粉飾された2兆円 -号外
- 2008.07.31
- 山根治blog
国土交通省がやっている公共事業については、5年に一度再評価をすることになっています。しかも、その際に、事業の投資効果の見直しが求められており、“原則として再評価を実施する全事業について費用対効果分析を実施するものとする。”(『国土交通省所管公共事業の再評価実施要領』第5、3.①-2)とされています。 斐伊川水系の治水事業について、「中国地方整備局事業評価監視委員会」なるものが開かれたのが、平成 […]
フォレスト・コンサルタンツ
国土交通省がやっている公共事業については、5年に一度再評価をすることになっています。しかも、その際に、事業の投資効果の見直しが求められており、“原則として再評価を実施する全事業について費用対効果分析を実施するものとする。”(『国土交通省所管公共事業の再評価実施要領』第5、3.①-2)とされています。 斐伊川水系の治水事業について、「中国地方整備局事業評価監視委員会」なるものが開かれたのが、平成 […]
前回の議論を踏まえた上で、次に、大橋川改修事業の経済効果を推計してみることにいたします。 明治初年以来最大の洪水は、昭和47年7月のものであったこと、大橋川改修事業の前提となっている150年に一度の確率で起る大洪水は、2日間雨量でおおむねその10%増の399mmとされていることについては、すでに度々述べてきたところです。この昭和47年7月の大洪水による松江市の水害被害額は89億円(「水害統計」 […]
弊社所有不動産(島根県松江市末次本町)に関するお知らせです。 2008年7月20日に、テナントのアーチスト雑貨「journey」がオープンしました。 ^^t ^cx^ショップ前景 ^cx^店内(1F)の様子 ^^ ^<%image(20080723-e722.jpg|256|192|ショップ前景)%> ^<%image(20080723-b2af.jpg|256|192|店内 […]
これまで私は、斐伊川水系全体の経済効果について考えてきました。国交省が公表している2兆円という経済効果は、現実にはあり得ない架空の数字であることを示し、その上でこの事業の経済効果を推計し、最大でも322億円を超えないことを示しました。公表されている2兆680億円は、推計値である322億円の64倍にも相当するヒドイもので、推計されるB/C比率は基準値である1を大幅に下回り、0.05になることを明ら […]
前回行った推計計算によって、斐伊川水系の治水工事の経済効果として公表されている2兆658億円について、そのインチキの度合を推計したところ実に64倍もの水増しをしていたことが判明したわけです。その結果、経済効果(総便益B-3)の推定値である322億円をもとに算定されたB/Cの値が0.05となった事実は極めて重いものがあります。まだ工事が始まっていない大橋川改修工事だけでなく、事業のかなりの部分が終 […]
これまで私は、2兆円という数字が実際にはあり得ない荒唐無稽(こうとうむけい。この世の中でそんなばかなことが有るはずは無いということが分かりきっている様子、-新明解国語辞典)な絵空事(インチキということです)であることを2つの角度から論証いたしました。一つは経験則に反することを示し、今一つは論理矛盾が生ずることを示しました。ただ、これらの作業は、国交省が公表している2兆円という経済効果がインチキで […]
B/Cの値が全国で最大の値を示している、宮城県の -白石川広域基幹河川改修事業 について、改めて考えてみることにしましょう。 この河川改修事業では、費用(C)が89億円に対して、便益(B-3)が1兆1,056億円と計算されており、B/Cの値として124.7(124.2の誤植でしょうか)が示されています。 この事業の年便益(B-2)を逆算してみますと、 -514億円 となりますので、投入資金で […]