冤罪を創る人々vol.112

2006年05月09日 第112号 発行部数:610部

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「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から-
http://consul.mz-style.com/catid/11

日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。
マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。
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山根治(やまね・おさむ)  昭和17年(1942年)7月 生まれ
株式会社フォレスト・コンサルタンツ 主任コンサルタント
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●「引かれ者の小唄」 ― 勾留の日々とその後
http://consul.mz-style.com/catid/41

※「引かれ者の小唄」ですが、都合により今回配信いたしません。
ご了承のほどよろしくお願い申し上げます。

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●山根治blog (※山根治が日々考えること)
http://consul.mz-style.com/catid/21

「ゲームとしての犯罪 -1」より続く
http://consul.mz-style.com/item/518

・ ゲームとしての犯罪 -2

ライブドア事件が少年犯罪と酷似している第3の点は、当事者に
犯罪意識がないことです。堀江貴文氏が逮捕されてから3ヶ月、一
貫して容疑事実を否認し通し、保釈後も無罪をかちとることに余念
がないと伝えられるのも、自分が一体何をやったのか判っていない
からかもしれません。罪の意識など初めから存在しないのでしょう。
所詮、ゲームなのですから。

ライブドアが上場廃止になり、堀江貴文氏をはじめ関係者が全て
保釈され、しかも、USENの宇野康秀氏がフジテレビの持株を買
い取ったことによって、なんだかライブドア事件が終結したような
感じになっています。東京地検特捜部は、事件を矮小化して終結さ
せ、マスコミもこの事件が引き起した大きな問題を敢えて取り上げ
ようとせず、早く幕引きしたいようです。
しかし、ゲームとしての犯罪であるライブドア事件は決して終っ
てはいません。ゲームはいまだ継続中であり、ゲームの肝心な部分
が残っているのです。

ゲームの肝心な部分とは何か。
ゲーム犯罪を考えついた堀江貴文氏の側からすれば、ゲームの最
終局面である犯罪収益の確保ということです。ゲーム犯罪の被害者
(騙されて株を買い損失を被った一般投資家です)の側からすれば、
被害の回復がいまだ全くなされていないことです。私の試算では概
ね2,000億円もの損害を被った多くの人達が、カヤの外に置か
れたままになっていることです。
現ライブドア社長の平松庚三氏も、フジテレビの持株を引き受け
たUSENの宇野康秀氏も、ともにそのような被害者に関しては我
関せずといったところです。それは、堀江貴文氏をはじめとする旧
経営陣の責任で、自分達には関係のないことだとでも思っているの
でしょうか。トンデモないことです。関係ないどころではなく、こ
の2人もまた、ゲーム犯罪の最終局面において重要な役割を演じて
いると言えるでしょう。

まず、騙されて損害を被った人達について考えてみましょう。こ
の人達を、詐欺被害者と呼ぶことにします(ここで使う“詐欺”と
いう言葉は、これまでと同様に「騙して他人に損害を与え自分の懐
を肥やすこと」というほどの意味で用いており、刑法でいう詐欺よ
りは幅広いものです)。
ライブドア事件における詐欺被害者は、ライブドアの株主です。
しかも、騙されていることを知らないで株式を購入した人達のこと
ですので、事件が発覚するまでに株主になった人達、つまり、強制
捜査が着手された、平成18年1月16日より前に株式を購入し、
かつこの時点で株式を持っていた人達のことです。

ライブドアの発行済株式数は、平成17年12月26日現在、
1,049,310千株、株主の数は、約22万人です。これらの
数字を強制捜査直前のものと考えて話を進めていきます。
この内訳を見てみますと、-

1.堀江貴文   180,978千株(持株比率17.25%)
2.(株)フジテレビジョン 133,740千株(持株比率12.75%)
3.その他    734,592千株(持株比率70.00%)
計    1,049,310千株

となっています。

このうち、1.の堀江貴文氏は、騙して自分の懐を肥やした張本
人ですし、2.のフジテレビは堀江氏と一緒になって一般投資家を
騙したのですから、加害者であり、当然のことながら被害者ではあ
りません。
フジテレビは、結果的には3百数十億円もの損害を出してはいる
ものの、投資をする際にデューデリ(専門家による詳しい予備調査)
を行っています。つまり、ライブドアが上場会社の資格に欠けるイ
ンチキ会社であることを十分に知った上で、株の取得をしたフシが
あるのです。(詳しくは、“疑惑のフジテレビ”参照のこと)

疑惑のフジテレビ
http://consul.mz-style.com/item/471

あるいは一歩譲って、インチキ会社であることを知らなかったと
しても、十分に知りうる立場にあったのですから、知らなかったこ
とについて重大な過失があったことになります。一般の株主とは、
立場が全く違うのです。口を拭って被害者ヅラなどできるはずがあ
りません。

(続きはWebサイトにて)
http://consul.mz-style.com/item/525

 

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