疑惑のフジテレビ -2
- 2006.01.31
- 山根治blog
日枝久氏は、フジテレビの番組の中で、次のように発言しました。1月19日のことです。
「一般論としてお話するという前提でお聞きいただきたいと思います。経済的社会的に重大な影響を与えた訳ですから、当事者は本当にまず深刻に反省しなければならないのではないかなと、私は思っています。」
堀江貴文氏が逮捕された直後の1月24日には、
とか、あるいは、
と、コメントしています。
この一連の発言は、フジ・サンケイグループという、日本を代表するメディアグループのトップ、あるいは東証一部上場企業のトップのものとしては、耳を疑うほどオソマツなものです。
何故でしょうか。
日枝氏は、東京地検の強制捜索直後に、「一般論」として、不祥事を起した「当事者」は深刻に反省しなければならないと言います。日枝氏は、ライブドア事件がまるで他人事であるかのようにコメントしていますが、本当に他人事なのでしょうか。
また、その5日後には、ライブドアに結果的にだまされたとし、まるで被害者であるかのように言いつのり、「このたびの不祥事はフジテレビとの提携の前のことである」と逃げを打っています。
ともにトンデモないことです。
日枝氏とかフジテレビは、他人事どころか、このたびの事件の当事者そのものですし、だまされた被害者どころか加害者なのです。さらには、提携前の出来事だから問題がないのではなく、逆に、提携前の不祥事だからこそフジテレビに問題が生じ、責任が発生するのです。
道義的な責任にとどまらず、民事・刑事両面で法律上の責任が生ずる可能性があるのです。「ホリエモンの錬金術 -号外その2」で既に述べたところです。
従って、東京地検が強制捜索に着手した時点で、フジテレビの経営者としてまっさきになすべきことは、
とする、謝罪のコメントでなければならなかったのです。
何故このように言うことができるのでしょうか。次回以降、事実に即して明らかにいたします。
<付記(1)>
強制捜索から二週間、堀江貴文氏が逮捕されてから一週間が経過しました。
各マスコミは東京地検からのリーク情報をもとに、ウソとホントをこきまぜて報道しているようですし、事情通とか、専門家と称するコメンテーターがかわるがわる登場しては、ピント外れのことをいかにももっともらしく喋ったり、明らかに間違っていることを堂々と話しているのですから驚きです。
過去のことではなく、現在進行中のことに関して、かなり重要な情報についてほとんど全てのマスコミが誤った情報を流していますので、取り急ぎ一つだけ指摘いたします。
連日ストップ安を更新したライブドア株ですが、1月24日には、200円を切り、ストップ安の176円で終りました。
東証は翌1月25日にはライブドア株を監理ポストに移し、同株の取引時間を午後1時半から3時までに制限すると発表しました。
事実に反する情報が各マスコミから発せられたのは、24日に176円のストップ安で終ったライブドア株の株価水準についてのものです。
朝日新聞から引用します。
(同紙、平成18年1月25日付)
この記事は、虚偽のものであり、事実ではありません。このような趣旨の報道をしたのは、ひとり朝日新聞だけではありません。日本経済新聞をはじめ、私が目にした限りの新聞は全て同様のことを報じていますし、テレビに至っては、証券会社の社長とか株式専門誌の編集長を登場させて、
とか発言させて、ライブドア株の買いを暗に勧めたりしています。偽りの情報をタレ流して、相場をあおっているのです。テレビ局は、いつから株屋の手先になったのでしょうか。
某大学の教授は、
と断言する始末です。この方は決算書の読み方さえご存知ないようですね。大学の授業で、学生に一体何を教えているのでしょうか。
これらの報道は、多くの点で誤っています。事実ではないのです。現時点での正しい情報は、
ということです。
何故このように言うことができるのでしょうか。順次明らかにいたしますので、一緒に考えていきましょう。
<付記(2)>
1月30日のTBS「朝ズバッ!」で、みのもんたさんを相手に話をしていたM&Aの専門家と称する方が、こんなことを喋っていました。
この前半部分は確かにその通りですが、後半の部分は誤っています。大きな損害が実現しつつあることは事実ですし、巨額になるものと考えられますが、6,000億円もの損害になることはありません。このいわば史上最大級の“超大型詐欺事件”の被害額を推計するためには、かなり多くのデータが必要です。
現時点では、私の推計作業は中途の段階にとどまっており、自信をもって提示することはできませんが、概ね2,000億円前後になるものと考えられます。推計作業が終り次第、推計プロセスを含めて公表いたします。
みのもんたさんも、この“先生”と念のために検討してみられたらいかがでしょうか。
―― ―― ―― ―― ――
ここで一句。
(“偉大なるイエスマン”と自賛した武部さん。堀江さんを、”わが弟です、息子です“と公言した大幹事長のまわりには、さすがに、ユニークなキャラクターの先生とか弟とか息子がいるものですね。たいしたエライ!)
更に、古今集の名歌をもとに戯れに詠める歌一首。
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