2013年3月

挙動不審な査察官

 このところ全国各地で出会う査察官の様子がなんだかおかしい。挙動不審である。異常といってもいい位だ。犯罪行為が発覚しそうになった犯罪者の様相を呈しているのである。  東京国税局、大阪国税局、広島国税局と続き、挙動不審の度合いが次第にエスカレートし、福岡国税局の査察に至ってピークに達した。空いばりをするかと思えば、急に猫なで声に変り、オドオドとして落ち着きがない。  査察は犯罪捜査である。目的は通常 […]

脱税報道の空さわぎ

 丸源ビルのオーナー川本源司郎氏が、脱税容疑で東京地検特捜部に逮捕された。平成25年3月5日のことである。確定申告時期に合わせて行われる毎年恒例の見せしめ劇だ。  東京国税局による査察が開始されたのが昨年の4月、10ヶ月間調査したことにして、3月の確定申告の最中(さなか)に合わせたのであろう。査察の情報がマスコミ各社に漏れていたものとみえて、テレビにせよ新聞にせよ手回しのいいことである。中には、ハ […]

認知会計からのつぶやき10-政治・経済・歴史を認知会計の視座から見つめ直す-

***1.脱税犯罪の特殊性  査察が脱税犯罪の廉(かど)で嫌疑者を告発するためには、「税を免れたこと」と「偽りその他不正の行為」の2つの要件が必要。中でも「税を免れたこと」を客観的に確定する手続として、嫌疑者による自主的な修正申告がある。査察は騙したり脅したり利益誘導したりして、なんとか修正申告にもっていこうとするが安易に応じてはいけない。査察が創り上げた「脱税ストーリー」が仮に荒唐無稽なものであ […]

認知会計からのつぶやき9-政治・経済・歴史を認知会計の視座から見つめ直す-

***1.査察  戦前の治安維持法と同様、やりたい放題の違法捜査。脱税事件の50%以上は冤罪によるもの。冤罪の原因は国税犯則取締法(国犯法)がザル法であることと、査察官が刑事法規に無知であり、査察技法が稚拙であることと、検事・裁判官・弁護士が税法と税務実務に無知であること。査察官は、法律と監査のシロウト。 ***2.査察(租税犯則調査)とは何か。  犯則事件(脱税事件)の証憑を収集して、犯則事実( […]