冤罪を創る人々vol.98

2006年01月31日 第98号 発行部数:461部

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「冤罪を創る人々」-国家暴力の現場から-
http://consul.mz-style.com/catid/11

日本一の脱税事件で逮捕起訴された公認会計士の闘いの実録。
マルサと検察が行なった捏造の実態を明らかにする。
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山根治(やまね・おさむ)  昭和17年(1942年)7月 生まれ
株式会社フォレスト・コンサルタンツ 主任コンサルタント
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●「引かれ者の小唄」 ― 勾留の日々とその後
http://consul.mz-style.com/catid/41

「右翼からの激励 -その1」より続く
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6.右翼からの激励

2)その2

右翼からのホメ殺しは続く、-

「受刑者の皆さん、所内の暮しはいかがですか。先生方(注、受刑
者には看守のことをセンセイと呼ばせていた。私のような未決囚に
はそのような強制はなかった)とうまくやっていますか。
センセイがあなた達をオイ、コラとどなり散らしたり、ときには
ブンなぐったり、あるいは革手錠とか革具を使って締め上げたりさ
れるのを決して恨んだりしてはいけません。
センセイ方があなた達を人間として扱わないのは、仕事上やむな
くなさっていることです。あなた達が無事に刑期を終えて再びシャ
バに出て立派に活躍することを心から念じて教育なさっているので
す。我慢強くて、辛抱強い人になってもらうために、心ならずも敢
えて人間扱いしないことになっているのです。
センセイ方に感謝いたしましょう。オイ、コラと怒鳴られたら手
を合わせ、ブンなぐられたら涙を流して感謝しましょう。革手錠を
はめられて保護房へぶち込まれたら、これまたこんな幸せなことは
ないと考えましょう。

先日、松江刑務所浜田支所で一人の若い未決囚が実に幸せな死を
遂げました。
この人は酒を飲んで車を運転したということでパクられて、拘置
所にぶち込まれていました。アルコール依存症だったらしく、房内
で大声を出したり暴れたりしたといいます。
当然のことですが懲罰が待っていました。革手錠と革具で締め上
げられて、保護房へ。ご存知のように保護房は懲罰用の部屋なので
すから窓がありません。もちろん冷房などあるわけがありません。
今年の夏は皆さんも体験されたように例年にない暑さでした。こ
の山陰地方は暑いうえに湿度が高いのです。風通しのいい部屋でさ
え30度を超えていましたので、保護房の中は40度を超える蒸し
風呂の状態であったことでしょう。
しばらくして見廻りのセンセイが、保護房の監視窓から中をのぞ
いてみたところ、その若い未決囚はグッタリしており、心肺機能が
停止した状態だったそうであります。
飲酒運転でタイホされ、問答無用とばかりに懲罰房にブチ込まれ、
サウナ風呂状態の中で蒸し殺しにされたこの若い未決囚は、もって
瞑すべきでしょう。
皆さんも、このような状態であの世に行くことがあっても、決し
てセンセイ方を恨んではいけません。センセイ方は、職務として当
然のことを、しかもあなた方のためを思ってなさっているのですか
ら。
さあ、松江刑務所に感謝しましょう。センセイ方に感謝いたしま
しょう。」

大演説をブチあげていた右翼の論客は、松江刑務所の内部事情を
熟知しているようであった。自らが入所した経験があるのか、ある
いは仲間が現在入所していてそれとなく励ましに来ていたのであろ
うか。
刑務所をホメ殺しにしたところで三文の得にもならない。この論
客氏、あるいは仲間の見舞いがてらに、ホメ殺しの予行演習でもし
ていたのであろうか。

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●山根治blog (※山根治が日々考えること)
http://consul.mz-style.com/catid/21

・ 疑惑のフジテレビ -2

日枝久氏は、フジテレビの番組の中で、次のように発言しました。
1月19日のことです。

「一般論としてお話するという前提でお聞きいただきたいと思います。
経済的社会的に重大な影響を与えた訳ですから、当事者は本当にま
ず深刻に反省しなければならないのではないかなと、私は思ってい
ます。」

堀江貴文氏が逮捕された直後の1月24日には、

「結果的にだまされたということです。このたびの不祥事は、フジテ
レビとの提携の前のことですからね。」

とか、あるいは、

「フジテレビに損害が発生すれば、ライブドアに対して、損害賠償請
求をすることも選択肢の一つとしてあります。」

と、コメントしています。

この一連の発言は、フジ・サンケイグループという、日本を代表
するメディアグループのトップ、あるいは東証一部上場企業のトッ
プのものとしては、耳を疑うほどオソマツなものです。
何故でしょうか。

日枝氏は、東京地検の強制捜索直後に、「一般論」として、不祥
事を起した「当事者」は深刻に反省しなければならないと言います。
日枝氏は、ライブドア事件がまるで他人事であるかのようにコメン
トしていますが、本当に他人事なのでしょうか。
また、その5日後には、ライブドアに結果的にだまされたとし、
まるで被害者であるかのように言いつのり、「このたびの不祥事は
フジテレビとの提携の前のことである」と逃げを打っています。

ともにトンデモないことです。
日枝氏とかフジテレビは、他人事どころか、このたびの事件の当
事者そのものですし、だまされた被害者どころか加害者なのです。
さらには、提携前の出来事だから問題がないのではなく、逆に、提
携前の不祥事だからこそフジテレビに問題が生じ、責任が発生する
のです。
道義的な責任にとどまらず、民事・刑事両面で法律上の責任が生
ずる可能性があるのです。「ホリエモンの錬金術 -号外その2」で
既に述べたところです。

ホリエモンの錬金術 -号外その2
http://consul.mz-style.com/item/293

従って、東京地検が強制捜索に着手した時点で、フジテレビの経
営者としてまっさきになすべきことは、

“事実であるとすれば誠に申し訳なく、お詫び申し上げます。”

とする、謝罪のコメントでなければならなかったのです。
何故このように言うことができるのでしょうか。次回以降、事実
に即して明らかにいたします。

<付記(1)>

強制捜索から二週間、堀江貴文氏が逮捕されてから一週間が経過
しました。
各マスコミは東京地検からのリーク情報をもとに、ウソとホント
をこきまぜて報道しているようですし、事情通とか、専門家と称す
るコメンテーターがかわるがわる登場しては、ピント外れのことを
いかにももっともらしく喋ったり、明らかに間違っていることを堂々
と話しているのですから驚きです。

過去のことではなく、現在進行中のことに関して、かなり重要な
情報についてほとんど全てのマスコミが誤った情報を流しています
ので、取り急ぎ一つだけ指摘いたします。

連日ストップ安を更新したライブドア株ですが、1月24日には、
200円を切り、ストップ安の176円で終りました。
東証は翌1月25日にはライブドア株を監理ポストに移し、同株
の取引時間を午後1時半から3時までに制限すると発表しました。
事実に反する情報が各マスコミから発せられたのは、24日に
176円のストップ安で終ったライブドア株の株価水準についての
ものです。

朝日新聞から引用します。

“ライブドアは破産企業とは違う。事業は継続中で、利益を生む子会
社をもっている。フジテレビジョンとの和解で巨額の資金を得たた
め、昨年9月末時点で約950億円の現預金もある。1株当りの純
資産は184円。いま会社を清算してもそれだけの価値があるとい
うことだ。24日の株価はこの水準も下回っている”
(同紙、平成18年1月25日付)

この記事は、虚偽のものであり、事実ではありません。このよう
な趣旨の報道をしたのは、ひとり朝日新聞だけではありません。日
本経済新聞をはじめ、私が目にした限りの新聞は全て同様のことを
報じていますし、テレビに至っては、証券会社の社長とか株式専門
誌の編集長を登場させて、

「24日の終り値176円は、一株当り純資産を割り込んだ水準となっ
たので値頃感(ねごろかん)がでてきた」

とか発言させて、ライブドア株の買いを暗に勧めたりしています。
偽りの情報をタレ流して、相場をあおっているのです。テレビ局は、
いつから株屋の手先になったのでしょうか。

(続きはWebサイトにて)
http://consul.mz-style.com/item/476

 

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