るのは、かえって、ひいきの引き倒しになりかねませんね。
かつてオーム真理教を盛んに援護していた若い宗教学者のことを
思い出しました。この大学の先生、裏でしっかりオームから金をも
らっていたようです。
それにしても「川村」先生、「さすがの私もこれには驚きました」
(コメントNO.229)とか言ったりして、思わず言葉の端から本音が
ポロッと出てしまうところなど、なかなか愛嬌のある方ですね。
「さすがの私」が、どの程度の「私」であるかは存じ上げません
が、頭の構造がさほどの複雑系ではない、素直な方なんでしょうね。

また、コメントのやり取りをして、一幕の寸劇を演じて下さった
女性の方もいらっしゃいました。コメントNO.85の「主婦です」さ
んです。

コメントNO.[85]
http://consul.mz-style.com/item/275#c85

この方のコメントに対して何人かの方々から反論があり、それら
に逆ギレなさったのでしょうか、かなりの分量の再反論がなされま
した。コメントNO.130です。かなりお怒りのご様子で、パソコンの
画面から湯気が立ち上るようでした。

コメントNO.[130]
http://consul.mz-style.com/item/275#c130

「主婦です」さん、中小企業の経理知識を多少お持ちの方のよう
ですが、企業分析とか上場会社の会計実務とか企業会計の考え方な
どあまりご存知ないようです。私は、何度かNO.85とNO.130のコメ
ントを読み返してみましたが、相当以上にトンチンカンで、論旨不
明、意味不明としかコメントのしようがありません。申し訳ありま
せん。
どこかの口うるさいオバサンに突然家の中に踏み込まれ、訳も分
からぬままにひたすら叱り付けられた思いでした。クワバラ、クワ
バラ。

多くの有益かつ的確なコメントを下さった「通りすがり」さん、
幅広い学識とプロフェッショナルな実務経験をお持ちの方のようで
す。私の知らない多くのことを教えていただきました。ありがとう
ございました。
尚、途中から、「通りすがり」を名乗る別の方が2~3人登場さ
れたようです。内容、文体ともに「通りすがり」さんとは似ても似
つかぬレベルの低いもので、この方々はどこかの学習塾にでも通っ
て綴り方の勉強でもなさったらいかがでしょうか。チンパンジーが、
いくら人間のマネをしてみても、人間になることはできません。

この4ヶ月間、私はライブドアとホリエモンに関する原資料を分
析するかたわら、他の論者がどのようなことを言っているのか、で
きるだけ多く目を通すようにしていました。
ホリエモンについて、いろいろな立場の人が各人各様に論じ、意
見を述べています。
今の時点でそれらを総括した場合、「ホリエモンの錬金術-号外」
で紹介した二つの論文

ホリエモンの錬金術-号外
http://consul.mz-style.com/item/284

1.関岡英之、「志を喪失した時代の象徴として」
2.大濱裕、「ホリエモン流無頼なドアの叩き方」
(共に、「正論」2005年5月号所収)

の右に出る論述には遂に出会いませんでした。
改めて、2人の気鋭の論者に心からなる敬意を表明し、読者の方々
に再度お勧めいたします。しっかりした根拠を持ち、白を白、黒を
黒と、自信を持って言い切る勇気に拍手を送ります。

ホリエモンに関する便乗本とかヨイショ本も何冊か出版されてい
ます。ヨイショ本の極めつけは、堀江さんと竹村健一さんとの共著、
「世界一の金持ちになってみろ!」(太陽企画出版)です。
竹村健一さんは、堀江さんとライブドアを評して、

「つねに最新分野にアプローチし、高収益事業にしていく堀江さんは、
まさにネット時代の申し子というべき存在です」(P.196)
「非常に正統的な経営者」(P.197)
「このライブドア成功の重要な力となった人(山根注、税理士の宮内
亮治さんのことです)は、いまCFO(最高財務経営責任者)とし
て、堀江さんをサポートしています。」(P.200)
「堀江さんの経営センス、財務への十分な理解」(P.200~201)
「成長を続けている本物のベンチャー企業」(P.222)

と、最大級の賛辞を呈しています。
竹村さんは一応功なり名を遂げた著名な評論家ということになっ
ています。ここでは大先生の有難いご託宣の一部を紹介するにとど
め、敢えてコメントを差し控えます。私の分析にお付き合いいただ
いた賢明な読者諸氏のご判断にゆだねれば十分だと思うからです。

―― ―― ―― ―― ――

ここで一句。

“竹村さんよいしょよいしょとタイコ持ち” -Auge Mensch。

(仕事をするには手帳とエンピツさえあれば十分だ、と放言していた
方だけに、さすがです。たいしたエライ! 70才過ぎの今でも、
英字新聞と英字週刊誌とがこの大先生のバイブルのようですが、こ
れでメシが食っていける日本という国は、タイシタ国ですね。日本
の若者に希望の光を与えてくれるセンセイなのでしょう。)

 

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