2014年2月

修正申告の落とし穴-②

 ここで、国税局の料調(りょうちょう)の傍若無人な税務調査に立ち返る。料調の無法ぶりについては、これまで度々述べてきたが、改めてこのアウトロー集団について素描する。  まず料調は当然のごとく、予告なしで会社など納税者のところに大勢で押しかけてくる。納税者の都合などおかまいなしだ。有無を言わせない。会社の内部にズカズカと踏み込み、大声を挙げて、手当り次第に引っかき回す。問答無用の暴挙である。  押し […]

修正申告の落とし穴-①

 税務調査が一通(ひととお)り終ると、決って出てくるのが修正申告の話だ。調査の結果、問題点つまり申告漏れが見つかった場合に、納税者が指摘された申告漏れをそのまま認めて、自ら納税額を修正する法律行為、これが修正申告である。  税務調査官は調査結果を説明して修正申告に応ずるように納税者を説得するのが常である。従来このようなことは慣行的になされており、修正申告の慫慂(しょうよう)と言っていた。  この慣 […]

税理士記念日?

 毎年この時期になるときまって掲載される広告がある。『2月23日は「税理士記念日」です。』と題した広告だ。「税理士はあなたのパートナーです…。税理士は、公正な立場で税金についてのご相談に応じ、税務書類を作成し、納税者のために最後まで責任をもって税務の代理をします。」などともっともらしく謳(うた)っている。所得税の確定申告時期に合わせた広告である。  全国の税理士会が、揃(そろ)い踏(ぶ)みのように […]

東京オリンピックを無視する会

 昭和39年、今から50年前のことである。私は国立(くにたち)の大学構内にあった中和寮でくすぶっていた。小林秀雄の言葉を借りれば、『いずれ人生だとか文学だとか絶望だとか孤独だとか、そういう自分でもよく意味のわからぬやくざな言葉で頭を一杯にして、犬の様にうろついていたのであろう。』(“モーツアルト”)  大学の授業にはまともに出ないで、それこそ朝から晩までモーツアルトに浸りながら、青くさい書生談義に […]