飯塚事件について -その1
- 2004.03.30
- 山根治blog
「不撓不屈」(高杉良著、新潮社刊)を読みました。TKCの創設者である飯塚毅さん(公認会計士・税理士)の半生を描いたものです。
飯塚さんとは面識はありませんが、私達職業会計人の間では”飯塚事件”として有名な方であり、以前から名前はよく知っていました。
今から40年程前、飯塚さんの会計事務所は70名近くの職員を擁する規模にまでなっていました。
昭和39年のことでした。飯塚さんは一年近く国税当局に理不尽な言いがかりをつけられた挙句、税理士法違反で事務所の職員が4人も逮捕起訴されるという信じられない事件に巻き込まれてしまいました。これが飯塚事件と言われているものです。
飯塚さんは、その後完全無罪を勝ち取られただけでなく、更に公認会計士の資格をも取得され、今日のTKCを築き上げられた、まさに立志伝中の方と言っていいでしょう。
飯塚さんの事件と私の事件とを単純に比較することは勿論できませんし、比較するつもりもありません。
しかし、高杉良氏によって生々しく再現された国税当局の言動を見ると、私の場合と酷似していることに驚かされます。強大な権限を与えられた者の本質が全く変わっていないということなのでしょうね。
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