2013年12月

脱税は犯罪ではなかった-3

『査察調査の根拠法とされてきた「コッパン法」には致命的な欠陥がある。査察調査に基づいて刑事告発することはできない。』  これが結論の一つであった。  ところが結論はこれだけではない。ひとたび査察に着手した以上、いくら脱漏所得があろうとも公権力を行使して課税することができない。査察には課税権がないからだ。これが2つ目の結論だ。  これまで長い間、査察は、あたかも課税権があるかのように振舞い、実際に修 […]

脱税は犯罪ではなかった-2

 徴税権力の源泉であるコッパン法が腐っていた、-このことについては、「民主党政権の置き土産-偽りの査察調査」で詳述した。  要は、戦後全面的に変えられた日本国憲法のもとでは、シャウプ勧告によって導入された申告納税制度とコッパン法は整合しないのである。つまり、脱税が犯罪として成立するためには、犯罪としての要件(構成要件)が必要であるが、2つの要件のうちの一つ、「税を免れたこと」という要件が納税者の協 […]

脱税は犯罪ではなかった-1

『これまで経済犯罪の代名詞のようにされてきた脱税、実は犯罪でも何でもなかった。法律に欠陥があり、法理論の上で犯罪とはなりえないことが明らかになった。』  第二次大戦後60年余りにわたって、検察と一体となって摘発を続けてきた国税局の査察部は、最強の捜査機関として徴税権力の頂点に君臨してきた。昔陸軍、今国税、ムキ出しの徴税権力を振りかざし納税者国民を食いものにしてきた、国家権力の象徴であった。『脱税は […]

民主党政権の置き土産-偽りの査察調査-⑮

 平成5年9月28日、この日は私にとって生涯忘れることのできない日となっている。広島国税局の査察が、私の自宅と事務所のガサ入れをした日だ。この日を境にして、私の人生は大きく変ることになった。  まさに青天の霹靂(へきれき)、私は突然のことに周章狼狽して、血の気を失った。この日から早くも20年の歳月が経過した。  その後私は逮捕勾留され、刑事法廷に刑事被告人として手錠腰縄つきで引きずり出され、脱税の […]

民主党政権の置き土産-偽りの査察調査-⑭

 補足の三つは、広島国税局の査察による一連の不正行為に荷担した公務員を列挙することだ。ここで列挙する公務員は、私が現時点で直接確認できた者に限るので、実際にはこの2倍以上の数の公務員が冤罪のデッチ上げにかかわっているはずである。 ***1.広島国税局 +鳥田睦明  調査査察部査察第三部門主査 +菊池 博  調査査察部査察第三部門査察官 +森本直樹  調査査察部査察第三部門査察官 +三好範夫  調査 […]