A12 ハニックス工業 事件の真相 12

*(4)その他のケース

あるいは、個人で申告させて、低い税率による税金を納めた残りを会社がつかうつもりであったとでもいうのであろうか。

この場合、税引後の資金がストレートに会社の資金として活用できないのは前述のとおりである。各個人から会社が借りる形式をとれば、正規の帳簿に計上できるのではないかという議論もあろう。

しかし、それならば、敢えて会社の裏金をつかって自社株の取得をするという重大な犯罪行為をするまでもなく、オーナー自らが表金で適法に取得すれば済むことである。会社の財務の内容が健全であり、収益性に問題がなく、かつ株式公開のスケジュールが具体的に作成されているのであれば、取得資金の調達は難しいことではないからである。

あるいは、裏金を表金にするマネーローンダリング(資金洗浄)を活用するつもりだったのではないかとでもいうのだろうか。
マネーローンダリング自体、犯罪行為であり、毒を食らわば皿まで、といったところであろうか。裏世界のことであり、私には知るすべもないが、巷間きくところによると、半端な手数料ではないようだ。税金が20%安くなる以上のコストがかかるのは必定であろう。これとても会計士監査の眼をのがれることは至難であろう。

あるいは、国税は、社長が自社株の取得を文書で認め、脱税を自白しているではないか、とでもいうつもりであろうか。その文書は、副社長であったB氏によれば、税務調査の過程で妥協策の一環として書かされたものであるという。
このような文書が、無実を叫びうらみを抱いて国税に抗議し自決して果てたH社長の死を直視するとき、いかなる意味をもつというのだろうか。それ以前に、客観的な状況に符合しない言葉がいかに文書化されていようとも無意味であることは、私の刑事裁判のプロセスと結果に照らしても明らかだ。

私のケースでは、マルサと検察は、脅したりすかしたりして、私を有罪にするために多くの人から虚偽の自白を引きだし、法廷の場に検面調査として証拠提出したものの、厳然たる客観的な状況に違背するものであったため、全てが法廷で排斥されるに至っている。当然といえば当然であるものの、真実の前には、いかなる虚偽も色あせてしまうのである。

以上、明らかにしたように、株式公開を予定している会社が、不正な自社株の取得をもくろもうとするなど、およそ現実的ではないし、仮にもくろんだとしても、監査と審査の眼を逃れることはできないというべきである。

 

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