059 判決
- 2004.11.09
- 冤罪を創る人々
*(オ)判決
一、 平成11年5月13日、松江地裁第13号法廷で、第32回公判が開かれ、長門栄吉裁判長が判決文を読み上げた。右陪席には、第1回公判から第31回公判までの佐藤拓判事にかわった山口信恭判事が座り、左陪席には、第13回公判からそれまでの次田和明判事にかわった奈良嘉久判事が座った。
判決書の記名は、裁判長裁判官長門栄吉と裁判官奈良嘉久の2名のみであり、「裁判官佐藤拓は転補のため署名押印することができない」旨の記載が判決書の末尾になされていた。
二、 判決書は、本文が440ページに及ぶものであり、別表一.二、及び別紙1(二葉)、別紙2(4葉)、別紙3(8葉)が添付されていた。
尚、当日法廷で読み上げられたものは、52ページの判決要旨であり、判決書は後日交付された。
三、 判決の内容は、本件無罪、別件有罪というものであり、完全無罪を信じていた私には意外なものであった。
懲役1年6ヶ月、執行猶予3年、長門栄吉裁判長が主文を読み上げたとき、私の顔から血の気が引いた。執行猶予付きとはいえ、有罪だ。傍聴席がざわついている。
しかし、肝腎の本件は無罪である。少なくとも最悪の事態だけは避けることができた。私は次第に落ち着きをとり戻してきた。
四、 私は第1審判決後、親しくしている800人程の人達に事情説明のための文書を作成し、送付した。(※「参考資料2 手紙(平成11年6月)」を参照)
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