共謀罪のカラクリ-隠されたホンネ-②

 「森友学園」と「加計学園」で荒れ、「共謀罪」の国会議決をめぐって大荒れに荒れた通常国会が終わった。

 平成29年6月19日付の各紙は世論調査の結果を公表し、内閣支持率が大幅に下落する一方、野党民進党の支持率がさほど上昇していないことを報じている。さらには、自民党支持率減少分の大半が、無党派層(全体の50%)に流れていることも注目される。

各紙の調査結果は次の通り。

新聞社 内閣支持率 民進党支持率
朝日新聞 47%→41%
毎日新聞 46%→36% 6%→8%
日本経済新聞 56%→49% 8%→8%
共同通信 54%→45% 6%→10%
読売新聞 61%→49% 7%→8%

 この世論調査の結果は、一体何を示しているのか。各世論調査の50%を占める無党派層(支持政党なし)は、自民党政治の汚れた利権の恩恵に浴さない人達だ。表立って声を出さないこれらの人達の政治意識は極めて高い。声なき一般国民を無視した安倍政権は、愚かとしか言いようがない。

 認知会計的視座にもとづく私の結論は次の通りである。
-(結論1)デタラメな内容の共謀罪を無理矢理に押し通した裏には、野党第一党の民進党の暗黙の了解があったこと。
-(結論2)「森友学園」も「加計学園」も共に、長年続いてきた自民党のオハコである“天の声”が露顕しただけのことであり、共謀罪に仕組まれた真実の理由をおおい隠すための単なる“目くらまし”であること。
-(結論3)テロ行為を未然に防止するという偽りの理由にかわる真実の理由は、国税庁の不正行為(犯罪ではないものを犯罪(脱税)であると偽って、納税者国民を冤罪に陥れていた事実)の隠蔽であること。
-(結論4)国税庁の不正行為の隠蔽を最も望んでいるのは、自ら不正行為に手を染め尻に火がついている大阪地検特捜部。「森友学園」と「加計学園」の不正情報は、この筋からのリークでは。茶番国会の仕掛人。

 (結論1)~(結論4)については、一ヶ月ほど前から事実であることを把んでいたが、現時点において、確証を把握するにいたった。

 主たる確証は次の通り。

+税制調査会(第1回国税犯則調査手続の見直しに関する会合)議事録。平成28年10月31日(月)財務省国際会議室(本庁舎4階)
+税制調査会(第2回国税犯則調査手続きの見直しに関する会合。第7回総会)終了後の記者会見議事録。平成28年11月9日(水)財務省第3特別会議室(本庁舎4階)
+国税犯則調査手続きの見直しについて。平成28年11月14日。国税犯則手続きの見直しに関する会合。
 岡村忠生
 中里実
 増井良啓
+第百九十三回国会、衆議院財務金融委員会議事録第五号
+第百九十三回国会、参議院財務金融委員会議事録第五号
+官報平成29年3月31日。号外特第7号。
 第8条、国税通則法(昭和37年法律第66号)の一部を次のように改定する。
 第9条、国税犯則取締法(明治三十二年法律第67号)は、廃止する。
+平成29年6月19日、安倍総理による、シラジラしい弁解会見が終るのを待ち受けて行われた、大阪地検特捜部による「森友学園」に対する強制捜査。

 上記1.~5.については、嘘とホントをこきまぜた前代未聞の議事録であり、6.はその結果である(下線は筆者。思わず浮んだ戯れ句(ざれく)は末尾に記す)。7.は、ヤクザ利権と同和利権にドップリ漬った大阪地検特捜部によるマッチ・ポンプだ。
 詳細については稿を改めて説明することになるが、現時点で言えることは、

『明治以来100年以上にわたって施行されてきた国税犯則取締法は、矛盾に満ちあふれた悪法であったが、何ごとも問題がなかったかのようにコッソリと廃止され、あろうことか、法体系上、水と油のようになじまない国税通則法につじつま合わせを施してコッソリと組み入れられた。廃止の理由もデタラメであり、組み入れの理由もデタラメである。つじつま合わせももちろんデタラメだ。財務官僚、財務大臣、学者、弁護士(ヤメ検)、税理士(税理士会連合会会長)がそろい踏みで、国税庁の不正行為の隠蔽に加担した。』

 この厳然たる事実である。

(この項おわり)

 ―― ―― ―― ―― ――

 ここで、古句を想いて一句。

”見渡せば 嘘とホントをこきまぜて

 都ぞ夏の 破錦(やれにしき)かな”

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