冤罪を創る人々vol.50

2005年02月22日 第50号 発行部数:328部

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 「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から-

    日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。
    マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。
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 山根治(やまね・おさむ)  昭和17年(1942年)7月 生まれ
 株式会社フォレスト・コンサルタンツ 主任コンサルタント
 http://www.mz-style.com/

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●(第六章)権力としての検察 ― 暴力装置の実態

「(キ) 謝辞」より続く
http://www.mz-style.com/item/235

(5) 問わず語り

一、 中島行博は、話好きの男であった。とりわけ検事として自ら体
 験したことを語り出すと、生々と精気が漲り、誇らしそうであった。
  私は、会計士という職業柄、多くの人から、さまざまな問題につ
 いて相談を受け、それぞれしかるべき回答を求められる。
  私の仕事の第一歩は、まず相談者の話をじっくり聞くことから始
 まる。必要な情報を得られるように誘導しながら、徹底的に話を聞
 くのである。従って私の場合、長々と他人の話を聞くことはさほど
 苦痛ではない。むしろ楽しみでさえあるといってよい。
  どのような状況に置かれている人でも、わざわざ私のところに相
 談に来る人は、真剣勝負をしている人生の一断面を携えてくるわけ
 である。
  じっくり話を聞くうちに、私の中に共感が生じ、相談者の人生の
 一断面を、私もいわば共有する立場になる。その人の人生の一部分
 が私の想念の中で、私の人生と合致するようになると、楽しみの領
 域を超えて喜びの領域に入っていく。
  いずれにせよ、私は珍しい話を聞くのが大好きで、一流の聞き上
 手であると自負しているだけに、話好きの中島とはピッタリと息が
 合ったのである。
  題して「問わず語り」 ― 中島のプロ並みの話術が展開される。

二、 「鬼検事」
 「オレが検事として初めて赴任したのは長崎地検だった。
  地元のチンピラが警察に逮捕されて、オレのところに連れてこら
 れたことがあった。長崎にのさばっているワルの一人で、飲み屋な
 どから、みかじめ料(用心棒代)をせしめては、しのぎにしている
 暴力団の下っ端だった。
  ところが、一軒だけみかじめ料を出し渋ったスナックがあった。
 示しがつかないと思ったんだろうね。見せしめのために、こやつ店
 に対していやがらせを始めた。 
  スナックのママが警察にかけ込んだが、今一歩のところでなかな
 かしょっぴくところまでにはいかなかった。そこらの呼吸をよく心
 得ていたんだな。
  ところがある日、いつものように店に嫌がらせをしていたんだが、
 勢い余って、店の入口のドアを蹴っとばしたところ、その拍子にド
 アのガラスにヒビが入ってしまった。
  警察はしめたとばかり喜んだというね。器物損壊と威力業務妨害
 でご用となった。
  このチンピラが見せしめのために店に執拗な嫌がらせをしたんだ
 から、オレも見せしめのために、実刑を喰わせてやることにしたん
 だ。判決は、懲役8ヶ月の実刑だった。
  この情報は長崎の暴力団にまたたく間に拡がり、ドアを蹴っ飛ば
 しただけで8ヶ月の実刑を喰わせた鬼検事ということで、一寸した
 話題になったらしい。
  オレが長崎地検から転出したときには、チンピラ共が集まってお
 祝いの乾杯をしたというね。」

三、 「越山会会長」
 「新潟地検高岡支部にいたときのことだった。西山町の町長が手錠
 腰縄つきでオレの前に連れてこられた。
  西山町といえば、田中角栄が生まれた町で、そこの町長を三十年
 も勤めている男だった。
  田中角栄の後援会組織である越山会の会長をしており、角栄の一
 の子分であった。
  この町の土建屋が二人程この男にくっついて長年の間、町の公費
 を食いものにしていたんだね。それがふくれにふくれ上がり、十数
 億円になってしまった。さすがに隠し切れなくなって、背任罪でご
 用となったって訳だ。
  このとき、できるだけ迅速に取調べをするように、上からの指示
 があってね。なんせ、77才という高齢だし、半年程前にガンの手
 術をしていたので、いつ死ぬか分らない状態だったんだからな。
  さすが田中角栄が信頼した男だ。潔ぎよかったね。あんたとはえ
 らい違いだ。自分の手帳を出して、積極的に捜査に協力してくれた。
  取調べの合い間に、角栄のことや娘の真紀子のことをいろいろと
 話してくれたね。
  田中角栄もこの間死んでしまったが、今太閤ともてはやされた風
 雲児にしては哀れな末路だったな。刑事被告人となってからも政界
 の闇将軍として君臨したまではよかったが、一の子分であった竹下
 登という島根の策士に寝首をかかれ、やけになってオールド・パー
 をぐいぐいあおったというね。その結果が脳溢血だ。 
  竹下登といえば、山根の地元じゃないか。竹下とは親しくしてい
 るのかな。いない?竹下登と親しくできるほど、山根は偉くないと
 いうんだな。それはよかった。つい口がすべって悪口を言うところ
 だった。
  それにしても、晩年の田中角栄は、脳溢血患者特有の泣きジジイ
 の状態で、テレビで見ていても気の毒だったな。今太閤が泣きジジ
 イになったらおしまいだよね。」

(続きの「ウンコ男」はWebサイトにて)
http://www.mz-style.com/item/240

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●山根治blog (※山根治が日々考えること)
http://consul.mz-style.com/catid/21

「ドロボウという名のゼロ金利政策 -(1)」より続く
http://www.mz-style.com/item/236

・ドロボウという名のゼロ金利政策 -(2)

  家計部門から企業とか政府部門へ年間15兆円(私の推計では
 30兆円)ものお金が移転することを岩国さんは、ドロボウと言っ
 たのです。
  つまり、ドロボウは企業と政府であり、被害者は家計、即ち国民
 という訳ですね。

  ゼロ金利が続いているこの10年間を振り返ってみますと、橋本
 龍太郎さん(1億円受け取ったのを忘れてしまったことで有名にな
 りました)が消費税を3%から5%へアップし、小泉純一郎さんは、
 ちまちました増税に加えて、社会保険料をアップしたり、健康保険
 の本人負担を3割にアップしたり、濫診療の抑制と称してお年寄り
 の医療費の負担を重くしたりと、国民の負担は増える一方でした。
  その上、国民が頼りにしていた年金給付額を減らしたりしていま
 す。

  かつては、5千万円ほどの預金があれば、金利収入と年金とで老
 後の生活は安泰でした。月40万円~50万円の収入が見込めたか
 らです。
  それが現在はどうでしょうか。金利収入はゼロとなり、年金受給
 額も減りました。老後の月々の収入は、かつての半分どころか3分
 の1位に減ってしまったのです。

  老年者だけでなく現役世代についても、収入の中で自由に使える
 お金(これを可処分所得といいます)が大幅に減っているのですか
 ら、GDP(国民所得)が伸び悩むのは当然のことでしょう。

  岩国哲人さんがゼロ金利政策をドロボウと呼び、政策転換を求め
 たのに対し、日銀総裁は、
 『デフレスパイラルを未然に防ぐ効果があった』とし、
  竹中平蔵さんは、
 『家計から見ればローン負担も低下した』として、ゼロ金利政策は
 間違ってはいなかったと強弁しています。

  二人共どこかおかしいですね。

  まず、日銀総裁。デフレ・スパイラル-景気がどんどん悪くなる
 ことですが、本当にゼロ金利政策が景気の悪化を食い止めたと言え
 るのでしょうか。
  経営が事実上破綻し、まともには金利どころか借入金の元金さえ
 払うことのできない企業を温存させ救済することが、果して政策的
 に妥当であったと言えるでしょうか。疑問ですね。
  限界状況にある企業を、いわば生命維持装置によって生かしてい
 るようなもので、デフレ防止どころかむしろ経済の活性化を妨げる
 ことによって、経済全般の足を引っ張っていることにもなりかねま
 せん。
  しかも日銀の試算によってさえ、年間で15兆円ものお金が家計
 部門へ廻っていかないのですから尚更です。

  次に竹中平蔵さん。竹中さんは、家計のローン負担が減ったので
 はないかと言っています。このローンというのは住宅ローンのこと
 でしょう。
  確かにローン金利は安くなりました。しかし、ローンによって購
 入した住宅の価額は、大幅な下落をしているものが多く、中には、
 ローンの残高が住宅の価額を上回っているケースさえあるようです。
  取得した不動産の価額が下落している状況の中で、金利負担が多
 少減ったからといって一体何になるのでしょうか。将来の不安を解
 消するのにどれほどの効果があるでしょうか。
  銀行というダミーを通じて、企業に気前よく、債務免除(元金の
 カット)がなされたように、個人にも債務免除でもなされれば話は
 別ですが。

  竹中さんは、「経済というのはコインの両面。総合的に見なけれ
 ばいけない」と日銀総裁を援護したそうです。この人、何を言って
 いるんでしょうね。
  竹中さん、そろそろ日本に即した実際の経済の勉強をなさったら
 いかがでしょうか。

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 ここで一句。

   “メンツ捨てなぜ謝れぬミスジャッジ” -大分、春野小川
          (毎日新聞:平成16年11月14日号より)

(竹中さんは政治家である前に、一応は経済学者なのですから、学者
 としての汚点を余り残さないように。)

 

 

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